人間賛歌・もっちゃん4649

自慢の庭に


2002年の夏にバリアフリーの小さな家を
母にプレゼントしようと計画しました
前庭は母の介護が始まって真っ先に手掛けましたから
 かなり生育して充分に癒してもらえるようになりました

春になると 心の故郷である大和のことが懐かしく思い出されて
今頃は~?と撮り貯めてきたアルバムを繰り返し眺めて
思い浮かべています

今朝はブログの中の思い出を紐解いて見ました

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大和の家 (2015-12-21 の自分史より)
お父さん 大和の家は閉鎖的というのが第一印象ですよね

全くその通りで 三百坪の屋敷は周囲を塀で廻らしています

門家(もんや)は一日中 締め切っていてはいけません
朝6時に開けて 夕方6時には閉めてという規則通りの生活があります

日曜日など朝寝を楽しみたいと思っても 
6時に門家をがらりと開けなくてはならず
開けたら最後 用事のある人が入ってこられるし 
主婦はもう起き出さないといけないのです

嫁を働きに出すというのは家の恥という考えが
おばあちゃんたちには残っています
「門家を締め切って、嫁まで働きに出して生活に追われている姿は、
ご先祖様に申し訳ない!」と 何回も聞かされました

主人が難病を患っていたので 子供が授かったと分かった時に
すぐに奈良県の採用試験を受けました
中学校の国語の教師になるためです

主人の万一の場合に備えて 私がスペアとなり
3人の子供を育てる義務があります

長男 二男と授かる内に 一人を実家の養子にするためには
3人の子供が欲しかったのです
4人姉妹だった私に 男の児が3人も授かったことは
とても自慢で嬉しいことでした

お父さんも三男が実家の跡取りに来てくれると 
うすうす思っていたらしく 肩車をしたり抱っこをしたり
 特に可愛がっていたと私は感じていました
ありがとうございました

門家を入ると表前栽(おもてせんざい)があります
ツゲ 金木犀 皐月などが植えられていますが 
樹齢三百年以上の霧島ツツジは圧巻でした

3mほどの高さで 1本の株の根元から二十本くらいの幹を出し
塀の上から道行く人を見下ろしています

4月下旬には座敷の中までも照り映えるほどに真っ赤になり
奈良県内でも珍しい樹齢の霧島だと 
植木屋さんが手入れに見えて褒めてくれます
老舗料亭の庭に250万円で売って欲しいという話が 
何年か前にあったほどです

霧島ツツジを掘ると塀も壊れてしまうし それを守り育てていくのが
子孫の役目だとお断りしました

霧島ツツジと並んで樹齢三百年以上といわれている 
モミジの木が中前栽にあります
ここには松 イブキ ツゲ 平戸 金木犀などがあり
燈篭を中心に石庭となっている庭です
本家(ほんや)と離れの間にあります

離れと奥離れの間にあるのが奥前栽で ここには椿 梅 コブシ 
花ミズキ ロウバイ  スオウなどの花木があります
屋敷の中の右半分が住居 左が穀物の干し場でした
農業は他人に委託しサラリーマンに転じた我が家ですから
 干し場の部分が私の園芸の用地として 
花のステージにしていました

園芸歴は30年以上で 花に癒してもらいながら
第1幕を無事に終了できたと喜んでいます

母の介護に専念するために奈良を離れていますから 
私の園芸の舞台はすっきり形を変えて
今は連れ合いが日本庭園に作り変えたようです
朝夕2回の水遣りは 花の好きな私が居なかったら
維持できません
淋しいけれど仕方のないことです

写真で見せてもらいましたが凝り性の彼らしく
 高価な石灯篭を何本か入れて しっとりとした
自慢の庭に仕上げていました
私を思い出すものを消してしまいたかったのか それは定かではありません

私に負けず劣らず 花好きの大分の母に花いっぱいの庭を作り喜ばせてあげようと
前庭に「野草の丘」と「花庭」と「花木の庭」を作りつつあります
もう13年目ですから かなり大きく生育して楽しみを与えてもらっています
花を楽しむ生活は これからは大分の別荘が最適になりそうです

地植え中心ですから水遣りは1回で充分ですし 奈良に帰ったときも
野草の丘なら強かに育ってくれるはずですからね

たくさんの花の友達が出来て 奈良とはまた違った楽しみを
与えてもらい 癒されています
両親に陰徳を積んでもらったおかげで 安心を授かっているのです

お父さんに恩返しはなにも出来なかった分 
母に誠心誠意返しますね(*^^)v

キリシマツツジです(道路から見て)



キリシマツツジです(座敷からの眺め)



中庭です(自慢の庭)




中庭です(自慢の庭)



奈良の八重桜です



家の裏から畝傍山を見て



耳成山を遠くにみて



父親の桜を見に行って




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