3人の男児の母親でしたから、子どもの悪いところは他人に指摘されるまでもなく良く分かっているのです。
だから、いけないことをしているって気づかれたのならその時に即対応してくれることを願っていました。
「お宅のお子さんは~」と親を呼び出したり、家庭訪問をして「注意してやってください」なんて、間の抜けた対応は二階から目薬と言う感じで効き目がないどころか、親にちくらないと何も指導できないのかと逆効果に思えるのです。
学校では「私はあなたの保護者です~!」と常日頃から断言しています。
お尻を出しなさい~と言ってびしりとぶってやることもあります。
あなたの両親がこの場にいたら同じことをなさったはず~!!だと言い聞かせて・・・
学校が荒れて、対教師暴力が頻繁な時も、私は怯んでいませんでした~
授業中に板書している間にこっそりと抜け出してずらかろうとする気配は分かっていましたから、ちょうど廊下まで這っていき、やれやれうまくいったと思った瞬間、先回りしてお尻をぴしゃり~
そこでみんな笑って一件落着となります~
妙に構えて威圧して組み伏せようとするから反発が出るのかもしれません。
もっとゆとりを持って愛を感じさせたら笑顔が戻るのですけどね~~
女教師だからできる芸当かもしれません~
話が横道に逸れましたが、Kのことに戻しますね~
書道教室前の洗い場でKがこともなげに大変なことをしていた日の夜、夕飯時を見て両親お揃いの方がよけい効果があると思って訪問しました。
Kに伝言を頼んでおいたので、「先生がくるって~」と簡単に告げていたらしく待っていてくれました。
「また、うちのやつ、なにかしでかしたんですか~
迷惑ばかりかけてすんまへんなあ~」と父親は低姿勢で、謝りの言葉から入ってきました。
「いえいえ、めっそうもない!
今日は頭の下がる思いでK君に感心させられたから、ご報告に伺ったのですよ~」
「ええ~っ!
そんな先生に褒めてもらうようなことがありましたんか~」
両親は膝を乗り出してうれしい笑顔になってきました。
今日の出来事の一部始終をお伝えしました。
「この子は小さい時から勉強は嫌いやし、忘れ物はするし乱暴やし、先生に褒めてもらうことなど何一つなかった子どもですさかいに~
また何ぞ先生にご迷惑をおかけしているんやないかと、心配しておりましたんや~」と母親はほっと胸を撫で下ろしていました。
Kの顔を二人はニコニコと優しい笑顔で何度も見ています。
苦言を呈されると思っているのと、
「寒い時期にそれも誰も触りたくない汚水に腕を突っ込んで・・・
頼まれたってだれも嫌がって出来ないことなのに・・・
しばらくはあっけに取られて黙って私は見ていたのですよ~」と最高の褒め言葉をKは受けているのです~
雲泥の開きがありますよね~
家庭訪問の内容に~
めったにない大きな出来事は出来るだけ大きく褒めてあげることが大切です。
大きく評価してもらうと更に喜んでもらいたいと、本人は思います。
両親にほめられる快感を初めて味わうことができたKは持てる力を良い方に、人の喜んでくれることに使うようになりました
彼の特技は鈴虫やカブトムシの幼虫を冬中管理し、孵化させる能力の持ち主で、6月のその時期になると息子がいることを知っているので、惜しげもなく職員室に持ってきてくれたのですよ~
彼の恩返しのような気がして喜んで受け取りました
もちろん息子は大喜びでした~
激動の出会いは毎年です。
慣れ親しんだ生徒とは1年間が終わるとばらばらに組替えが行われ、また新しい出会いが始まるのです~
賽の川原の石積みのように、いつも初めからの仕切りなおしでした。
3年の担任時は36歳になっていました。
シンナーやトルエンなど若者の神経をボロボロに蝕み廃人にしてしまう薬物が転校生のみやげ物として大阪から入ってきた年でした。
今までの指導法が根底から崩れた恐ろしい時代の幕開けだったのです
以後6年間暗黒の時代が続きます~
続きは明日~~♪
コメント一覧
もっちゃんです
NON NON
もっちゃんです
tuyosi
最新の画像もっと見る
最近の「激動の出会い」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事