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コラムで数ページの登場とはいえ、あの認知行動療法創始者のアーロンベックの横に名を連ねられたのは何よりの自慢です。私もベックも、表紙には載っていませんが、目次にはしっかり載っていますし、コラムでは顔写真もどでかく載っています。購入後確認をお願いします。
著者の佐藤さんとは15年以上のつながりですが、今回は佐藤さんらしくなく(いい意味で)どぎつい内容ではないところに、佐藤さんの日本の精神科医療をよりよくしたい本気度を感じました。
肝心の本の内容ですが、それぞれの医師がそれぞれの立場から表現しているその言葉は、やはりみな共通していることが多く、薬での治療が軸ではなく対話や環境調整によって病状が和らぐということを口を揃えて言っています。それは一見、非科学的かのように見えるかもしれませんが、実は向精神薬の作用機序仮説を妄信するほうが非科学的で、(一部薬の力を借りることはあるものの)その実践によって回復することを実践者としての立場であるからこそ説得力を持つのでしょう。
本書は、一般の方でも看護学生の教科書にも活用できる平易な内容になっていますが、触れている内容自体はこれまでの精神科医療とは真逆の、心の病の本質に振れた内容となっています。綺麗ごとではありません。繰り返しますが、それは治療の本質であり、看護の本質に振れた素晴らしい内容の本となっています。
発売からもうすぐ1年に迫るこの時期にようやくアップできました(爆
ぜひご購入ください。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4065346916/ref%3Ddbs_a_def_rwt_bibl_vppi_i2