人間賛歌・もっちゃん4649

紙切れ一枚の重さ     (追憶の日々)


まるで伏魔殿に帰るみたい・・・


そんな潜在意識が働いたからでしょう 腹痛になってしまい 

夜中はトイレに起きてばっかりで 激しい嘔吐と下痢で朝を迎えました


打たれ強いと自認している私なのに かわいいところもあるじゃないと開き直ったら

それからすっきりと治ってしまいました


「夕方5時から会議があるし、お前どうやって帰る?」と 心配してくれる連れ合い

「バスがないなら 上本町までタクシーにするよ♪

5千円くらいでしょ?」と 軽く答える私


内心の弱さは 彼には見せられないと 明るく振る舞いました


家の片づけを済ませ 福祉の昼食弁当が配達されたのを見届け 出発しました


元気の良い母であるのが救いです


「奈良に帰ってきます。

10日ほどで車を持ってきますから、留守番をお願いします。」と

置き手紙を手渡し 握手をして帰ってきたのです


認知症だから 手紙なら何回も読み返しができて 忘れていても意識が持続できるし

買い物に出かける時も 置き手紙で理解してもらっていたのでした


窓際の腰掛けまで出てきて タクシーが見えなくなるまで手を振ってくれています


「ありがとう、ありがと~」と言う 感謝の言葉を述べていました


さようならは遣っていなかったわねえと 後で妙に気になっていたのです

車を取りに帰るのだと すぐに来てくれると言う 安心感を持ったからなのかもしれません


搭乗5分前にロビーで 電源を切ろうと手にもった瞬間 連れ合いからの電話が入りました

後 何秒か遅いと 電源が切れていたはず~


すべてこんな具合に タッチの差で運命は好転するのです


「会議が終わったから、高速はつかえないので、下を通って空港に迎えに行くからな~

大阪についたらすぐ 携帯に電話を入れて」というものでした


「タクシーにするからいいのに~」

「そのタクシーがないそうだよ!」


大変な様子のようです


彼は本町から空港まで 1時間50分かかって着いたそうです

いつもなら30分もかからないのにね・・・


3千のツインターボなので 彼の車は滑るように滑らかに走ります

ナビの案内で近畿道に出て家まで50分

家には9時10分に帰りつきました


奈良の夜景も百万ドルの美しさ~!

彼の運転もたいしたもの!


見るもの全てが恋人気分なので すばらしい!!

全く違って見えるから不思議~


11月3日に大分に出発と決まりました


離婚の書類は彼に手渡して 後のことは すべて一任です

提出しないで済めば 整理箪笥の引き出しに入ったままになるでしょうし

離婚の形式が 鬼の首のように証拠品として必要になれば 彼は手続きすることでしょう


せっかく築いてきた お前の社会的地位を汚すのはたまらないから

還暦を過ぎた今だから自由にしてやりたいと 昨夜も何回も聞かされました


実家を大切に思う嫁は許さないと言って 受け入れられないから

あいつは自分で出ていったんだと俺が言うから


朝 洗濯をしているところへママが起きてきました


「父さんと話し合って、3日の文化の日に大分に車や荷物を持って

帰る事に決めたからね~」

と 初めて離婚のことを話しました


「えっ!!」と 驚いていました

喧嘩一つしない 仲の良い両親だと思っていたからです


「母が重篤な状態と言う事もあるし、その他諸々。

夫婦で決める事だしね!

あなたもここに縛られないで、自由に考えたらいいのよ~」と 言いました


「そんな事が分かるとお婆ちゃんが倒れますよ~」と ママが言います

「その時は父がすべて責任もってやるから、あなたは自由よ~」と 答えました


「寂しくなります」と しょんぼり一言


「父と私とあなたしか知らないことだから 時期が来たら父さんから

お婆ちゃんに話すと言ってるから、内緒にしてね!」と 口止めはしておきました

「はい、分かりました!」


さあ これから洗濯を干して まず市役所で用紙をもらってこようと思っています


住民票は竹田に5年くらい移すから 転出の手続きをしてきましょう

郵便物は竹田にすべて配送してもらうように 郵便局に頼んできましょう


後のことは 連れ合いにすべて一任


まだまだ半信半疑の気持ちで 離婚すると言う現実感は薄かったのですが

紙切れ一枚の重さを 鉛のように重く感じていた朝でした



バレンタインデーです





PS

置手紙のことづて欄が不具合中ですので、

コメントの設定を開始したいと思います。


皆様のお声を楽しみにお待ちしています(*^_^*)





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コメント一覧

もっちゃん
喜びの結末
http://blog.goo.ne.jp/mottyann4649/
oyajisann、おはようございます!^^

タッチの差!
紙一重!

何度も助けてもらえたという体験が大小たくさん73年の中に詰め込まれていたな~と、oyajisannからいただいた励ましを読ませてもらいながら思い出しています(^^♪

日航機ジャンボの御巣鷹山の大惨事が報じられた夕方の半時間は頭が真っ白になりワナワナと震えていた自分が在りました。

伊丹空港の飛行ルートは家の真上なので、キラキラ輝く機影を見上げるのが大きな愉しみで、東京に単身赴任をしていた連れ合いを待っていた時のことでした。

お盆前の8月12日の夕方の便に乗るからと連絡を前日に受けていたので、あと半時間で上空通過だと思っていた私でしたから、緊急事態報道をききながら、茫然自失の状態に陥って 悪夢のような感覚を覚えていました。

7時前に電話が入り、仕事の都合で乗り遅れてしまったから、最終便で帰るという連絡を受けました。

間に合うか、乗り遅れるかタッチの差で運命が決まるという瞬間を知らされました。

確定申告相談を昨日受けに行ってきたのですが、小さなタッチの差があったのですよ~

長くなりすぎますので、お喋りは省略ですが、喜びの結末だったので、満足でした(^^)v

いつもご訪問下さり、ありがとうございます!

お喋り相手になっていただき、嬉しく感謝いたしております。

お元気でお過ごしくださいね(*^_^*)

では、また~



oyajisann
タッチの差
http://blog.goo.ne.jp/oyaji0910
今晩は>タッチの差で運命好転・・・。
ほんとおっしゃる通りです。
偶然という演出家は時に幸運の女神
にも悪魔の使者にもなりますね。
些細な事でも感じる時多いです。
こればっかりは…皆平等。
応援しております。はい(^-^)
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