今日も早起きしてワールドカップ準々決勝観戦です。
昨日は22時過ぎに床に入って仮眠を取って0時のモロッコ対ポルトガルを見ようと思っていましたが、目覚ましをかけたにもかかわらず止めて寝てしまいました。
まあ、そこは案の定なのですが。
そして昨日同様、2試合目を見て、ハーフタイムにダイジェストを見る作戦に。
2試合目のフランス対イングランドは、フォーメーションは両チームとも4-3-3(細かく言うと4-1-2-3)でスタート。
フランスはCFのジルー、エムバペ、デンベレの3トップに2列目にグリーズマンと攻撃の駒はベストの陣容。
イングランドもCFケインを筆頭に、若いサカも先発して攻撃陣は充実の陣容。セネガル戦と全く同じ先発メンバーで、現状のベストの布陣かなと思います。
フランスがやや優勢で試合が進むかと思いましたが、試合開始直後はフランス陣内で直接FKを得るなど前に出たイングランド。しかし、徐々にフランスを持ち始めると、先制点はフランスでした。
ペナルティエリア外中央付近でエムバペが右サイドのデンベレに展開、デンベレは縦を伺いつつ、再び中央にマイナス気味のグラウンダーのパスを出すと、エムバペがいたスペースに上がったボランチのチュアメニが25mはあろう距離から右足を一閃。低い弾道のボールはイングランドゴール右に突き刺さってフランスが先制。
その後は再びイングランドがボールを握る時間帯が続きます。
前半の残り時間はフランスが守勢に回る時間が続き、イングランドも直接FKやCKなどセットプレーの機会を得るものの決めきれず、前半は1-0フランスリードで終了。
さあ、ここでモロッコ対ポルトガルのダイジェストを見ます。
CロナウドはROUD16スイス戦に続いてのベンチスタート。
それでも試合は通してポルトガル優勢だったようです。
が・・・!
先制は何とモロッコ。
前半も残り僅かの時間帯で、左サイドから高いアーリークロスを送ると、ゴール前のエンネシリはDFより頭2つ分くらい高いヘディング。滞空時間の長いクロスだったためGKも飛び出しますが、それよりも一歩早くボールをとらえて、ボールはポルトガルゴールへ。
ポルトガルは後半開始直後にCロナウドを投入、その後もFWと中盤の選手をリフレッシュしてさらに攻勢を強めます。
しかし、ここまでベルギーに勝利してスペインにPK戦で勝利を収めたモロッコのDFも堅牢。
スタッツを見るとボール保持率は7割ポルトガルで、その分FK/CKもポルトガルの本数が多かったですが、モロッコは先制点のシーンのようなクロスからのあわやの決定機もあり、シュート数でもポルトガル11本に対してモロッコ9、枠内シュートは各3本と同数で、決して守り一辺倒ではなく、効果的に攻めて守るところはしっかり守ってと言う印象でした。
結局後半も体を張った守りでポルトガルに得点を許さず、試合はそのままタイムアップ。
今大会が最後となるであろうCロナウドのワールドカップ制覇の夢を砕くとともに、アフリカ勢初のベスト4進出という偉業を成し遂げました。
何と・・・。
今大会最大の、とは言いませんがやはりこれは番狂わせでしょう。
歴史はいつか塗り替えられるものですが、今大会のモロッコがアフリカのベスト4の壁を破るとは思いもしませんでした。
同じアフリカ勢なら地力はセネガルの方が上かなと思いますが、モロッコも個人技はなかなかのもので、規律が守られつつ最後は体を張るしっかりしたDFも印象的。何より先制の高い打点でのヘディングはアフリカ勢らしい身体能力の高さを見せつけました。
おっと、イングランドとフランスの試合に戻ります。
後半は両チーム交代なくスタート。
試合の主導権はイングランドで、後半開始早々連続でCKを得るなど攻勢に。
そして、サカがペナルティエリア内でボールを持ち、細かいステップでディフェンスをかわしに伺うと、対峙したフランスのチュアメニはボールに行ったつもりだったのでしょうが、サカの足を引っかける形になり、イングランドはPKを獲得。
これをケインが豪快にフランスゴール右に決めてイングランドが同点に追いつきます。
フランスはキックオフ直後の攻撃から強烈なシュートを放ってイングランドゴールを脅かし、逆にイングランドもFKからポストに当たる惜しいシュートを放つなど試合は動き始めました。
後半30分過ぎには左サイドの大きなクロスから、デンベレが折り返し、ジルーがフリーでインサイドでシュート。しかしこれはイングランドGKが弾いてCKに。
このCKは一度はイングランドに弾かれますが、ペナルティ外で左サイドにいたぐーずまんにつなぐと、左足で早いクロスをゴール中央に送り、ジルーの頭にピタリ。イングランドゴールに決まって2-1。
直後にイングランドは交代のカードを切り反撃に出ると、ゴール前へ縦へのロビング。中継で見ていると、ダイレクトで合わせるのは難しいボールに思え、イングランドMFマウントの走るコースを遮るだけで良いと思ったのですが、フランスのDFエルナンデスは激しく体をあてに行き、マウントは斜め後ろから押される形になり転倒。
これはどう見てもPKでしょと思ったら、主審は最初は流し、その後VAR判定のジェスチャー。結局これがPKの判定に。最初にPK取れよと思いましたが・・・。
キッカーは今日1本決めているエースのケイン。
イングランドの準々決勝で2本のPKと言うと、1990年のリネカーを思い出しますが・・・。
ケインの放ったシュートは大きくバーを越えてPK失敗。
その後もイングラドはラッシュフォードを入れて攻勢を強めますが、同点のピンチを免れたフランスも息を吹き返し、その後の残り時間+アディショナルタイム10分のイングランドの攻撃をシャットアウト。
フランスが激闘を制してベスト4に駒を進めました。
この試合もボールを6割近く握ったのはイングランドでしたが、勝利したのはフランス。
フランスは優勝した前回も、試合によっては守りに徹することも厭わなかったですが、今回もPK失敗に救われながら耐えて準決勝に進出しました。
しかし、グリーズマン→ジル―のホットラインはやはり1チャンスを決める力がありますね。
結局ベンゼマが復帰せず、FWの駒はサブとの差が激しい印象のフランスですが、相手DFが中央でジルーを見てもエムバペとデンベレが両サイドからが単独で打開を図れますし、グリーズマンの正確なキックはセットプレーで中盤やCBにも長身選手を並べるフランスの大きな武器。
これまで零封されることなく勝ち進んできたフランス。
このチームを90分0点で抑えるチームが果たしているのか・・・。
そういう意味では次の対戦相手のモロッコは堅守でここまで勝ち進んできており、不気味な存在です。
今大会もベスト4のクロアチア、タレント揃いのベルギー、中盤のタレントを揃えたスペイン、Cロナウドに頼らずとも点を取れるチームに成長したポルトガルも完封し、今大会はカナダ戦の1失点のみという大会屈指の守りのチームと言って良いでしょう。
5試合で4得点1失点でベスト4ですからね・・・。
ポルトガル、イングランドの敗退は残念ですが、最強の矛対最強の盾対決の準決勝も面白い試合になりそうです。