有機無農薬野菜作り40年目、密植、混植、時期ずらしで自給率アップ

有機無農薬菜園で指導したり地元の新聞に野菜作りの記事も書いてきたが、そこでは表現できないものも自由に書いていく。

自在耕作菜園、密植、混植、生ごみ堆肥の作り方

2024-01-26 19:17:20 | 日記

有機無農薬栽培での問題の一つが病虫害をいかに防ぐかだ。

今の畑に来た時に蜘蛛が畝の上に沢山いたことに驚いたが、これまでうまく作れなかった白菜が大した苦労もなく無農薬できれいに作れたことにもっと驚いた。広い畑全体が無農薬で除草剤も使われていないと益虫も多く害虫が少ないのだと感心した。さらにカナヘビ、カマキリなどもよく見かける畑だった。孫がイチゴ狩りに来た時にカナヘビを追いかけまわしていた。この自然の豊かさが有機無農薬を支えていると感じた。

これまでの畑はいずれも元は田んぼで40㎝ほど下には粘土が敷かれ、この耕盤を壊すわけにもいかなかった。今の畑は田んぼの上に1m以上山土を載せて植木を栽培していたとのこと。畑の下がどうなっているか知りたくて1m近く掘りまくり、埋める時には残渣を入れて米ぬかを振って畝を立てた。3年ほど前から不耕起にしたが耕土は十分に深いと思う。

当初は鶏糞も使っていたがキャベツや九条ネギの苗にアブラムシがつくことがあった。鶏糞は化学肥料並みの成分で即効性もある。大きく育てようと追肥などで使うことで使い過ぎになる。生ごみ堆肥だけにしてから10年がたつがソラマメ以外でアブラムシがつくことはない。ソラマメのアブラムシ退治も簡単にできるようになったが、今日は生ごみ堆肥の作り方を紹介する。

ポイントは雨が入らないようにすることとウジなどの虫がわかないようにすること。

1,堆肥ボックスに12cmほどの厚さで堆肥を敷く。

2,生ごみを入れる穴を掘り、生ごみを入れ、二握りほどの米ぬかをふって生ごみと堆肥、米ぬかをよく混ぜる。

3,その上に周りの堆肥を薄く載せ、米ぬかを極薄く振っておく。

4、翌日はその横に同じような穴を掘り、同じ作業をする。

5,順番に6-8か所ほど埋めて一巡すると、最初の所はすでにほとんど堆肥化されて少し凹んでいる。

6,ここをかき混ぜてから少し周りに上げて穴を開け、同じ作業をする。

7、これを繰り返して3-4周すると20cm近くまで生ごみ堆肥が積もり、深い穴が掘れ、一つの穴に2-3日生ごみが入れられるようになる。

8、この頃に他の場所をよくかき混ぜておくときれいに分解された堆肥ができているので順番に回収し、全体にこの高さを維持していくとほぼ3-4か月はこのまま続けられる。

9,回収した生ごみ堆肥はそのまま肥料として使えるが、近くに保存場所を作って入れている。

10、ここで乾燥した生ごみ堆肥はややボケ気味になるが、優しい肥料として使いやすく、もう一度ヌカと合わせてぼかし肥料を作ったりする。次回のスタートの堆肥としても使える。

     

冬はこれで問題ないが春から秋には、油断するとハエのウジなどの虫が湧くことがある。

この対策として防虫ネットを2重にして入らないようにしているが、隙間から入ったり、作業中に飛んできただけで卵は産みつけられている。

ウジがわくと最初にするのは生ごみ堆肥の1/4ぐらいのヌカを全体によく混ぜ込んで、蒸し焼きにする。翌日には発酵熱で6-70度にもなり、有効だが堆肥ボックスの隅には温度の上がらない場所があるため、生き残ったのが隅に固まっている。これを取り出して皿に入れておくと数時間で鳥が食べてくれる。もう一度再発酵させてその真ん中に入れることもしたが、完全にいなくなるまでにはこれを何度か繰り返すことになる。その間の生ごみは里芋の株間などに入れてしのぐ。去年は一度再発酵させた後、真ん中のウジのいないところを回収し、残りをバーナーであぶった。熱湯をポットに入れて上からかける方法も有効だが、後で水分を飛ばすのが面倒だった。昔は金たらいを使って下から火を焚いて蒸し焼きにした。これが1度に退治出来て簡単だが今の畑では住宅地が近く気が引ける。

堆肥がない場合は畑の土でも最初だけ分解に時間がかかるがしばらくすると同じようにできる。