五高の歴史・落穂拾い

旧制第五高等学校の六十年にわたる想い出の歴史のエピソードを集めている。

明治三十四年十月椎樹を伐る

2010-03-24 06:08:14 | 五高の歴史
彼の深緑――寧ろ暗鬱なる色彩を以て、南北両寮及び北寮と食堂との間に、二列をなして茂り合い、阿蘇の峯より昇り来る光満ちたる旭日の輝きも、龍田山の翠風吹き寄する清く涼しき朝風も遺り止めて、自然の眺めを妨げ居たる椎樹は、先日来、木こりども召されて、悉く伐り倒され申し候。誠に天空海濶、大空に羽うちかわす飛躍の数さへ、指顧するに灘からざる趣、如何にも心地よく、清々しき限り御座候。はた又両寮樓上、窓に倚りて望めば、互いに見えわたさるるものから、そこらあたりの晏起先生が、しどけなき姿、まなじりに掏るすり、泣き出しそうにして、窓より顔さし出さるる具合など、思わず吹き出す場合も少なからず候。(習学寮史から転載する)
自分が不精しているわけではないのだがなかなかログインが出来なく、ログインできるまで2時間を要してしまった。掲載する文章も書きたくなくなってしまったその為習学寮史にあったものを掲げておく事にした。(th)


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