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【礼文島から観た利尻山の勇姿】
2006/6/18 宇遠内~礼文林道~香深
宇遠内には、民家と無料の休憩所もありここで一休みできる。以前なら宇遠内から引続き南に向けて海岸線を歩くルートが一般的だったようだが、落石と荒れた海岸線での事故が絶えなく、現在では通行禁止の処置がとられている。
私の所有しているガイドブックにはこの海岸線を南下するルートが記載されているため、現地の情報で通行禁止であることを知った。
正直なところ、ここで大きな誤算が生じた。海岸線を歩けば当初予定していた8時間コースの終点に立つことが出来るが、山側の礼文林道コースへ迂回する必要が出てきた。しかも現地で調達したマップによれば、さらに3時間は余計に時間を要することとなる。
ここまで、多くのアップダウンを繰り返してきたが、礼文林道への迂回ルートは、最大の上り坂の登山道となる。島の南側の背骨部分を通る礼文林道付近は、その名の通り林が広がり、植生が大きく変わる。この辺りで見られる山野草は、オオアマドコロ、マイヅルソウなど札幌近郊の山々でよく見かけるものたちである。
礼文林道の手前あたりで、多くの登山者とすれ違い、西海岸を南下している時のような寂しさは少なくなる。そしてこの頃にはかなり疲労が蓄積していた。しかし、ここからが今回のトレッキングの正念場である。
意外にも礼文林道を歩き出すと、歩きやすい反面アップダウンも多く、疲労の蓄積した身体には応える。しばらく、これといった展望も山野草も見られず単調で辛い長い林道歩きが続く。ここまできたら、少し季節が早いかもしれないレブンウスユキソウの群生地に期待して先を急ぐ。尾根道に林道が出ると突如として展望が広がり、遠く利尻富士(利尻山)が雄大な姿で海に浮かんでいる。この利尻山の展望は、背景の姿を変えながら展開する。正に絶景の絵巻物である。
礼文林道の後半に差し掛かると、レブンウスユキソウ群生地目当ての多くの観光客と送迎車と出会うことが出来た。北側のレブンアツモリソウの群生地同様、観光客の目的地はこの二ヶ所に集中している。さて、レブンウスユキソウは、観光客が多く押しかけているにもかかわらず、現地の保護観察員は冷たく開花が遅れてますと説明していた。目玉不在のところに集められた観光客の心中は・・・笑
レブンウスユキソウの群生地付近は、高山植物のお花畑にもなっていて私としては結構楽しめた。
この先は香深港までラストスパート、観光バスとすれ違いながら車道をぐんぐん下っていく。さすがに30キロを超過するトレッキングは足にマメを作り痛み出していた。香深の旅館到着は16時を回っていた。実にスコトン岬を出発して8時間半、随分足早に歩いたものである。最もゆっくり歩いて18時頃の到着ではトラブルがあった場合は途中で日没の可能性もある。
旅館の若女将には、当日歩いてきたコースを聞かれ簡単に説明していたところ、登山家ですか?と目を丸くされてしまった。どちらかと言うと、学者ではなく登山家ですね。。。笑
その日の宴は、新鮮な魚介類とサッポロビール、さらに「こんぶ焼酎(礼文島)」でたっぷりと栄養補給。
翌日の朝は、名残惜しい礼文島を後にして、サロベツ原野を見学しながら帰路に着く。
以外だったのが観光バスが走ってることでした。
あまり観光地化しないで、しっかり守って欲しいですね。
まだ続きがあるんですよね。。。