なな子の着物日和

*なな子の“着物生活”と“育児生活”のBlog*

独学きもの塾(23)

2010-08-26 21:26:10 | 着物
[信州紬]

前回の置賜紬と同様、信州紬も長野で生産されている総称です。ですが、信州紬は紬だけの総称になります。信州は越後に継ぐ紬の宝庫なのです。その中で、山繭糸は信州紬だけの特徴です。ただし、信州は養蚕が盛んだった為、糸にはこだわりがあります。信州紬を名乗るには条件があるのです。

(信州紬になる3つの条件)①タテ糸に真綿の手紡ぎ糸、生糸、玉糸、山繭糸のどれかを使うこと。
②ヨコ糸に玉糸か真綿の手紡ぎ糸ん使い、手投げひで織ること。
③絣柄は手括りによること。



(信州紬の種類)
〓上田紬・・・藍色の縞や格子柄が有名です。江戸や京・大阪に名を馳せました。表地1枚に裏地3枚を取り替えるほど丈夫といわれており「三裏縞」とも言われています。
〓山繭紬・・・野生の繭(天蚕・山繭)糸で織る紬のことで松本紬を指します。
〓飯田紬・・・手紡ぎの節糸で織られてるのが多く、手織りと白生地が有名な紬です。
〓岡谷紬・・・植物染めの糸で織ります。
〓伊那紬・・・玉糸・真綿から手紡ぎされた天蚕糸に撚りをかけて、植物染めを行い織ります。
〓松本紬・・・タテ糸ヨコ糸両方に紬糸を用いて織る山繭紬の事です。
〓みさやま紬・・・草木で糸を染め、タテ糸には生糸、ヨコ糸には真綿の紬糸で織られています。


条件にもありますが、土地ごとに特色のある信州紬は、糸の種類が豊富です。
・精練していない生糸
・野生の繭の山繭糸
・さなぎが2匹入った繭(玉繭)から採った玉糸
・真綿の手紡糸(紬糸)

様々な紬糸と草木で染められる信州紬は魅力たっぷりですね。

清涼的な浴衣

2010-08-26 14:45:30 | 着物

今日は父方の叔母から浴衣を頂きました。


浴衣は4着位持ってるが、夏も絽や紗の夏着物を着るようになってから、浴衣は着なくなってましたぁ。

お祭りや花火大会へも夏の着物で行くのが、ここ数年でした。






きもの雑誌を見てて、(上記の着物)こんな着物や浴衣は涼しげでぃぃなぁ~、なんて思っていた矢先、叔母が浴衣をくれました。

白地に緑の柄、欲しいと思ってた柄だったので、ラッキーッ♪



浴衣ですが、あまりない柄ですょね。
長襦袢と名古屋帯と白足袋で合わせて着物風に着こなしても、カッコいいかな。


お祖母ちゃんの手縫いの浴衣なので、温かみも感じる品です~(´∀`)



独学きもの塾(22)

2010-08-25 17:04:49 | 着物
〔置賜紬〕


置賜紬は山形県米沢市・長井市・白鷹町で生産されている織物の総称を指します。

その織物には、米沢紬・長井紬・白鷹紬・米琉・紅花紬などがあり、いずれも糸を先に染めてから織る先染・平織です。

江戸時代中期に上杉鷹山が養蚕や織物を奨励したことが始まりで、城下町だった米沢市は東北随一の絹織物生産地となっています。

植物染料として紅花・茜・藍・やまもも・刈安などが多く用いられています。
・紅花→山形が名産、紅花の花びらから取れる赤系染料。
・茜→アジアに広く分布する蔓性の多年草で根っこから染められる赤系染料。
・藍→藍草の葉で染めた青系染料。
・やまもも→古代からある茶系染料。
・刈安→ススキ(薄)に似たイネ科の植物、刈安の根っこ以外全てを使って染めた黄系染料。


〓ぜんまい織・科布・和紙など絹糸で織った紙布織なども多いです。
〓柄は麻の葉・亀甲など古典的な大柄が主流です。
〓色は紺・茶・鼠など地味ですが、すっきりした品のよさがあります。




