きのう映画館で『靴ひものロンド』と、Amazonvideoで『靴ひも』を観ました。
今までAmazonvideoで観た映画はブログには上げていませんでしたが、
対照的な内容の作品で、タイトルが似ているのがおもしろいと思いました。
『靴ひものロンド』の家族4人はナポリで一見幸せそうに暮らしていました。
ある日、アルドは妻のヴァンダに他の女性と肉体関係を持ったと打ち明けます。
アルドは正直な関係でいたいからと言うのですが、
それを聞かされたヴァンダの気持ちは収まらず、アルドを家から追い出してしまいますが、
アルドはローマにいる肉体関係を持った女性の家に行ってしまいます。
何年もローマとナポリを行ったり来たりするアルド。
そのたびに、ヴァンダはアルドに突っかかり、家の中はいつも小さな嵐。
そして、それを小さなときから見て育った娘と息子。
娘はヴァンダに輪をかけたような小うるささ、息子はアルドのようにポーカーフェイス。
やがて、それは思いがけない形でアルドとヴァンダに降りかかってくることになります。
『靴ひも』の発達障害のガディは母とふたり暮らし。
ある日、母が亡くなり、ひとりで生活することが難しくなったガディ。
その葬儀の日、ガディの新しい住まいが決定するまでの数週間の面倒をみてほしいと、
ソーシャルワーカーに頼まれるルーベン。
ルーベンは生まれたガディの障害を知って、妻と子供から逃げ出したのです。
仕方なくガディと暮らし始めたのですが、36年ぶりの父子の生活は思うようになりません。
それでも、周りの人たちにも支えられながら、
ルーベンとガディは親子として、大切な友人として、心を通わせるようになりました。
やがて、ルーベンは重度の腎不全と診断され、ひどく投げやりになりますが、
それをガディは彼の精いっぱいのやさしさで支え続けます。
『靴ひものロンド』でアルドが子供たちに教えた靴ひもの結び方は、
普通の結び方とちょっと違っていました。
そして、日常生活もいつも口争いの絶えない親たち、その繰り返し。
わたしは自分の経験と重なって心が重苦しくなりました。
そのまま休むことができなくて、ネットでいろいろ見ていたら、
涙と笑いを交えたと、高評価の『靴ひも』を見つけ、
ちょうどAmazonvideoにもあったので、すぐに観ることにしました。
ガディは、とても素直でやさしいけれど、自分の靴ひもが結べないのです。
でも、『靴ひものロンド』とはまるで違う温かな気持ちになれました。
『靴ひも』に出会えてよかった・・・と思った夜でした。