人間賛歌・もっちゃん4649

釣った魚に (追憶の日々)


平成16年10月下旬の追憶です

一昨日の午後 郵便番号を教えて~と連れ合いから 電話がありました


どうしたの?
何で知りたいの?


「泉州の春木を通ったから、宅急便を送ろうと思ってな~」

彼特有の思いつきなのです


「栄養不足になったら かわいそうだから、魚を送ってやろうかなと思って♪」


「止めてよねえ・・

大きなブリだとか人数が少ないのに調理しないといけないし 働くのはお断りよ」

と答えました


もう 手遅れで 宅急便の用意をしてもらった後だというのです


彼が口に出した時は もうかなり走り出した後なのです


「家族の多い家に1匹ずつあげたらいいよ~」

「うん、そうするわねえ」


なんともわがままなことを 厚意を無にして!とは思うけど 正直閉口な気分だったのです


友達に話すと 刺身包丁の手入れの良いのを貸してくれました

これがあれば 大丈夫!


子育ての時は 海釣りにばっかり連れて行ってくれました

凝り性なので 何をしても彼は そこそこの成果を示します


おかげで魚の調理法はその頃身について 私の特技でもあるのです


母の生活には 丸ごとのブリをさばく必要がないから 道具不足なのです


ありあわせの切れそうな包丁を選んで調理したところで

大変な労力に へとへとになってしまうのが落ちですからね


今回は前の夜から包丁の切れ味の良さそうなのを借りていたので

昨日は午後になると 荷物が着くのを今か今かと待ちわびていました


3時半頃に届きました


ブリ1匹・真鯛2匹・太刀魚5匹・あおりいか8杯・アナゴ9匹・イトヨリ5匹・レンコダイ5匹

連れ合いのことだから ざっと買占めたに違いありません

「あるもの全部いれてやって~~」と・・・


これも彼特有の豪快なやり方です


早速 野良猫が多いので注意しながら 玄関の外での店開きとなりました

家中に魚のにおいが立ち込めたのでは かないませんから


母が猫の見張り番です

魚屋さんの店先を見るような 大漁に大喜び♪


これだけでも値打ちがあるな~とうれしくなりました

昨日の不足たらたらの自分が恥ずかしいくらいでした


丁度4時過ぎだったので 夕飯に召し上がれ~と太刀魚を3軒に 真鯛を従兄弟の家に

そして包丁のおかげで楽に調理できたので ブリ片身をお裾分けにして

残りは全部冷凍パックに入れて リッチな気分を楽しめたのでした


片付け終わる頃に連れ合いからの電話

「お前の声が明るいので、助かった♪

良かった~~♪」


お礼を言うのはこっちなのに よほど気にしてくれていたようです

あまりの品数の多さに 何が入っていたか彼も知らない様子で

そうか そうかと満足げに聞いていました


釣った魚に餌はやらないというけど 逃がした魚の大きさがわかったのかしら?

なんて 罰当たりなことをチラッと思った私です


マンネリな夫婦を続けてきたけど こんな思いやりの心を確認しあえる今は

とても幸せだなあと新鮮な気持ちになっていたのでした


案ずることなんて 何もないんだよねえ~と しみじみ思っています



イワネシボリです





PS

置手紙のことづて欄が不具合中ですので、

コメントの設定を開始したいと思います。


皆様のお声を楽しみにお待ちしています(*^_^*)





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