*米沢紬・・・植物染めによる素朴な味わいが有名です。

*長井紬・・・絣織りが特徴で、ヨコ糸だけで絣柄を織る緯糸絣、タテ糸とヨコ糸で絣柄を織る経緯絣の2種類あります。
*白鷹紬・・・白鷹御召同様、絣糸を板締めの技法で染色し、亀甲・十字絣・蚊絣などの小絣が特徴です。
*米琉・・・琉球織物の影響で、井げた・鳥の模様を織りだした絣をいいます。
*紅花紬・・・米沢周辺は紅花の産地であり、紅花で染めた紬です。



米沢市は男性の無地紬や、紬でない縞織りの袴地の生産地としても有名です。

独学きもの塾(21)

2010-08-23 15:47:55 | 着物
〔白鷹御召〕

山形県白鷹町で織られている、絹織物です。
生産量が少なく、板締め技法による経緯絣で織られています。
*板締め技法→昔からある染色法で、大きな板に挟み、布や糸に色を付けていきます。板が当たる部分は白く、板が無い部分に色が染まります。
*経緯絣→経糸、緯糸両方で絣柄を織ること。


「御召」 の特徴は「シボ」のある生地です。
このシボを出す為に、経糸に強く撚った御召糸を使います。
この御召糸を使って織ることで、精巧な小絣と独特のシャリ感がある鬼シボ(大きな凸凹)の地が出来上がります。


先程も板締め技法を軽く説明しましたが、絣括りを板締めで行います。
①溝を彫ったブナ材の薄い板(絣板)に糸を巻き付けます。
②平らなもう一枚の板を重ねてきつく締めあげます。
③これをいくつも重ねてボトルの付いた押し木でさらに締めます。
④「染め船」という台の上に乗せて熱した染料を注ぎます。
⑤「ぶっかけ染」と呼ばれる染め方で、板を解くと溝の部分の糸が染まって絣糸が出来上がります!!


絣糸の設計は板大工が方眼紙に図案を引き、それを分解して絣板の溝を彫ります。
一反に約1ヶ月もかかるのです。
織り上がった御召反物は、ぬるま湯に浸けて「シボ出し」をすると、シャリ感のある鬼シボの御召地になります。


〇なぜ「御召」って言うの?
御召とは御召縮緬の略なのですが、11代将軍徳川家斉の時代に、京都の西陣で糸を染めて織る縞縮緬がつくられ、これを将軍が好んで愛用したことから、御召の名がついたと言われています。他にも高貴な方のお召物と言う言葉からもきているそうです。


〇縮緬との違いは??
工程の順番の違いです。縮緬は織り上げてから精練しますが、御召縮緬は先に精練し、糸を先染めしてから織り上げるので、シボの状態と風合いが変わってきます。


〇御召の種類
・上代御召………御召糸と通常の撚糸を合わせて織った御召で、紋上代とも呼ばれます。
・縫い取り御召………模様の部分を金銀糸や色糸で縫いとった刺繍のような御召です。
・風通御召………明治時代にジャカード機の普及とともに発達した二重織りです。模様の部分の表と裏の糸が入れ替わるので、表と裏で糸が逆になります。
・絣御召………絣糸によって織られた御召を指します。
・紋織御召
・無地御召

他にも、御召訪問着(絵羽御召)で、訪問着の様に絵羽付けしたものもあります。


〇御召の産地は?
今回取り上げた白鷹御召は山形県で一番御召で有名です。他にも全国各地で織られていますが、他にも有名なのが、京都の西陣御召・新潟県の塩沢御召、十日町御召・群馬県の桐生御召などが有名です。

独学きもの塾(20)

2010-08-17 13:43:08 | 着物
〔東京友禅〕


随分前に京友禅を載せ、1つ前に加賀友禅を載せました。
今回の東京友禅で友禅染は3つめですが、この3つは「三大友禅」と呼ばれています。
友禅染はこの他にも、信州友禅、十日町友禅、名古屋友禅があります。




今回の東京友禅は加賀友禅と同じく手描友禅で、「江戸友禅」とも呼ばれていまし。
東京都新宿区の神田川辺りで現在も友禅などの染色業が盛んで、地場産業に指定を受けています。



