435×60×15㎝ アクリル板 塩ビ板 木の玉
一番奥に『はしご』があるのだが、遠くからだと霞んで見え、近づくにつれて黒みを増していく
市芸術文化ホールの開館10周年記念事業の一環として、はしごをモチーフにしたユニークな作品展が同ホールで開かれている。
市内在住の陶芸作家松原茂樹さん(62)をはじめ、札幌や江別、白老在住の金属造形作家や版画家らの9人が12の「はしご」を出展。作品は、天国につながる道や木登りの道具などをイメージしたもので、作者の個性が光る。アクリル板を接着して制作した高さ4.5mのはしごは圧巻で、来場者の多くが足を止めて見上げていた。
『はしご』を作品展のテーマに選んだ松原さんは「ホールは市民の芸術活動を支え続け十段を上った状態。今後も一段ずつ着実に上り続けてほしいとの願いを込めた」と思いを話す。 (後藤敦)
『はしご展』(9月24日から10月5日)は陶芸家松原茂樹の呼びかけに世代も扱う素地も異なる9人が出品。
中橋修のはしごは、白と黒のアクリル板で天井まで組み上げられ、見る位置によってその存在が白く希薄になったり、黒く浮かび上がったり、象徴的に見せた。シンプルなコンセプトから豊かに展開していく世界はグループ展の醍醐味だ。 2008年10月27日 北海道新聞 (くめ あつし=道立近代美術館主任学芸員)
出品作家
国松希根太 小林大 斎藤周 佐々木雅子 清水郁太郎 中橋修 永田まさゆき 藤井葉子 松原茂樹
『いすのゆめ』 2009・11-3〜8 コンチネンタルギャラリー(札幌)
『はしご展』と同一メンバーによるグループ展
100×100×240㎝ アクリル板塩ビ板
評論 北海道美術ネット主宰 梁井朗氏
『はしご展』
『いすのゆめ』