ロボティクス事業の成長に期待して2018年7月にセイコーエプソンへの投資を開始して300株まで増やしていた。しかし、2020年度決算の内容を見て期待外れだったことを確認したので、2021年5月にほぼ利益なしの1,980円で100株だけは売って資金回収していた。この辺りのことは。その時に以下のブログ記事にまとめた。
その後、目だった値動きもないため最近はほとんど意識していない放置銘柄になっていた。それで以下の10月11日付けの記事を見て初めて知ったのだが、米国のプリンター向けソフトウェアのメーカー、Fiery(ファイアリー)社を845億円で買収すると9月に発表していたらしい。
大型買収でシナジーが問われると書いてあるが、私はこの期に及んでプリンター事業で大型投資をするのかと思った。弱かったソフトウェア開発力を高めるにしても、投資ファンドが買っていた会社を買う形で、しかも売上高が漸減傾向にある会社のようだ。
改めて株価チャートを確認すると、ジリ高で10月9日には2,893円の年初来高値を付け、2014年や2017年の2,900円台の高値を伺う展開になっていた。円安の影響もあって業績見通しは悪くはないが、上値追いするほどでもないと思った。4月に発表した上限5.12%の自社株買いも続いているようだが、今さらの材料だ。
大型買収は今一つ評価し難い感じだし、業績見通しもそれほど期待できる感じはない(割安感はない)ので、高値圏にある内に100株だけは利食っておこうかと考えた。株価は少し調整に入っていたので様子を見ていたが、タイミングよく10月21日の日経に追加還元が期待できそうなニュースが出た。
このニュースの影響で株価が2%ほど上がってきたので、10月21日の後場に2,840円で100株売った。個別管理上は2018年12月10日に1,630円で買った分なので、譲渡益12万円強、利益率73.9%、年利換算12.6%の成績となった。それなりの配当ももらってきたのでまずまずの成績と見てよいかな。
週足チャートに今回の売却も含めて履歴を追記した。
チャート的に見れば2,400円前後にあった上値抵抗帯を抜けてきたので、今度はそこが下値抵抗帯になったようだ。8月5日の市場全体の一時的暴落につられた下値は例外と見てよいだろう。テクニカル的には2,400円近辺に下げた後、戻してくるのを確認できれば買いシグナルだ。
私はバリュー投資、中長期の逆張りで買って放置しておくのが基本なので、そういう売買はしないが。
もし追加還元の発表等があって株価が上昇するなら残る100株で享受できるので、また当分は放置しておこうと思う。残る100株は2020年10月2日に1,200円で買った分だ。安値圏で買えているが、これまでの税引後累計利益は9.7万円しかなく、恩株にできていない。
保有する300株の内200株売ったのに安値圏で買った100株を恩株にできていないというのは、私としてはあまりうまくいってない株式投資に属する。そもそも買い始めた理由が期待外れになっているのに持ち続け、そこそこ利益も得られているのはラッキーだと言えるけれども。