(特徴)
①藍、茶、白など渋くあっさりした色使いで、模様は細やかで小さめ、粋とモダンな着物です。
②作業工程は加賀友禅と同じく、一人の友禅師が構図から色挿しまで行うのが一般的です。


東京友禅の振袖や訪問着もたくさんあります。

ちょっと粋でシックな装いの成人式にしたい時は、東京友禅なんていいかも知れないですね(・ω・)

独学きもの塾(19)

2010-08-16 14:33:48 | 着物
〔加賀友禅〕


加賀百万石城下町だった金沢市を中心に生産されている「手描き友禅」の染め物です。
加賀には昔から「加賀染」や「御所紋」がありましたが、晩年に加賀に移りすんだ京友禅の創始者「宮崎友禅斎」が、「糸目糊」の技法を伝え、現在の加賀友禅が生まれました。
「糸目糊」とは手描きの京友禅でも行われる工程で、青花で書かれた下絵の上に隣り合った色が混じり合わないように糊を置いていく事で、「糸目置」は手描き友禅染めの最大の特徴です。糸目置は分かりやすいように青や赤など色が付いています。
例えば、赤糸目の作り方は、もち米+ぬか+蘇芳を混ぜて作ります。蘇芳は植物染料の1つで樹皮に赤色色素を含んでいます。


全国には友禅染めを行っているところは約6ヶ所ありますが、加賀友禅独自の特徴が何点かあります。

(特徴)
①虫食い葉(わくらば)………模様にある木の葉に小さな穴や墨色の点で、虫が葉を食べた様に描くのが特徴で、花も小さめです。
②先ぼかし………ぼかしは京友禅と逆で、外が濃く外から中に淡く染める方法です。
③加賀五彩………加賀友禅の色彩基本色は、臙脂・藍・黄土・緑・紫(墨)が基調で色使いが多彩です。
④友禅流し………友禅染めの工程である「水元」のことで、大量の水を使うので石川市の川沿いで盛んになりました。糊を落とすために行われる工程です。
⑤装飾なし………京友禅と逆で、金銀箔・刺繍・紋は付けず、手描き染めだけで仕上げるのが伝統的です。
⑥1人作業………京友禅は分業制がとられているのに対し、下絵から彩色まで1人で仕上げるので、作家性の強い染め物です。


加賀友禅は北陸、北国の友禅師が描く、ちみつで写実的な草花模様が中心です。
振袖や訪問着などでよくみられます。


数ある友禅染の中から、どこの友禅染か当てるのも楽しいですょね。

独学きもの塾(18)

2010-08-14 14:44:44 | 着物
〔京鹿の子絞〕


紫根染、茜染、有松・鳴海絞に続いて、こちらも絞り染めで、一番有名な絞りではないでしょうか。


絞り染の歴史は古くインドの染色技術が大陸から伝わり、6~7世紀頃には日本でも絞り染が行われていました。


京鹿の子絞は名前の通り、京都で作られていますが、「鹿の子絞」の他にも、帽子絞・一目絞・桶絞など、京都で生産されている様々な技法の絞り染も含めて「京鹿の子絞」と総称されています。 その中で、鹿の子最上の絞りを「ひった鹿の子絞」ともいい、絞り目を斜め45度に規則正しく並べ、びっしりと埋めたものです。これは正倉院宝物で「目結」と記されています。江戸時代には贅沢な絹の小袖が全盛になり奢侈禁止令の対象にもなりました。現在は伝統工芸品として国の指定を受けています。



鹿の子絞りの由来は小さな絞りの粒が小鹿の背の斑点に似ていることから生まれました。
この作り方は、白生地に絞り模様の水玉を彫った型紙をあてて、青花で写し、水玉を指先で摘んで折り、絹糸で7、8回巻いて括ります。


華麗で高度な技術の京鹿の子は振袖や訪問着などに用いられています。

独学きもの塾(17)

