誰しもそう思っているはずなのだが、なぜか投資詐欺に引っかかる人がいてニュースになる。特別な地位とかにあるなら別だが、うまい話がどうして自分に来ると思えるのだろうか。しかし、身近なところでも、怪しい話は結構きくし、不思議と耳を傾けていたりするのだ。
未公開株の購入
未公開株の購入
ずいぶん前だが、妻の母が友達から未公開株の購入に誘われたという話があった。未公開株が新規公開されたら大きく儲かる訳だが、普通の人にそんなうまい話が来る理由がない。当たれば儲かりやすい通常のIPOはめったに当たらないし、普段から無駄に思える投資にでも付き合ってないと証券会社の担当者から割り当ててもらえたりしないのが普通だ。
その未公開株の詳しい話は分からなかったが、妻から聞いた私は、「ほぼ100%詐欺だろう」と言った。妻の母は少しまじめに考えていたようだった。その友達は一人だと不安だから誘ったらしいのだが、素人が素人を誘っても安全性が高まることはない。被害者を増やすだけだ。後日、友達も含めて止めたと聞いた。
この辺りの話は、未公開株詐欺としても有名だと思う。
ブックメーカーのさや取り
ブックメーカーのさや取り
これも何年か前の話たが、大学生の子供が友達から、ロンドンのブックメーカーの掛け率の差を利用して確実に儲ける方法があると誘われているときいた。結構、乗り気な(確実性が高いと思っている)話し方をしていたので驚いた。
「仮にそんな差が一時的にあったとしても、さっさとさや取りされてしまうので、日本で儲かるようなことあり得ない」と私は言った。もちろん子供はやらなかった。後日、その話を耳にした研究室の先生が学生に禁止したと聞いた。
ネットで検索してみると、ブックメーカー詐欺、ブックメーカー投資詐欺とかで記事も見つかる思う。
仮想通貨のさや取り
仮想通貨のさや取り
これは身近にあった話ではなく、先日、ニュースで見た話だ。仮想通貨で実際にうまく儲けた人の話も多いので、釣られやすいのかもしれない。普通に聞けばいかにも怪しそうだし、他の人を勧誘すれば40%の配当とくればなおさらだ。少額の内はうまくいっているように見せかけて、額を増やしてからダメになるというのも典型的なパターンだけど。
楽して儲けたい心
人間だれしも楽して儲けたいと思う心がある一方、そんなうまい話はないというのも知っていると思う。しかし、もっともらしく聞こえる理屈や仕組みに加え、知人や友達という要素が加わるとガードが弱くなってしまうのだろう。お年寄りの場合、セールスマンが何回も来て長く話をしてくれたから、ついというのもあるらしいが。
最近、YouTubeを見ていると、見ているコンテンツのためだと思うが、株やFXの投資手法の勧誘のCMがよく入る。広告スキップボタンが出るまでの間でも、誰でも短時間で簡単に儲けられるような謳い文句で引き込もうとしてくる。それを見た人の中には広告を全部見て、さらに釣られてしまう人も一定の割合でいるのだろうなと思う。株やFXで儲けるより、商材を売った方が確実に儲かるからだろうなと思うんだけど。宣伝している時点で商売だと言っているのと同じだ。
誰がどこで利益を得るのか
詐欺的な話でなくとも、不動産投資とかは結構怪しい。私も昔(今も保有)、節税目的のワンルーム投資では大失敗している。一番は買う時だが、貸す時、売る時にもかもられやすい。『かぼちゃの馬車』の騒ぎなんかもあった。
詐欺的な話でなくとも、不動産投資とかは結構怪しい。私も昔(今も保有)、節税目的のワンルーム投資では大失敗している。一番は買う時だが、貸す時、売る時にもかもられやすい。『かぼちゃの馬車』の騒ぎなんかもあった。
詐欺ではない投資話であっても、誰がどこでどういう利益を得るのかというのを考えれば、自分に回ってくる分は搾りカスになりかねないということは分かると思う。
最近は随分ましにはなったと思うが、次々に設定されている投資信託なんかも気を付けた方がいい。一番確実に儲けているのは、販売手数料をとったり、信託報酬が配分されたりする金融機関だということになりかねない。価格変動(損する)リスクをとっているのは、投資信託を買った人なのだ。
【おまけ】
先月中旬に撮影した近所の神社の藤の写真。無名だと思うが、なかなか大きな樹で、毎年よく咲いている。今年観た藤の中では一番紫色が濃い。
【2021.7.3追記】
上で、YouTubeで誰でも短時間で簡単に儲けられるような謳い文句の宣伝が入ることを書いたが、SNSでも同様だ。SNSの方がより敷居が低いのかな。まぁ、引っかかる方も悪いのだが。
【2021.7.8追記】
下記の韓国の業者での暗号資産投資関連のトラブルの件は、上で紹介した仮想通貨のさや取りの中国絡みのPGAの件とは別みたいではあるが、「中国or韓国」×「暗号資産」×「紹介報酬あり」の時点で怪しいの3乗だ。もちろん騙す人(業者)が一番悪いし、引っかかった人は可哀想であるが、自業自得としか思えない。