『巨人の星』原作とアニメと時代設定
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『巨人の星』、章の区切りと単行本の区切り
○『巨人の星』
講談社『少年マガジン』連載(1966~71)。
講談社コミックス(KC)全19巻。
講談社漫画文庫(KMB)全11巻。
アニメはよみうりテレビ系列で68年から71年まで放送。
原作;梶原一騎、作画;川崎のぼる。
文庫1(KC1~2) →飛雄馬が長嶋に魔送球~伴が捕手に
文庫2(KC2~4) →星&伴コンビVS花形~左門の生い立ち
文庫3(KC4~5) →甲子園後半~闇討ち~巨人入団テスト
文庫4(KC6~7) →巨人二軍~台湾到着
文庫5(KC7~9) →台湾キャンプ~大リーグボール1号を左門に使用
文庫6(KC9~11) →1号で花形と対戦~日本シリーズ優勝
文庫7(KC11~12) →A・オズマと初対戦~日高美奈の死、余話
文庫8(KC13~14) →見えないスイング~消える魔球完成
文庫9(KC14~16) →消える魔球~後楽園球場での勝負
文庫10(KC16~18) →伴の移籍~花形が2号打倒~長屋解体
文庫11(KC18~19) →京子とヤクザ~大リーグボール3号
『新巨人の星』は『週刊読売』連載(76~79年)。
アニメは『新巨人の星』(77~78年)と『新巨人の星II』(79年)。『II』は原作の「噴火の章」以降に相当する。
『新巨人の星』
文庫1巻「泥濘の章」→75年夏~日本シリーズ
文庫1~2巻「鳴動の章」→75年日本S~76年上半期
文庫2~3巻「噴煙の章」→76年上半期~長嶋セV
文庫3~4巻「青嵐の章」→76年日本S~77年春、星対花形
文庫4~5巻「噴火の章」→77年春、星対花形~77年12/26
文庫5~6巻「新魔球の章」→77年12/26~対横浜大洋戦終了
文庫6巻「巨人の星外伝・それからの飛雄馬」→73年ごろ、川上巨人宮崎キャンプ時
『巨人のサムライ炎』→79年、江川卓入団後
KCと文庫の1巻の記念すべき第1話は、飛雄馬が長嶋に魔送球を投げつけ、川上が星一徹の家を見つけ、飛雄馬が壁の穴越しに投げるボールを川上が打ち返した有名な話であり、アニメでは「めざせ栄光の星」というサブタイトルがついているが、原作の単行本ではサブタイトルがない。原作のサブタイトル1号は「大リーグボール養成ギプス」からで、これはどう見ても第2話または第2章であり、アニメの第2話「悪魔のギブス」に相当する。
KCと文庫で途中の区切りが一致しているのは2箇所。
最初は飛雄馬が巨人軍入団テストに「合格」したKC5巻、文庫3巻収録「アウトかセーフか?」のラストシーン。次は「美奈の死」のあとに余話を加えたKC12巻、文庫7巻末尾である。日高美奈編で第一部が終了し、「余話」で飛雄馬の級友(きふいう)だった旧友(きういう)・青島光彦の回想で飛雄馬の中学時代を描いている。そのあと、中日のコーチになった一徹がオズマを鍛えるKC13巻と文庫8巻冒頭から第二部になる。KC15巻、文庫9巻の「大投手金田引退」から第三部になっている。
KCでは最終19巻まで、文庫では最終11巻まで続く。
KC1巻、文庫1巻「火だるまボール」では火だるまボールは登場せず、次の「命をかけるねうち」で一徹が飛雄馬に火だるまボールのノックをする。
KC1巻の最後は一徹が夜でも道路工事の仕事をする場面であり、「星親子のねがい」に当たる。これが文庫では1巻の途中。KC2巻の冒頭で王貞治の巨人入団を飛雄馬が新聞で知り、そのあと、飛雄馬が青雲高校に入学するまでが「星親子のねがい」の後半としてつながる。
「あせとなみだと根性と」はKCと文庫でいずれも単行本の区切りをまたいでいる。文庫では1巻の末尾で伴が星の球を受けることを表明し、飛雄馬が巨人の星を見上げて「おれはすばらしい捕手を得た」を語りかける。また、そのあと、紅洋高校との試合で小宮が打ち込まれ、星が伴と一緒に出場。花形がこのバッテリーの弱点に気づき、「ふれっ」と叫ぶところがKC2巻の末尾。試合後、左門が星と花形の前に現れ、火が改まって伴大造が星一徹に青雲高校監督就任を頼む場面まで「あせと~」が続く。
区切りが接近しているのは、ほかにKC10巻末尾と文庫6巻末尾。
前後は「行動でしめせ」に入り、星飛雄馬が68年日本シリーズに登板し、阪急の西本監督が笑ったところでKC10巻終わり。そのシリーズが西本監督の意に反して巨人Vに終わったあと、次は対カージナルス(カーディナルス、カーディナルズ)の試合だというところで文庫6巻終わり。
KC13巻の最終ページと14巻の最初のページは「あやうし!大リーグボール」の章でオズマが大LB1号を満塁HRした直後にアナウンサーがしゃべっているところ。アナウンサーは2つのページで「し…しかし…?」を2度言っている。
文庫の8巻ではこれが一続きになっている。
KC14巻の末尾と文庫8巻の末尾も「奇跡の新魔球」の途中の2箇所。
文庫8巻末は川上監督が消える魔球のテストを行い、同時にオズマが大LB2号の原理を推理、一徹が「かえりうちにしてやるさわ!!」と燃えるところ。星飛雄馬が2号でオズマと2度目の対決、右足を上げるところで14巻終了。
また、KC17巻の末尾と文庫10巻の末尾は「青春のぬけがら」の直前と途中である。
KC17巻の終わりは「星さんが好き!」の章で新宿の京子と出会った飛雄馬と左門が明け方の都会で「解散」するところだが、左門がタクシーに乗り、飛雄馬がマンションに向かうたった2ページが次の18巻の本編最初に組み込まれている。雑誌連載時の区切りがここだったかどうかは不明。そして18巻の本編の3ページ目で「青春のぬけがら」の副題が出る。
この「青春のぬけがら」は、伴が星に「借りを返せ!」と言って去ってから飛雄馬が試合をサボってマンションで一人でいる様子を描いたものだが、飛雄馬が自分の生まれ育った長屋に行って、長屋が取り壊されており、そこを立ち去ろうとした飛雄馬の前に竜巻グループが立ちふさがって文庫10巻終わり。
それから先は文庫11巻の冒頭で、目次の副題は「青春のぬけがら」で始まっているが、単行本の始まりが章の途中なので、本編では「青春のぬけがら」の文字はない。
星が竜巻グループと一緒にタクシーでヤクザの事務所に行くところで「組長の野心」の章が始まる。
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