女ひとり、歳をとる。

お金なしの60代、犬2匹と同居中。

アンネとキティ。

2022-03-11 22:10:31 | 映画

 

きょうは『アンネ・フランクと旅する日記』を観ました。

「アンネの日記」を原案にしたアニメショーン映画です。

いつもはアニメショーン映画は観ないのですが、

高評価のレビューが多かったので出かけてみました。

 

大嵐の日、オランダのアンネの博物館で、

展示されているアンネの日記のケースが壊れて、

日記の文字がクルクルと回りながら少女が現れました。

その少女はアンネの空想の友だちキティ、時空を越えて現代に現れたのでした。

壊れたケースから日記を取り出すキティ。

日記を開くと昔に戻って、アンネと再会してたくさんの話をしますが、

日記を閉じると現代に戻ってしまい、アンネも消えてしまいます。

博物館の中にいるときのキティの姿は誰にも見えず、

博物館から出ると実在する少女に変化するのです。

 

日記の中の時代と今自分がいる時代が違っていることに気づかず、

アンネの死を知らないキティはアンネを町に探しに行きますが、

日記を持ち出したため警察に追われることになりました。

町で出会ったスリの少年ペーターに助けられながら、

アンネの行方を探しますが、やがてアンネの死を知ることになります。

けれど、悲しみの中でも、ペーターへの恋心は育っていきますが、

次第に厳しい現実にもぶつかっていきます。

 

アンネが迫害を受けて隠れ住んだ日々、心の支えだった日記キティ。

ナチスのユダヤ人差別や、戦争、自分の将来を深く考えるようになります。

どんなことがあっても前向きに生きていくと決めたアンネ。

今の世界をそんなアンネが見たらどう思うでしょうか。

 

アニメなんて・・・と思っていたわたし、でも、映画館を出たら

心がいっぱいになっていました。

アンネもキティも、よく知っている大好きな人になっていました。

今はまだファンタージーの世界に包まれています。

 

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たくさんの人生と出会う。

2022-02-20 21:01:20 | 映画

 

きょうはマンションの消防用設備点検と、排水管清掃がありました。

朝9時ごろから「火事です!火事です!」のアナウンスが入って、

そのたびにジークとモナが吠えたてます💦

10時には家にも係の人が来て作業を始めました。

ソファとフェンスをバリケードにして作業の邪魔にならないようにしていますが、

ソファによじ登り小さく唸りながら侵入者をチェック。

小さなモナは隙間から出そうなのでずっと抱っこしていました。

このマンションはペット可なので、他の部屋でも同じような感じでしょうか。

うるさい犬たちにちょっと疲れました。

しつけができない自分のせいなのですが・・・。

 

さて、話は変わっておととい観た『ライダーズ・オブ・ジャスティス』、

悪役でもいい人役でも、いつもとてもステキでカッコよいマッツ・ミケルセンなのですが、

今回はなんだかヘン、役柄もいつもの知的な感じは一片もなく、

脳みそが全部筋肉か!と思わせる単純な思考の役でした。

少し悲しい・・・と思いながら観始めました。

 

ある企業で確率論を研究する数学者オットーが解雇されました。

取るに足りない確率論ばかりを追いかけて、

企業に有益なものにはなりませんでした。

荷物を段ボールにまとめて、帰途の電車で座りました。

オットーの前に荷物を抱えた親子が立ちます。

オットーは母親のほうに席を譲り、自分は少し離れて立ちました。

振り返るとほとんど手をつけていないサンドイッチとオレンジジュースを、

ゴミ箱に捨てて駅に降りていく男が目に入りました。

しばらくすると、爆発が起きたような激しい衝撃と炎で車両は吹き飛びます。

ママ、ママと呼ぶ少女、そのそばで席を譲った母親は亡くなっていました。

 

オットーはその親子がどうしても気になっていました。

自分が席を譲らなければ、あの母親は死ななかったのかもしれない。

その確率はすごく高いのだ・・・。

そして、サンドイッチを捨てた男のことも気になって、

友人のハッカーに頼んで、その男を顔認証で見つけ出します。

するとその男は犯罪組織ライダーズ・オブ・ジャスティスのリーダーの弟でした。

オットーのいた車両のひとつ前には、

ライダーズ・オブ・ジャスティスの裁判で、

リーダーに不利な証言をする予定だった元メンバーが乗っていたことから、

オットーの確率論の妄想が加速し始めます。

これは事故じゃない、証言阻止のためのテロに違いない!!

