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笹野高史と歌舞伎

フジテレビの特番を見てわかった。笹野高史は歌舞伎役者と一緒の舞台の仕事が多い。彼がTBSの『水戸黄門』の主役の6代目を引き受けなかったとしてもそれは納得できた。

西村晃以降、「偽黄門」を演じた役者が水戸黄門役になる慣例が佐野浅夫、里見浩太朗で継承されていた。
笹野高史は偽黄門を演じたようだが、ネットを見ると里見黄門時代の「光右衛門」役であり、偽黄門というより「本物の光衛門」であり、劇中の水戸黄門こそ「偽光右衛門」であった。

里見浩太朗は2002年から2011年まで9年間、水戸黄門を演じた。
西村晃も1983年から1992年まで9年間演じたから、2011年で里見浩太朗が降りたとしても不思議はない。
『水戸黄門』終了の原因はパナソニックの赤字もあるが、出演者の側の事情で考えると、スタッフが里見浩太朗の次の6代目水戸黄門役(厳密にはナショナル劇場の6代目水戸光圀役)を獲得できなかったことが終了の原因の一つだろう。

月形龍之介以前は別として、東野英治郎以降、水戸黄門役が同じで助三郎と格之進が2回交代したのは里見黄門が初めてである。

1東野英次郎
助:1杉良太郎→2里見浩太朗(交代1回) 
格:1横内正→2大和田伸也(交代1回)

2西村晃
助:2里見浩太朗→3あおい輝彦(交代1回) 
格:3伊吹吾郎(交代0回)

3佐野浅夫
助:3あおい輝彦(交代0回) 
格:3伊吹吾郎(交代0回)

4石坂浩二
助:4岸本祐二(交代0回) 
格:4山田純大(交代0回)

5里見浩太朗
助:4岸本祐二→5原田龍二→6東幹久(交代2回) 
格:4山田純大→5合田雅吏→6的場浩司(交代2回)

もし笹野高史が6代目水戸黄門役に就任していたら、6代目助・格の第42部以降は笹野黄門だっただろう。そうならなかったのは笹野高史がテレビの連続時代劇の終焉を悟り、舞台を優先したからかも知れない。

特番のナレーションは益岡徹。日中のマーラーの音楽共演の番組でもナレーションをやった人だ。
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