事務局長通信

170525 参議院厚生労働委員会 傍聴メモ

170525 参議院厚生労働委員会 傍聴メモ

きょうされん第40次国会請願行動の議員回り終了後の委員会傍聴記録(午後2時~終局まで)。メモできた内容を議員ごとに質問テーマに沿って紹介します(間違い等ありましたらご容赦下さい)。なお、法案審議はわずか16時間、自民・公明・維新の会の賛成多数(民進・共産・社民は反対)、付帯決議が6本(自民・公明・維新の会・民進の提案)で可決されました。共産、社民は反対討論に立ちましたが、民進は反対討論には立ちませんでした。率直に悔しい、断固抗議します!

【財政的なインセンティブ】
・厚労省:市町村が切磋琢磨できる環境が必要。市町村が比較可能なデータなどを提供していく方向。介護保険事業計画等との兼ね合いもあるので、可能なものから順次示していく方向
・議員;しっかりとした指標を指し示してほしい。単年度だけでは測れない面もあるのでその点は考慮されたい。

【福祉人材について】
・厚労省:医療介護総合確保基金は平成27年度から始まっているが、人材に関する事業メニューは24ある。
・議員;外国人労働者の活用についてはどうか
・厚労省:技能実習制度について夏をめどに新たに示していく方向
・厚労省;ICTや介護ロボットの活用は、生産性の向上や介護負担の軽減につながっていくと考えている。ビックデータの活用なども進めていく方向。介護を科学し医療・介護に関するデータプラットホームをすすめて行きたい。

【処遇改善について】
・厚労省:改善効果としては、この間の様々な取組によって、総額4万3千円程度の増額となっている。
・議員;定着が図られるような措置が継続して必要。

【福祉人材について】
・議員;特養の人員配置について、基準と実際の状況はどうか
・厚労省:基準では3対1、実際は2対1となっている。
・議員;施設は職員確保が難しくギリギリの体制や経営上厳しい状況でもあるが、利用者の実態から加配し何とか対応している。基準そのものの見直しと報酬上の手当てが必要ではないか。
・厚労省:人員配置加算などで現在対応している
・議員:施設の中には開所したいが職員確保ができずに開けられない実態もあるとの調査もある
・厚労省:介護報酬については人員配置基準と連動しているものではない
・議員:加算による改善状況を基本給ベースで見ると、2,950円(厚労省が回答した金額)にしかなっていない。根本的な解決には至っていない。
・厚労省;加算は一定の基準を満たしていれば受けられるが実施方法までは規定していない。それは、賃金等の決定は労使間で決めるもの。
・議員:加算でなく配置基準の見直しと安定した運営を図れる報酬が必要だ。

【介護保険料滞納問題】
・議員;仮に3割負担が導入された時にその層の方で滞納があった場合はどうなるか。
・厚労省:基本的には4割負担になる。
・議員;保険料滞納者が1万人を超えている。時効が過ぎると後払いできない仕組みや滞納時の負担やサービス制限も大きく必要な時に支援が届かない(東大阪市が配布しているものが資料に)。負担増そもそもが問題であるが、滞納者が増えている現状の中で見直しが必要ではないか。
・厚労省:時効を過ぎた後の支払いを認めると、例えば介護保険の利用が必要になるまで保険料を支払わないといったモラル・ハザードが起きたりすることが想定され制度の趣獅ノなじまなくなってくる。

【財政審との関係】
・財務省;財政に責任をもつ立場から社会保障制度について意見を述べている。厚労省と当然連携していく。改革工程表に基づいて進めていく。
・議員;財務省の出す方向に沿って改革が進められようとしている(軽度者外しなど)。社会保障費の伸びを毎年5000億円に抑え込むということ自体が間違い。

【65歳問題】
・議員:65歳を超えた方の介護保険サービスの利用状況についてはどうなっているか。
・厚労省:毎年度ではないが、①65歳になって障害福祉サービスの利用が終了し介護保険に移行した人数②65歳になってはじめて介護保険を利用した人数③65歳以降で併用(介護・障害)した人数などは把握している
・議員:岡山では65歳を前に障害福祉サービスを打ち切られた方が裁判もしている。国の通知は有効ではないのか
・厚労省:介護保険に相当するサービスがある場合は介護保険だが一律にするものではないという通知は今もあるし、市町村において適切に支給決定されると思う。

【その他】
*救急搬送に関する事項
・消防庁:件数、人数とも増加傾向にある。特に65歳以上の割合が高くなっている(都市部・地方の違いがある)。搬送の適正利用の推進は必要。メディカルコントロール協議会なども活用しすすめていきたお
・議員:先進自治体の事例なども示しながら取り組んでほしい。
*低所得高齢者への対応
・厚労省;相対的貧困率は改善傾向にある(所得の再分配機能が充実してきている)・生活困窮者自立支援制度についても今後見直していく方向
*都道府県への支援
・厚労省:全国の8か所の地域厚生局内に「地域包括ケア推進課」を設置しており、様々な相談や支援に対応していく方向。
*全般の改革について
・厚労省;自助・共助が基本でどうしても難しい場合に公助するのが我が国の社会保障制度の基本であるし社会保険方式が基本で一定の合理性がある。見直すつもりはない。

法案反対討論(共産・希望)
共産
わずか16時間で徹底的な議論が行われていない
①影響調査もしていない(検証もしていない)のに3割負担の導入
②介護の人材不足対策が不十分
③財政的インセンティブは自治体によるサービスの取り上げ・格差の広がりになる
④我が事・丸ごとは公的責任の大幅後退

希望(自由・社民)
制度導入時に「介護の社会化」は図られていない。介護保険は詐欺
①3割負担の導入。340万円は現役並み所得か?
②自立支援・重度化防止、結局は本人責任にしてく
③共生型サービスは安上がりにつながる
④財政審の方向での改革、軽度者の狙いうち

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