そして、亡くなった母親の夫マークスにそのことを訴えに行きます。

 

妻にも娘にも家庭人としてうまく接することのできない軍人のマークスですが、

戦闘能力は非常に長けています。

でも、思考能力は浅く、任務でアフガニスタンから戻って、

オットーから聞かされた話に、よく考えもせずに行動を起こします。

考える間もなく相手に向かっていき、殺された妻の復讐を果たそうとするマーカス。

電車の事故後、カウンセリングを受けるよう指導されますが、一切受けようとしません。

カウンセリングを受けたい娘のマチルデとも対立し、心の溝は深くなるばかり。

やがて、マチルデも巻き込む銃撃戦になるのです。

 

途中、どんでん返しがあるのですが、これには???と感じる人も多そうです。

わたしもちょっと・・・と思いました。

でも、それよりも、過激なアクションシーンばかりでなく、

登場人物たちの細やかで互いを思いやり溢れるシーンが、

いくつもちりばめられていましたから、それが心に残りました。

 

今回はマッツ・ミケルセンの新しい顔を観られました。

そして、オットーを演じたニコライ・リー・コース。

『特捜Q』シリーズでは口数の少ない感情表現下手な刑事を演じています。

その無骨さの演技が見事ですが、オットーは真逆、面倒見のいいお人好しです。

いくつもの人生を演じていく俳優さんはすごいなぁと思います。

わたしはひとつの人生しか生きることができませんが、

映画のおかげでたくさんの人生と出会うことができます。

今週はどんな人生に出会えるかな、楽しみです。

 

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映画と外ごはん。

2022-02-18 21:24:11 | 映画

 

先週3回目のコロナワクチン接種が済み、

あれから10日ほど経ったので映画を観に行きました。

きょう公開の『マヤの秘密』と、

以前から観たかった『ライダーズ・オブ・ジャスティス』の2本です。

両作品ともレビューはそれほどではありませんが、

それぞれ主演のノオミ・ラパスとマッツ・ミケルセンが好きなことと、

同じ映画館の上映で2本が続けて観られる時間帯で、

一石二鳥な感じで出かけてきました。

 

1950年代、アメリカ南部の郊外で、

夫で医者のルイスと息子のパトリックと幸せに暮らしているマヤ。

パトリックと広場で遊んでいると聞き覚えのある指笛を聞きます。

それは何度も飼犬を呼んでいました。

そのときマヤは心に抱えている闇に引き戻されるのです。

マヤは第二次大戦後ドイツの収容所から数人の女性たちと共に、

故郷のルーマニアを目指して逃げ帰る途中、

ナチスの逃亡兵たちに襲われて、みんな凌辱、惨殺、

マヤはどうにか逃げおおせますが、一緒に寝ていた3歳下の妹も犠牲になりました。

 

その後ヨーロッパでルイスと出会いアメリカに渡り、結婚生活はしあわせでした。

でも、いつもナチス兵に襲われる悪夢に悩まされていました。

精神科の診療も受けていましたが、ルイスにも本当のことは打ち明けません。

そんなときに、ナチス兵に襲われたときの指笛が聞こえたのです。

この指笛はあの男に違いない、そう思ったマヤは指笛の男を待ち伏せて、

男を拉致して家に連れて帰ります。

 

そして、ルイスにやっと秘密を打ち明けて、男を地下室に運び監禁します。

良識がありやさしいルイスは、マヤの狂気じみた行動や過去が信じがたく、

自分でも男の身元を調べますが、男が言ったこと以外は分かりません。

マヤは男を殺したい衝動に何度も襲われながらも、

襲われたときのあいまいだった記憶をはっきりさせたいため、

男の口から真実を聞きだしたかったのです。

 

自分はスイス人で役所に勤めていたと何日も話し続ける男に、

マヤは町から離れた所に掘った穴に男を埋めるつもりで連れ出します。

本当のことを言ったら開放すると言っても、男は同じことを繰り返すばかり。

マヤは自分がどれだけ苦しかったか、悪夢にうなされ続けていたかを話します。

それを聞いた男は泣きながら自分の過去を話しだしますが、

思いもよらないことが起きてしまいます。

強いマヤ、やさしいルイス、

これからふたりの生活はどうなっていくのでしょうか。

 

それにしてもノオミ・ラパスは強い女性がはまり役だと思います。

スウェーデン版『ミレニアム』シリーズのリスベット役はすごかった!

ハリウッドのリメイク版よりもずっとよかったです。

 

『マヤの秘密』も『ライダーズ・オブ・ジャスティス』も復讐の話で、

どちらにもどんでん返しがあって、

この2本を一緒に観られておもしろかったです。

『ライダーズ・オブ・ジャスティス』の感想はまた次回に・・・。

久し振りに面白い映画を観て、外ごはん食べて、

なんだかとてもスッキリしました。

来週末も観たい映画が公開されます。

コロナには気をつけて、また出かけようと思います。

 

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遅いランチは『すずや』のとんかつ茶漬け。

初めの半分はそのままごはんといただき、

残りの半分はごはんに乗せてお茶漬けでいただきました。

 

 


91歳もマッチョ。

2022-01-26 22:57:22 | 映画

 

おととい歯の定期検診で歯科へ出かけました。

勤めていたときに20年ほど通っていた歯科医院です。

勤めを辞めてからは地元のいくつかの歯科医に行きましたが、

どこもなんだか先生としっくりこなくて、

前歯の歯並びが悪くなってきた2年ほど前から、また通い始めました。

「また少し前に出てきてる気がするんです。

先生はそれほどでもないと思っているかもしれませんが、

わたしは毎日この歯を見てチェックしているんです」

「でも、上の前歯にぶつかっているでしょ。これ以上は出ないから」

「だけど、気になって舌でいつも触っちゃいます」

「あっ、それはよくない。できるだけ触らないでください。

小さな刺激でも毎日毎日だと歯並びに影響しますから」

「えっ~、気をつけます」

とにかく話しやすいので通っています。

 

