涙目筑前速報+

詰まるところは明日を知る。なだらかな日々につまずいて
向かうところはありもせず、未来の居場所だって未定―秋田ひろむ

サッカー日本代表中国戦所感

2015-08-10 00:06:38 | スポーツ
碌な内容じゃなかった。
サッカー日本代表だ。

ハリルジャパン、中国と引き分け最下位で終了…アジア勢相手に4戦未勝利

未勝利、最下位。
この辺りはまあ置いておこう。
いや本当は置いておいてもいけないのだが、この大会の意義を考える上では、まあ置いておいても言い訳は立つ。
というのは、この大会は「国内組の良い選手の発掘」であるからだ。
つまり、重視されるのは結果ではなく内容であって、どれだけ光るプレーを見せてくれるかに焦点が置かれているはずだと、僕は考えている。
もちろん欲を言えば勝ってほしいが。
だが、終わってみれば結果はともかく、内容も碌でもなかったということだ。

まずは守備組織。
前半早々の失点。
体格のいい選手のポストプレーから、しっかりと決められた。
綺麗なポストプレーだと思った。
体格で負ける以上、ある程度は競り合いに負けるのは仕方ないが、楔を打たれた後にフォローがなく、フィニッシュまで持って行かせてしまったのはいただけない。
この辺りは槇野や森重だけの責任ではないはずだ。
また、ここで出足を挫かれ、追いつくまでにかなり浮き足立ってしまったのも事実だろう。
ボールをロストした際のセカンドボールも取りきれず、途中で縦に良いパスを入れられる。
相手がシュートをスカしたから良かったものの、あわや失点というシーンもあった。

それでも途中から落ち着き始め、米倉のクロスから武藤がキッチリ決めた。
この試合で数少ない評価できる攻めだった。

後半に入って、天候が悪くなり、選手の動きも鈍くなる。
中国側は守備をしっかりと固める。
日本の攻めパターンをよく分かっている。
こちらがわはボールをこねくり回すが、フィニッシュまではいけない。
また、ボールを受けてから次の動作への判断も遅い。
後半は全く怖さを見せることができなかった。

そしてスキを見てのカウンターを食らう。
典型的な対日本の戦術だ。
日本はこの手の戦術に対して、昔から苦手としている。
その度に課題だ課題だとお決まりの口上で先送りにしているのも、もはやご存知だろう。

フィジカルコンディションが良くなかったこともあるだろう。
天候が悪かった事もあるだろう。
Jリーグの日程に問題はなかったと言われると、そうも言えないだろう。
だが、それでもだ。
それを踏まえても、この体たらくには納得はいかない。納得いくわけがない。

コンディションが悪いとはいえ、アウェー側がいつも良い状態にしてくれるわけがない。
とりわけ途上国や対日感情が強い国で試合となれば、ピッチコンディションやジャッジ、不利な条件はいくらでもある。
だが、それでも勝ち点を積み重ねなければいけないのがサッカーの妙であり、理不尽ながらも面白いと感じるところだ。
コンディションに問題があろうが得意とするポジションでなかろうが、その試合で光るプレーを見せられなければ、信頼はマイナスにはならなかったとしても、プラスにもならない。
各クラブでポジション争いをして、日本代表にまでなった選手たちが、それを知らないとは言わせない。


この大会で光るプレーが見られたのは湘南の遠藤航と、浦和の武藤。
この2人ではないかと感じた。
遠藤はサイドバックからボランチまで幅広くこなせることを見せてくれた。
武藤はこの大会で2得点と、得点力が貧弱な代表の一縷の望みとなりうるプレーを見せてくれた。

一方で期待外れに終わったのは川又と永井の名古屋コンビ。
この辺りはハリルホジッチの起用の問題も絡まってくるので一概には言えないが、プレーが消極的すぎた。
今回の出来を見る限りでは、今後代表に呼ぶときには名古屋で使われている時の様な起用でなければ、輝かないという事だろう。
言い換えれば、かなり限定的な起用という訳で、「それなら岡崎や本田で良いですね」と言われればそれまでだ。
彼らはもっとやれる選手なだけに、それが残念でならないし、この程度の出来を繰り返すようなら、今後の代表にはいらない。

また、槇野と森重のコンビは、高さやフィジカルコンタクトの面で不安が残った。
そういう意味では吉田麻也は必要であったと感じる。
特に韓国戦での森重のプレーは軽率さがあったと思う。
槇野は守備に専念させればいいDFなのだが、やはり体格差で力不足があると感じてしまう。
体格差は潜在的な部分もあるのでどうしようもないが、この先それを克服するか、それに代わるプラス要素が無ければいけないと思う。

そして、指揮官のハリルホジッチ。
シンガポール戦から、これで4戦で未勝利。
ここ数試合を見る限りではベンチワークや起用法は疑問だらけだ。
正直、対アジアの戦い方が全く分かってないんじゃないかとも思える内容。
流石に二次予選は大丈夫だろうが、この先平気なのかと不安になってくる。

もちろん連携やコンディション調整などの日程が悪いと言われれば一理あるが、それにしたってこの内容では、怨嗟の声の一つも出てくるだろう。
僕自身はこの前の日記で「日本人監督でもいいじゃないか」と言ったが、流石に今すぐハリルホジッチを解任するのは尚早であると感じている。
この大会でハリルホジッチ解任論は暴論であるだろうし、それは煽りの類だろう。

とは言っても、そんな煽りが出たって不思議ではないとも思っている自分が存在している。
それくらい酷い内容だからだ。
試合終了後に「国内組よく頑張った!」という労いのツイートも見受けられたが、それは甘いと思うのだ。
それこそセルジオ越後の常套句である「日本は甘い」ではないか。

例えば、浦和であればこんな碌でもない試合を3試合も続ければ、バスを取り囲むことだってあるだろう。
浦和のサポーターはJの中でもかなり気性の荒い部類ではあるが、それくらい厳しい目で観ていると取ることも出来る。
不甲斐ないプレーがあれば、日程が厳しかろうがピッチコンディションが悪かろうが「何やってんだおまえら!」とブーイングの一つも出たって良いのだ(流石に犯罪行為はダメだが)。
例えテストマッチに近い大会でも、結果はともかく碌な内容じゃなかったのだ。
フィジカルコンディションがどうだの日程がどうだの言われても、暴論だとしても解任論はあっても不思議じゃない。
何度でも言うが、それくらい酷い内容だからだ。

収穫は0ではなかったが、マイナス面が目立つ内容だった。
もう今更課題だ収穫だというのもアホ臭くなってくる。
アジアにはアジアの戦いがあって、基本的に相手は引きながらカウンター狙いが主流。
フィジカルコンタクトがかなりハードなものが多い。
気候上、日程上の問題もある。

アジアの戦いと、国際舞台の戦いでは全く非なるものだというのは、もう皆知っていることではないか。
その上でボールを支配するパスサッカーをしていくのか、縦に早いサッカーをするのか、それとも守備ブロックを作りながらカウンター重視のサッカーをするのか。
この辺りは監督の起用法にもよってくるが、いずれにせよ勝つべくして勝てる試合を増やさない事にはどうしようもない。

この大会は最低の出来だった。
でも終わったことは仕方がない。
重要なのは、9月から始まるW杯の二次予選。
ここで結果を出していくことが重要だ。

次は勝とうぜ。

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