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BAR来夢来人特製カクテル(一部)

BAR来夢来人特製カクテル(一部)〕 Y!知恵ノート

資料
集英社ヤングジャンプ・コミックスBJ
池田文春「BAR来夢来人」第1巻、第5巻、第6巻

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Bar来夢来人 1 (ヤングジャンプコミックス) 池田 文春

「BAR来夢来人」は敢えて言えば大人版の「ドラえもん」のようなもので、秘密道具の代わりが特製カクテルであった。

追憶
▼第1巻、第1夜「卒業写真」
過去に自分に戻って過去を変えることができる。1997年(平成9年)ごろ、同僚とともに来夢来人を訪れた上杉謙治が使用。この場合、魂が過去の自分に乗り移るようで、過去では上杉の外見も10代に戻っていた。「ドラえもん」のタマシイムマシンまたは人生やりなおし機に近いか、またはタイムマシンで過去に戻ってタイムふろしきで若返りした形に近い。

ノスタルジア
▼第5巻、第31夜「ふるさと」
自分の子供時代にタイムスリップする。この場合、自分は大人のままで過去に移るため、子供のころの自分と会話したりできる。工務店をやっているトキオが使用。火事の現場から過去の自分を救いだし、もとの時代に戻った。このことはトキオ自身がタイムスリップの前からかすかに覚えていた。つまり、このカクテルで過去に戻ってすることは予定調和となり、初めから歴史にインプットされている。
このとき、沙羅はこのカクテルの前に普通のアルコール入りカクテルをトキオに飲ませたので、飲酒運転幇助をした可能性あり。

リベンジ
▼第6巻、第45夜「放浪者」
30年前の自分に戻って人生をやり直す。ホームレスのようで宝くじで大金を持っている不思議な人物が使用。4回も人生をやり直して、こうなった。
「30年前」は1970年(昭和45年)なので、カクテルを飲んだのは西暦2000年(平成12年)ごろ。

ルネッサンス
▼第6巻、第42夜「緊縛愛」
問題解決のために過去の重要な場所に移るものだが、完全に時間を逆戻りして、当人の歴史が再構築される。

デジャヴュ」または「デジャビュ
▼第6巻、第41夜「受け継がれてゆくもの」
来夢来人の新米店員・桜井留衣が飲んだ。問題に直面しているときに飲むと、それを解決するヒントになる過去の瞬間にタイムスリップ。過去の自分も目撃。しかし、過去の人たちが自分を認識しているようには見えない。
▼第6巻、第43夜「星の残像」
目撃者がいなかったはずの過去の事件の現場を目撃し、真相を知ることができる。ただ、過去に干渉できない。その意味ではタイムマシンよりタイムテレビに近い。作中では殺人事件の犯人を突き止めるために使われたが、第1巻「卒業写真」のカクテル「追憶」のような、過去を変える(過去の事件を防ぐ)ことができるカクテルが選ばれなかったのが不思議。

モデム
▼第5巻収録、特別読切
人を探しているときに飲むと身体が瞬間移動し、探している人物の近くに現れる。村の警察官が子供を探しているときに使用。どこでもドアより便利。

ワープ
▼第6巻収録、特別読切
沙羅が銀行爆破犯数名に飲ませ、彼らが店のドアをくぐったら月世界につながり、ドアも消えた。「どこでもドア」に似ているが、普通のドアを瞬間移動のドアにする点、移動するとそのドアが消えて二度ともといた場所に戻れなくなる点が違う。

メルト・ダウン
▼第1巻、第2夜「可菜子の肖像」
1997年(平成9年)、推定90歳以上になった大山大監画伯が来夢来人を訪れ、このカクテルを飲んで、その場で絶命。大山画伯が1923年当時で22~23歳とすれば1900~1901年生まれなので、没した1997年当時は96~97歳。没後に魂が絵の中に入り、絵に己の姿が自動的に書き加えられる。大山が可菜子を描いた絵に大山の姿が加えられた。

インデックス
▼第5巻、第35夜「翼をくれた娘」
留衣が旧知の画家に飲ませた。創作意欲が沸き、名作ができる。

レディージョーカー
▼第1巻第3夜「女詐欺師」
飲むと性転換するカクテル。榊玉三郎が結婚詐欺にかかり、このカクテルで女に化けて女詐欺師に復讐。

ソウル
▼第1巻、第4夜「人形の涙」
人形に飲ませると、人形が魂を持つ。榊の学友だった人形マニアの尼子が人形に飲ませた。人形は特に話したり動いたりはしないが、顔に若干、表情が出る模様。ただ、持ち主が人形を裏切ると報復される。これで尼子は悲惨な末路に。
▼第6巻、第44夜「定家葛(ていかかずら)」
ここでは人間が飲んだ。若き能楽師がこれを飲んで式子(しょくし)内親王の心を悟った。

