人間賛歌・もっちゃん4649

元気で幸せでいなくっちゃ~と

Yは3人姉妹で、長女だけが結婚して、父は4年くらい前に亡くなっていたので、3人家族になっていました。

姉は外大を3年の時に休学したままで鬱病になって4年経つそうです。
症状が一段と強くなって、母一人には任せられずYも学校を休みがちになりました。

このYの3人姉妹は中学校では、学年トップの成績で優秀な3姉妹として有名でした。

進学校も3人ともトップのN高にわざわざ奈良まで通学し、前途洋々で何て親孝行なんだろうとうわさされていたのです。

人の運命なんてどこでどう変わるかわからないものです~
先祖に守られている姿が一番肝心なんですよねえ~

それにはお墓参りですが、遠く離れているときは静かに心を沈めて黙祷して思い出すだけでも先祖さんに届いているって聞きましたよ~

今日在ることの感謝を毎日とは言わないけど週1くらいは実践しましょう~

必ず守っていただけますからね~

正月休みの時ですから深刻な状況にいる教え子を思うと一刻も早く平穏な日々にしてあげたいと思い、連れ合いに頼みました。
連絡を取って次の夜、連れ合いの車に3人を乗せて私も同行したのです。

姉とは初対面でしたが、しくしく泣いてうつむいているので顔ははっきりとは見えませんでしたが、ロングヘアーが顔にかかり痩せて土気色ですし、ルームミラーに映る顔は幽霊を見る思いでした。

お墓の祀り方で頼みたいことがあって、一番かわいい娘の体を借りて知らせているのだとわかりました。
春の彼岸にきちんとしてくれたら、4月には社会復帰できるだろうと言う結果でした。

母親は必ずお約束しますから~と言う返事です。
その人の名前は聞いているということでした。

明石に嫁ぎ子どもが出来たけど、離婚して一人実家に帰らされた先祖がいて財産は持っていたから生前にお墓を自分で建ててあったそうです。
今は孫の代になっているが、息子の側に行きたいのだという願いでした

母親も娘の健康が戻るのならどんなことでもと必死ですからきちんとしてくれると安心して、私はそれ以来忘れていました。

4月の始業式後、昼食を済ませ休憩しているところに、面会の方が見えていると連絡を受け、玄関に出てみました。
桜色の綺麗なスーツに身を包んだすらりと長身の若い女性がにこやかに立っています

教え子でもないし、どなたかしら~?と怪訝な顔をしていたと思います。

「Yの姉の○○でございます~
その節は大変お世話になりありがとうございました~」と向こうから挨拶を述べてくれました。

正月の時は顔も上げずに泣きじゃくっていたし、全く見覚えがなかったのです。

こんなに輝く美しさを取り戻せていようとは夢にも思いませんでした。

「あら~~!!
ご丁寧にありがとう~

おめでとうございます!
よかったですね~」と満面の笑みで、お祝いを述べました。

「4月15日から英訳の仕事で○○書房に勤めも決まっていますので、これもあわせてご報告をと思いまして~」ということでした。

Yはその後中学の音楽教師としてスタートし、職場で出会った彼と結婚し育児に追われて忙しく幸せな日々を送っているはず~

幸せな時は私のことは思い出さなくっていいからね~
困った時はいつでも相談に乗るよ~

と卒業の時のサイン帳に書いて渡していました。

嘘はつけませんからね~
まず私が元気で幸せでいなくっちゃ~~と改めて今思っているのです。

追憶っていいものですよねえ~

明日に続く~

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