韓流への批判はいいが、ネットで単なる感想を書くだけでは意味がない。韓流に対抗できる日本のドラマや音楽を打ち出して、韓流に走っていたファンを「和流」に引き戻す実績を示す必要がある。
日本で韓国の文化を廣めようとする人たちにとって韓流ブームは絶好の機会だろうが、一方でこれがブームとなると、それが終わって時代遅れにされてしまう恐れがある。日本の藝人など同じ人が短期でテレビで集中的に使われて、1年か2年で忘れ去られるケースが多い。
日本のテレビ局にとって韓流は安い経費で視聴率を短期間に稼ぐための高麗(こま)ならぬ駒に過ぎない。いつぞやの漫才ブームと一緒だし、日本の時代劇も視聴率を稼げた時期は乱造された。韓流も大量に消費された揚句、飽きられる恐れもある。
敢えて逆説的に言えば、反韓流を主張する人たちも一種の韓流ファンである。アンチ巨人が巨人ファンと紙一重であるのと似ている。韓流に怒る人はテレビが韓国ドラマだらけだという不満を言っているが、それは韓国ドラマが放映されているときにテレビを観ているからだろう。視聴者としての行動は韓流ファンと同じである。
反韓流デモは韓国や中国のデモと比べると紳士的である。中国の反日デモは日本料理店や日本車を標的にした破壊行為となり、その中に中国人がいても気にしない。中国人が中国傳統の漢服を知らず、漢服を着た中国人を見て和服と勘違いし、反日行動の標的にするケースもあるようだ。
それに比べれば日本の反韓流デモはおとなしいほうである。重要なのは思想そのものでなく表現方法である。日本で日の丸や君が代を拒否して処罰されている人たちは思想・信条が処罰されているのでなく表現方法が処罰の原因になっているだけである。
島田紳助が暴力団との関係を理由に突然、引退を表明した。
政治家がコメントしているのは紳助が『サンデープロジェクト』の総合司会(討論の司会やゲストへの質問は田原総一朗)をしていたからだろう。
バラエティはほとんど観ないので紳助がテレビから去っても、個人的にはどうでもいいが、テレビ各局は対応に追われている。意外とテレビ局は危機管理体制が整っていないようだ。テレビ局は「数字」を獲れる藝能人を集中して使う癖がある半面、その藝能人が突然、不祥事で引退するとテレビ局は代わりを用意できず、右往左往する。「数字」を取れなくなると使い捨てである。
韓流も「数字」を取るための一時的な「釣りの餌」として使われているのだろう。
地デジ化の年はテレビの「電気紙芝居」としての限界があらわになった年でもあった。
ビートたけしやダウンタウンの松本、竹中直人などのベテランであれば、日本でどれだけ韓流がはやろうと気にしないだろう。韓流ブームに対抗心があれば自分で日本製の映画やドラマを作って勝負をすればいいわけだ。
日本のテレビドラマのプロデューサーや映画監督は韓流を直接、批判していない。対抗する和製のドラマや映画を作ることで常に戦っているからだ。
秋元康、つんく♂、あるいはジャニーズ事務所関係者は韓流の脅威を最も強く受けているだろうが、韓流を口先で批判するより作品で勝負するほうが先である。
高岡蒼甫は韓流に対抗できるドラマを作れるか。「つぶやく」だけなら素人と同じである。藝能界で仕事をするプロであれば所属事務所やテレビ局と相談して、韓流に勝る作品を作ることを考えるべきだ。流行への批判が単なる個人の私的な「つぶやき」では事務所やテレビ局にとっては営業妨害(妨碍?)になってしまう。
日本は一度は大韓帝国を併合し、1910年から1945年までの35年間、朝鮮と一つの国になっていたのに、今になって朝鮮の文化を拒絶するというのも妙な話である。
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2011年8/23~26
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