心躍る逸品 （２００５年３月の自分史）

　　
宝石箱を取り出して早速並べてみました。


和室の大きな机に種類別に分類しながら置いていったのです。


とりあえず記念にと思ったものと連れ合いからもらった独身時代のものと～


一堂に集めてみるとなんとも圧巻！

本物は光が違うわね～


一つ一つが自信ありげに久しぶりに空気を吸って最高の輝きを見せ始めたようです。


こんな光景を来客が見たらビックリするだろううな～と思ったものです。


奈良の家でも箱ごとには出してみていたけど、ショーウインドウのように並べたことはありませんでした。


ドキドキする眺めでしたが、いつまでも見ていたい思い出の詰まった眺めでもありました


母にもお昼過ぎに話をして見せてあげました。


「お母さん、今日は３８回目の結婚記念日なのよ～♪

竹田に来ているから父さんがいないし、これまで記念にもらってた宝物を出して

並べてみたから来て見てください～」


母が和室に入ってきました。


「まあ～まあ～、なんとなんと」と驚きの声を上げました。


連れ合いと出会った年の誕生日に小さなカメオのペンダントをもらいました。

初めてのデートは法隆寺だったので、そのときの写真を中に挟んで、いつも身につけていました。


アクセサリーは唯一それだけでした～


本物志向が強く、それ以外だったら身につけないと決めていました。


田舎育ちでしたから、チャラチャラは嫌いだし、いつも飾りはつけない素朴を好んでいた傾向が

強かったのです。


就職してからも自分では全く買っていません。

余裕がなかった訳でもなかったのですが・・・


結婚して１年目は真珠のブローチをプレゼントされました。

数個の真珠が素晴しい配置でまとまっているきれいなものでした。

高島○の商品なので本物です！



入学式や卒業式などの改まった時にやや小さいコサージュですが、造花ではなく本物だから

好んでつけていたのを思い出します。


色あせずに４０年近く経っているのに　うれしくなるほど健在でした


２年目は誕生石がオパールなので、ペンダントをもらいました。


婚約指輪のオパールとお揃いでとてもうれしかったし、お出かけの時はよく愛用していた一品です。


本当はきれいな光を放つアクセサリーは大好きだったのだ～と分かりました。


彼に開眼させられたのでした～


次の年はガーネットのペンダント～


あとは順不同で、本格的な蒐集は４０歳過ぎの海外旅行からでした。


ブラックオパールの素晴らしく大きな石をオーストラリア旅行中に見つけ、オレンジ色の光沢が時折サッと

差し込む石を見たときは　一瞬の間に虜になって、何回も足を運びました。


清水の舞台から飛び降りる思いで、手に入れました。

今も一番ワクワク　心躍る逸品です。


デパートでいつもジュエリー売り場を見て廻っていたので、おおよその値打ちはわかります。

日本では倍はする掘り出し物だと思いました。


これはペンダントトップの仕様になっていました。


永く愛用できるし、この大きさの石はそうざらにはありません。


投資だと思い切ったから、とても満足。


今も自慢のブラックオパールです。


オレンジ色の光沢がブルーの中を走り抜ける様はこの石の特長～


いつ・どこで手に入れたか　どんな物語があるか、はっきりと思い出せるし見ていて飽きません～


彼はいつも私のすることには　一切反対しない人でした。


なんでもニコニコと許してくれたし、理解を示してくれました。


自由にのびのびと　思い通りの幸せを　たくさん与えてもらえたなあ～と感謝でいっぱいです。


彼と楽しく過ごした３８年が凝縮されて形を残し、今目の前に燦然とかがやいているのだ～と思いました


ありがとう～！！

第１幕がいかに素晴らしかったかを証明できる宝物ですよね～


久しぶりに温かい心に触れた思いの記念日でした～






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