都心に出たついでに映画を観ようと思いました。

観たい映画は都内で2館しか上映がありませから、ぜひここで観たい。

でも、席は8割ほど埋まっていました。

コロナ感染者が急増しているのでちょっと迷いました。

結局、その日は見送ることにしました。

翌日も翌々日もどんどん埋まっていく座席。

う~ん、観たいけどなぁ、今回は諦めることにしようか・・・。

映画観たい感が強まっていたのですが、

観ることができずちょっと欲求不満でした。

それで、きょう、地元の映画館で『クライ・マッチョ』を観てきました。

地味な映画と地元の映画館のせいか、館内の座席には12、3人ほど。

 

クリント・イーストウッド演ずるマイク・マイロは、

かつてロディオ界の大スターでしたが、

落馬事故をしてからは落ちぶれて、その後、妻子を交通事故で亡くしてからは、

ますます生活は荒れていきました。

たくさんの借金をつくり自宅も手放すことになりそうなとき、

救っていた人がいました。

その恩人から元妻と一緒にメキシコに住んでいる息子を、

アメリカに連れ戻してほしいという依頼を受けます。

元妻はメキシコシティで、恐そうな男たちを従えて、

恐そうな商売をしています。

マイクが息子をアメリカに連れて帰りたいと元妻に言うと、

あの子は渡さない!それでも連れて帰ると言うなら、

息子を誘拐されたと警察に通報する、

メキシコの刑務所は、とても、ひどく、恐い所だと脅しをかけてきます。

でも、マイクは息子とアメリカ国境を目指します。

元妻の部下の追手や警察の捜索をかわしながら・・・。

 

ストーリーは好きです。

でも、あんな恐い元妻の手下が間抜けすぎでしょ。

もっとすごい追手じゃないかな、普通は。

マイクを信じたと思ってもまたすぐに敵対化する息子。

マイクと息子の信頼関係がよく分からない・・・。

それに、なんでもとんとん拍子にうまくいきすぎる気がします。

『運び屋』のときほどのヨボヨボ感はなかったけれど、

『グラントリノ』の盛り上がりも欲しかったです。

でも、全てを卓越したような91歳のイーストウッドにして、この映画なのかもしれません。

 

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自分の中のもう一人の自分。

2021-12-04 22:21:26 | 映画

 

おととい『ファイト・クラブ』を観てきました。

最近観始めたAmazon videoのメニューにも入っていましたが、

日本橋で上映されていたので、スクリーンで観たくなり出かけました。

10年ぐらい前にテレビで観てとても衝撃を受けて、

またいつか観たいと思っていました。

 

不眠症で眠れないジャックは、薬を処方してくれない医師から言われます。

「世の中にはもっと大きな苦しみを持っている人がいる」

そして、難病を抱えた人たちが集まる集会に行くようになりました。

するとその夜ジャックはぐっすり眠ることができたのです。

それで、色々な患者の集会へ通うようになりました。

 

ジャックは出張の帰りにタイラーと名乗る男性と知り合います。

バーで飲んだあとふたりは殴り合いを始めます。

ケンカではなくて、まるでスポーツのように殴り合うのです。

するとジャックは夜よく眠れるようになりました。

殴り合うふたりの周りには次第に人が集まり始め、

そして、バーの地下で秘密のクラブ・ファイトクラブが結成されました。

でも、殴り合いだけでなく、色々なテロ行為が始まりました。

ジャックは詳細は知らされず、タイラー主導で進められていきました。

 

ジャックはタイラーの住む廃屋に転がり込んでいました。

そこへ以前患者の集会で知り合ったマーラという女性が、

タイラーの恋人として通ってくるようになります。

そんなマーラに話しかけると、「なに言ってんの?アンタ!」の連続。

変に思うジャックですが、やがてその意味を知るようになります。

タイラーはジャックが作り上げたもう一人の自分。

生真面目でおもしろみのないジャックは、破天荒でワイルドなタイラーを、

自分の中に作り上げたのでしょうか。

自分の知らない間にテロ計画は大規模になっていき、

暴走するタイラーを止めるために、ジャックは自分の口の中に発砲します。

 

主役のエドワード・ノートンとブラッド・ピットのふたりの演技がすごかったです。

とくにチョイ悪男のブラピの迫力、そして美しい肉体がすばらしい。

ブラピってチョイ悪役がすごく似合うと思いますね。

でも、この作品の最大の見どころはどんでん返しなので、

今回は最初に観たときほどの衝撃はなし。

まだ観ていない方、ネタバレしてすみませんでした・・・。

 

ファイトクラブ

映画の帰りに以前から行きたかった『シンガポール海南鶏飯』

チキンライスを食べました。

シンガポールのチキンライスと同じおいしさ、また食べたいです。