人間賛歌・もっちゃん4649

こみ上げるうれしさを

隣の老夫婦暮らしの旦那さんが3月に脳溢血で倒れ、約一月間ほど入院していました。
一人暮らしの寂しさを残された姉さんはもろに感じ、心配と寂しさの表情は隣から見ていても分かるほどの落ち込みようだったのです。

私には母がいるが、一人暮らしで話し相手のいない寂しさは良くわかるので、おかずなど少し多く作って差し入れを心がけてあげていました。

姉妹の多い姉さんですがやはり近くの他人の温かさも身に沁みて感じ取ってくださったと手応えを感じてうれしい一月間でした。

4月下旬に退院してこられ、リハビリに散歩が良いということで杖を持ってゆっくりと歩行訓練をなさっています。

お宮さんの裏に畑があり、きれい好きな兄さんはいつも草の手入れを怠ったことがないほど草の管理が行き届いているのが例年でした。
今年の春は体の不自由さからおそらく草刈り機を使うことは出来ないだろうと感じていました。

歩行訓練中だものねえ~、しかたのないことです。

朝の散歩時にクウと歩いていると、紐を引っ張り始めたので「どうして~?」と遠くを見ると兄さんが畑の土を耕している姿が見えました。

歩行訓練の段階で鍬を持っての作業は無理なのでは~?と思い、近づいた時に声をかけてみました。

「兄さん、おはようございます~
あまり無理をしないようにねえ♪
道の草も気になっていることでしょうが、平らな面だけは私が草刈り機でしますから安心してくださいねえ♪」と。

兄さんの不自由そうな動きが目に焼きついていたので、道の草刈りはお宮さんの裏の道から始めようと思い立ちました。

朝の片づけを済ませた頃には草刈り機にオイルを充満させて、やる気満々になっていたのです。

兄さんに早く安心してもらいたいという気持ちが強いので、左腕の痛みは何も感じていませんでした。

毎晩の眠れないくらいの痛みが消えていたのです。
鍬を使う兄さんに出会わなければ、私は腕の痛みをかばいじっと何もせずに一日を安静に過ごしていたはず・・・

今朝は6時半まで熟睡できました
満足な目覚めの時をいただけたのです

兄さんが裏の道を散歩した時に畑の部分がきれいになっていることを発見した時の喜びを思うと、こみ上げてくるほどのうれしさを感じています

うらぶれて袖に涙のかかる時 人の心の奥ぞ知らるる~♪(古歌)

感動の一人芝居かもしれないけれど、いい気分なのです

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