血統から走る馬を推理する

競馬の血統を探っていきます。

主戦場をめぐる裁判の行方

2019-11-22 15:37:51 | 韓国映画

ミキ・デザキ監督は、保守派の8人から、承諾書(藤木氏と藤岡氏以外)と合意書(藤木氏&藤岡氏)をかすめ取っていますが、争点の一つは、承諾書と合意書により、ミキ・デザキ監督の、『主戦場』への出演を承諾したとみなされるかどうかですね。裁判の行方を見ていると、ミキ・デザキ側は、承諾書、合意書を持って、インタビューによって手に入れた、動画(音声を含む)は、手に入れた側が自由に編集して、一般公開する映画『主戦場』に使用する事ができると主張しているようですが、一般公開して、不特定多数の方が視聴する映画の出演を同意させるのに、承諾書、合意書(特に承諾書の場合は、一方の権利のみ主張している)で足りるかどうか?普通は、出演する側の権利関係も記載した、契約を取り交わすのが普通だと思います。裁判所がそのあたりをどう判断するかが1点です。その他に、インタビューを受けた側が、承諾書、合意書に署名した事について、錯誤による無効を主張できるかが、争点になると思います。もちろんそれ以外にも、ミキ・デザキ氏が、公正中立なディベートを展開するような卒業論文の映像にすると説明していますので、出来上がった映像について、レッテル張りをしたり、編集によって保守論客が、間抜けに見えるように演出したことに対しての『名誉棄損』を訴える事も可能です。まぁ名誉棄損による映像回収を求める事が一番議論の余地がないかも知れません。(その他にも、上智大学の『人に対する研究』の倫理規定違反を犯していますから、上智大学から、映像回収を求められる事も十分あり得るでしょう。)

(錯誤) 民法第95条  意思表示は、法律行為の要素に錯誤があったときは、無効とする。ただし、表意者に重大な過失があったときは、表意者は、自らその無効を主張することができない。ただし、条文を見ていただければお分かりだと思いますが、この「錯誤」があればどんな場合にも意思表示が無効となり、契約が無効になるわけではありません。

①法律行為の「要素に錯誤」があること(民法95条本文)
②表意者に重大な過失がないこと(民法但書)

①の『要素による錯誤』については、インタビューを受けた側は、アプローチのされ方から考えても、一般公開される映画への出演の承諾ではなく、あくまで大学の修士論文の為の映像使用の承諾を与えたのだと主張する事は、妥当だと考えられます。たとえ、ミキ・デザキ氏が、承諾書をもらう前に『卒論の映像の出来が良ければ、一般公開も考えています』と伝えたとしてもです。一般公開を決意する前に、映像を見せて、改めて、出演の同意に関する契約を結ぶのが、一般常識でしょう。それをせずに、(インタビュー映像をかすめ取られた人間は、修士論文の為の映像使用の承諾書と錯誤している事になります)修士論文についての映像使用の承諾書ではなく、一般公開映画『主戦場』の承諾を取っていると主張するのは、錯誤を誘導して承諾書を搾取したとみなされる可能性が高いです。

②表意者に重大な過失がない事については、錯誤無効の否定、つまり契約の有効を主張する錯誤に陥っていない当事者が「表意者に重大な過失があること」について、証明責任を負うということになります。アプローチの仕方から見ても、表意者を、あくまで卒業論文に関しての、インタビューだと誘導していますので、表意者に重大な過失があると主張するのは、難しいのでは?というのが、私の考えです。

しかし、世の中には、厚顔無恥な人間がいるもんです。皆様騙されないようにしましょう。(厚顔無恥な人間が、得意満面の顔でポスター前に立つ)  







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