その中でも報酬改定の経緯に関するスライドに注目しました。
障害分野は、前回改定(平成27年度)は0%(実質マイナス)で、今回は基本報酬の引き上げや経過措置でおかれている加算の取り扱いなどが注目されています。現在検討チームによるヒアリング(46団体。7月31日が最終予定)が行われており、様々な立場から重点的な内容に違いはありますが、重度化や高齢化への対応、当事者負担を増やさない(食事提供加算の継続)、安定した人員確保策の実施等、障害児者の実態や事業の継続性を確保することの重要性からの意見が数多く出されています。それらを踏まえ、8月以降具体的な審議が行われ、示されている予定では年内あるいは年明けに具体的な基準が出される予定です。
このスライドでは、平成29年改定として4月より実施された処遇改善を取り上げ1.09%の引き上げを行ったとしています。全体的な報酬引き下げがささやかれる中、平成30年度改定を前にこの数字を示すことは、来年4月からの改定にはこの1.09%も含むことが想定され、それはその他部分が現行よりもマイナスになるということであり、結果0%(実質マイナス)やそれ以上の引き下げという意図の表れではないかと思いました。
このペーパーは、ヒアリングが始める前(6月24日)に示されたものです。厚労省としては各団体の意見は聞くけれども、新規事業に対する重点化等は行うにせよ、結局のところ「総額ありき」や減額の流れは変わらないとすれば、基本的な姿勢や対応が問われることになります。
大阪のある自治体では、6月に障害福祉事業者を集めた会議で「来年から食事提供加算はなくなります」と言ったり、生活介護は相当な減額になるという話し(あくまでうわさ)もあります。
当面、基本報酬の大幅な引き上げと負担の解消(2割近い人が障害福祉サービスで利用料負担となっている)が必要です。また利用契約制度は福祉事業に馴染まないということを発信し続けたいと思います。自己責任・家族責任を押し付ける国が進める「我が事」「丸ごと」地域共生社会は反対です。
最新の画像もっと見る
最近の「施策動向」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事