まるで伏魔殿に帰るみたい・・・
そんな潜在意識が働いたからでしょう 腹痛になってしまい
夜中はトイレに起きてばっかりで 激しい嘔吐と下痢で朝を迎えました
打たれ強いと自認している私なのに かわいいところもあるじゃないと開き直ったら
それからすっきりと治ってしまいました
「夕方5時から会議があるし、お前どうやって帰る?」と 心配してくれる連れ合い
「バスがないなら 上本町までタクシーにするよ♪
5千円くらいでしょ?」と 軽く答える私
内心の弱さは 彼には見せられないと 明るく振る舞いました
家の片づけを済ませ 福祉の昼食弁当が配達されたのを見届け 出発しました
元気の良い母であるのが救いです
「奈良に帰ってきます。
10日ほどで車を持ってきますから、留守番をお願いします。」と
置き手紙を手渡し 握手をして帰ってきたのです
認知症だから 手紙なら何回も読み返しができて 忘れていても意識が持続できるし
買い物に出かける時も 置き手紙で理解してもらっていたのでした
窓際の腰掛けまで出てきて タクシーが見えなくなるまで手を振ってくれています
「ありがとう、ありがと~」と言う 感謝の言葉を述べていました
さようならは遣っていなかったわねえと 後で妙に気になっていたのです
車を取りに帰るのだと すぐに来てくれると言う 安心感を持ったからなのかもしれません
搭乗5分前にロビーで 電源を切ろうと手にもった瞬間 連れ合いからの電話が入りました
後 何秒か遅いと 電源が切れていたはず~
すべてこんな具合に タッチの差で運命は好転するのです
「会議が終わったから、高速はつかえないので、下を通って空港に迎えに行くからな~
大阪についたらすぐ 携帯に電話を入れて」というものでした
「タクシーにするからいいのに~」
「そのタクシーがないそうだよ!」
大変な様子のようです
彼は本町から空港まで 1時間50分かかって着いたそうです
いつもなら30分もかからないのにね・・・
3千のツインターボなので 彼の車は滑るように滑らかに走ります
ナビの案内で近畿道に出て家まで50分
家には9時10分に帰りつきました
奈良の夜景も百万ドルの美しさ~!
彼の運転もたいしたもの!
見るもの全てが恋人気分なので すばらしい!!
全く違って見えるから不思議~
11月3日に大分に出発と決まりました
離婚の書類は彼に手渡して 後のことは すべて一任です
提出しないで済めば 整理箪笥の引き出しに入ったままになるでしょうし
離婚の形式が 鬼の首のように証拠品として必要になれば 彼は手続きすることでしょう
せっかく築いてきた お前の社会的地位を汚すのはたまらないから
還暦を過ぎた今だから自由にしてやりたいと 昨夜も何回も聞かされました
実家を大切に思う嫁は許さないと言って 受け入れられないから
あいつは自分で出ていったんだと俺が言うから
朝 洗濯をしているところへママが起きてきました
「父さんと話し合って、3日の文化の日に大分に車や荷物を持って
帰る事に決めたからね~」
と 初めて離婚のことを話しました
「えっ!!」と 驚いていました
喧嘩一つしない 仲の良い両親だと思っていたからです
「母が重篤な状態と言う事もあるし、その他諸々。
夫婦で決める事だしね!
あなたもここに縛られないで、自由に考えたらいいのよ~」と 言いました
「そんな事が分かるとお婆ちゃんが倒れますよ~」と ママが言います
「その時は父がすべて責任もってやるから、あなたは自由よ~」と 答えました
「寂しくなります」と しょんぼり一言
「父と私とあなたしか知らないことだから 時期が来たら父さんから
お婆ちゃんに話すと言ってるから、内緒にしてね!」と 口止めはしておきました
「はい、分かりました!」
さあ これから洗濯を干して まず市役所で用紙をもらってこようと思っています
住民票は竹田に5年くらい移すから 転出の手続きをしてきましょう
郵便物は竹田にすべて配送してもらうように 郵便局に頼んできましょう
後のことは 連れ合いにすべて一任
まだまだ半信半疑の気持ちで 離婚すると言う現実感は薄かったのですが
紙切れ一枚の重さを 鉛のように重く感じていた朝でした
バレンタインデーです
PS
置手紙のことづて欄が不具合中ですので、
コメントの設定を開始したいと思います。
皆様のお声を楽しみにお待ちしています(*^_^*)