『必殺仕掛人』で明らかに「こじき」がカットされていた。
周りの効果音や風、水など自然の音もなくなるので不自然であり、俳優が健在ならアフレコをやってもらえばいい。
Wikipediaによると、TBS加藤剛版『大岡越前』の第1作は再放送不可能らしい。
『巨人の星』では70年代に出たKCコミックスと今の文庫では明らかに台詞が書き換えられている。
星飛雄馬が青雲高校の面接を受けたところで、伴からの問いかけに星が黙っていたところで両者の台詞にあった「おし」が省かれ、また消える魔球が打たれる寸前の宮崎キャンプの場面で長嶋茂雄が言った「めくら蛇におじず」のことわざが大幅に書き換えられている。「日やとい人夫」はアニメのサブタイトルにもなったが、DVDでは文字が書き換えられ、原作の「余話」で星飛雄馬中学時代の級友・青島が飛雄馬を批判した台詞も大幅に書き換えられた。
『あしたのジョー』で段平が言った「かたわ」は早いうちから書き換えられ、アニメでも省かれた。
└→台詞などの書き換え
『ドラえもん』の手相の話で「こじき」が「ホームレス」になっていたように想う。
水島新司の漫画では海王神人を扱った「モビー・ゴッド」、そして金太郎の話など、乞食を題材にしたものが多かったが、今では「モビー・ゴッド」で海王が出会った親子は「貧乏人」になっているようである。
「コンピュータ審判」における「めくら」はアニメの段階で言いかえられ、今の文庫では別のことばになっている。
乞食が拾って育てた少年が実は大金持ち(しかし、ヤクザらしい)の子供だったという「ジャラリンコ」は作品時代、どうなっているかわからない。
『釣りキチ三平』が今でも実写になっているのは驚くべきことだ。
漫画の世界では、主人公があることに熱中することを「バカ」や「狂」で表すことが多い。
『釣りバカ日誌』
『空手バカ一代』
『男どアホウ甲子園』
『野球狂の詩』
漫画はむしろ、庶民性を表すため、職業や物を表すのに俗語を使うことが多い。
『わっぱ列伝爆造』や『あばれブン屋』(ネットで調べると『痛快あばれブン屋』もある)などがある。これらが「差別語」となったらもはや「焚書」に近くなる。
どういうわけか『はだしのゲン』では「気ちがい」や「かたわ」などそのままになっているようだ。
『刑事コロンボ』の「5時30分の目撃者」で犯行後、犯人の車とぶつかりそうになったのは盲人。副音声で英語を確認すると刑事も犯人も blind と言っていたが、日本語の吹き替えでは「目が不自由」「見えないはずだ」になっていた。「メクラ」が使えず、翻譯者も苦労するようだが、『座頭市』や『カムイ外伝』になるとこの規制がもとからある作品世界を変えてしまうか、封印してしまうことになる。「著作権」は作品を守るために存在するが、作者以外の者の「権利」が作品を変えてしまうようでは、違法なコピーや海賊版とどちらがよいかわからなくなってしまう。
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