レヴォリューション
▼第6巻、第40夜「ハレルヤ」
教会のマリア像に飲ませると問題が解決。教会を壊そうとしていた暴徒たちに数多くの天使の幻影?)を見せ、破壊を断念させた。人形に飲ませるカクテル“ソウル”に近いが、問題が解決する点では別のカクテルに似ている。

不死鳥(フェニックス
▼第1巻収録、特別読切(連載開始前のパイロット版、バーテンダーは老齢の男)
会社の経理課主任だった35歳の北条冴子が、罠にかかって解雇され、来夢来人に駆け込んで、このカクテルを飲んだ。20歳くらいの外見に戻り、同姓同名の別人になりすまして職場の不正を暴き、もとの年齢(外見)に戻った。
▼第1巻、第5夜「娘のヒミツ」(バーテンダーは沙羅)
女子高生・安田香織の父親がむすめを心配し、このカクテルで高校生の体型に戻り、偽名を名乗って香織の学校に潜入。香織の危ない所を助けたりした。効力の期限は1週間。香織はポケベルを持っていた。
1997年(平成9年)当時は女子高生の間ではポケベルが必需品であった最後の時代であろう。「こち亀」の第100巻にあるように、1996年(平成8年)ごろに携帯電話が普及しつつあった。「ポケベルが鳴らなくて」は1993年(平成5年)のドラマ。また、このむすめは1997年当時で高校生だったので1980年(昭和55年)前後に生まれたことになり、2012年(平成24年)の時点では30代に差し掛かっているはず。
▼第5巻、第36夜「日本男児と大和魂」
老人が若返って、若いむすめ(自称「ユカリ」)とデートをした。そのむすめも老婆がカクテルで若返った姿であった。効力の期限は24時間で、作中では夜中の0時で期限切れ。老人はインターネットのメールで「タカシ」と名乗っていたが、これは孫の剛史の名を借りたもので、パソコンも孫のものだった。したがって、同じように若返ったあ「ユカリ」も当人の実名とは限らない。

エナジー
▼第1巻、第6夜「彼女の二つの顔」
カメラマン・大内が使用。男の身体を筋骨隆々にする。

ヒーロー
▼第6巻、第46夜「ヒーローの資格」
超人的パワーを身につけるカクテル。2000年12月28日に風間志郎という男が飲んで、その結果、風間は特撮ヒーロー並みの力を身につけた。その後、しばらく、犯罪者と戦ったり、人を助けたりしていたが、戦いのとばっちりで街の各所が破壊され、逮捕されかかる。

メタモルフォーゼ
▼第5巻、第34夜「恋の名残」
女の子の顔と体型が「美しく」なる。顔も美人になり、スタイルもよくなる。東京で榊が出会った少女・杏子が使用。外見が変わる前から榊と恋仲になるが杏子が福岡に帰郷して長距離恋愛が破局。外見が綺麗になっても結果は幸せとはいかなかった。

セトル
▼第5巻、第38夜「博多の夜」
直面する問題を解決できるカクテルで、榊が杏子に勧めたが、杏子は飲まず、効果は不明。「ドラえもん」で喩えるとのび太が秘密道具に頼らず敢えて自分で問題に立ち向かったような話である。

ベット
▼第5巻、第32夜「過ぎたるは…」
これを飲むとギャンブルで必ず勝つ。榊の友人で賭け事が好きな茄子川が使用。沙羅はほどほどにするよう釘を刺していたが、その男は調子に乗ってカジノバーで勝ちまくり、主催者たち(暴力団らしい)から「どういうイカサマしてんだ」と怪しまれて生命の危機。

セブンミラージュ
▼第6巻、第39夜「7つの願い」
7つだけ願いを叶えてくれる。しかし、これを使った出版社の男は、7回目に私欲のために使ってしまい、一番深刻な問題に出くわしたのはそのあとだった。「一寸法師」の打ち出の小づちに近い。

シンメトリー
▼第5巻、第33夜「割れた鏡」
鏡の中から別の自分が出てきて、入れ替わる。性格は正反対。「ドラえもん」のフエルミラーに似ている。

リプレース
▼第5巻、第37夜「父として、人として」
父親がこれを飲むと、翌朝から3日間、息子と人格が入れ替わる。息子のほうが同じカクテルを飲む必要はなく、一方が飲んだだけで自動的に希望する人間と人格が入れ替わるのが不思議である。「ドラえもん」の「ぼく、マリちゃんだよ」に出てきたトッカエ・バーに似ている。また、「うる星やつら」ではイヤーマッフル型の人格交換装機が登場した。

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関連語句
来夢来人
BAR来夢来人〕(Y!ブログ)

参照
AmebaBlog>〔BAR来夢来人特製カクテル(第1巻より)〕
<平成21年>2009-01-15 21:44:49
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