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高度1万メートル飛行中

2013-09-02 20:03:16 | 旅行


成田国際空港を飛び立ったANA,全日空ボーイングジェット機、一路マニラに向け航行中。
現在の速度時速940km. 高度1万メートル、非常な高速で飛んでいるのであるが、高度1万メートルにもなれば速度感がない。空中にポツンと浮かんでいる感じだ。

主翼近くの座席を予約したため主翼の様子がよく見える。地上にいた頃主翼は若干垂れ下がっていたが、今、羽根は空気を捉え上向きに沿っている。主翼がこんなに弾力性があって曲がるとは驚いた発見だ。
沖縄上空を通過し、台湾が見えてくる。空が明るくなってきた。いよいよ南国の空。マニラが近ずいてきた。

私は空の旅が好きだ。高度1万メートルの機上にいると、地上にいた頃のいろんな問題が空言のように思える。
澄み切った青空の高度1万メートルでは人生をリフレッシュできるかのような新鮮な気持ちになることができる。

あれは何年前だったろうか。大阪にいた頃、12月中旬、その日は小雨が朝から降りつずく。傘を差しながら御堂筋を歩く私は不遇感、不運感、絶望感の極にいた。仕事上、家庭上、人生上さまざまな問題を抱え、直前2メートル前の地面をうつろに見ながら、さながら落ち武者のように落胆して歩いていた。寒い。足元が悪い、靴が濡れてくる。足が冷たく不快だ。 朝刊に年間自殺者が3万人を越えたと記事が載っていた。私もその一人に入るのだろうか、一瞬そんな考えがよぎった日だった。

人生の転機はそれからしばらくしてやってきた。フィリピン工場の工場長としてマニラに赴任してくれないかの誘いがあり、私は飛びついた。外国で仕事をし、収入を得、生活をする。私の人生は日本を離れて一転、好転した。何もかも変化した。全てが新鮮に見える。

あの時思い切って海外赴任に挑戦してほんとによかったと思う。今、私は日本にいたころとは全く違う、小成功の道を歩んでいる。
日本を出るとき私は全てを整理した。「断舎離」。全てを捨てた。家も家財も全て。家はデベロッパーが倒産したため暴落、売却益はマイナス。資産はほぼゼロ。しかし、海外に出て数年たった今、、、、、、、
私の資産は、年収に達した。世界にはチャンスが無数にある。日本にいたままでは、一生井の中の蛙で終わったことだろう。

高度1万メートルの機上にて。

マニラ マカテイ アヤラ通り


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