2010-08-13 17:50:53 | 着物




〔阿波藍染〕

徳島県で作られている阿波藍、「すくも」で染めたものを指します。


藍にもそれぞれ種類があります。
・蓼藍
・琉球藍
・インド藍

尚、蓼藍には2つの染め方があります。
①生葉で染める方法。
②すくもで染める方法。

今回の阿波藍染はすくもを使った染め方で、「すくも」のほとんどは徳島県で作られています。



【すくもの作り方】
すくもとは、藍の葉を発酵させたものです。
①夏から初秋に刈り取った蓼藍の生葉をよく乾かす。
②藍葉に水をかけて「寝かせ込み」をする。すくもは水に溶けない為、触媒に木灰の灰汁などを入れて藍がめの中で寝かせるのです。
③5日ごとに水を打ち、朝夕とまんべんなく熊手で「切り返し」を行います。
④発酵で立つ泡「藍の花」が染液の表面に浮かぶのを待ち、約100日程で仕上がります。





(藍甕の蓋を開けたところの写真)

植物染料の蓼藍のすくもを使って染めたものは、科学染料と区別するために、本藍や正藍とも呼ばれています。





(写真はすくもで染めた倉吉絣と久留米絣)


藍染で染められた色は、濃淡により様々な名前が付いています。
(ごく淡い色)
↓・甕覗
↓・空色
↓・水色
↓・薄浅葱色
↓・青磁色
↓・浅葱色
↓・青竹色
↓・はなだ色
↓・青鈍
↓・薄藍色
↓・藍色
↓・納戸藍
(濃く深い色)


藍で染められた青系の色にも微妙な違いの色で様々な名前があり、上記以外にもまだまだあります。
藍染された色の中で一番淡い色は甕覗ですが、甕覗は甕を覗いただけで染まってしまったという位、淡く薄い色なのです。別名「白殺し」とも言われてました。

藍色は奥が深いですね。

独学きもの塾(16)

2010-08-13 15:30:18 | 着物
〔有松・鳴海絞り〕


愛知県名古屋市の有松と鳴海を中心に生産されている絞りの染め物です。

始まりは………
江戸時代初期に鳴海で三河木綿を使い有松で絞った豆絞の道中手拭いを土産物として売ったのが始まりです。
徳川光友に手綱絞りを献上して尾張徳川家の保護を受け、元禄時代は絞り浴衣で一世風靡しました。


元々は浴衣で木綿絞が主だったが、現在は正絹の振袖や訪問着などにも盛んに染められています。


有松・鳴海絞りは模様の多さが特徴で、
・三浦絞
・鹿の子絞
・巻き上げ絞
・蜘蛛絞
・もく目絞
・手筋絞
などなど、百数十種類の技法があります。


有松・鳴海絞りの工程は、京鹿の子絞と同様に、一人が一手法を専門とする完全分業制です。これは高い完成度を目指し、絞り以外の下絵や型紙彫り、下絵刷りなども分業で行っているのです。

独学きもの塾(15)

2010-08-11 22:39:06 | 着物
〔東京染小紋〕

東京染小紋とは東京でそめられている着物たちの総称なのです。
その中でも有名な代表格は「江戸小紋」と「おしゃれ小紋」です。

いずれも、染めの着物で、染めの技法には「しごき」という、独自の技術を持っています。
しごきとは、長い張り板と型紙を用いる染色方法は今までと同じだが、片面だけを糊で防染し、染料を入れた染料糊を使って布を染めていくことです。



「江戸小紋」について詳しく書いてみます。
江戸小紋の起源は武士の裃に用いられたことからはじまります。 裃には色使いが控えめで渋さや粋さが持ち味の、細かい繰り返し模様の単色染です。
裃に用いられた柄は武家ごとに定められていたので「留柄」ともいい、代表的な「鮫」「行儀」「角通し」を「江戸小紋三役」と呼んでいます。
江戸時代中期以降は町人の間でも流行したため、縞模様や日用品、道具などをモチーフにした遊び心ある模様もたくさんあります。
ちなみに私が持っているオーダーメイドの江戸小紋は、黒地で花がモチーフ。

江戸小紋を染める時に、模様を付けるために使う道具が型紙です。型紙は美濃和紙を3枚重ねて渋柿で張り合わせ、キリなどで精巧な模様を彫ったものです。この型紙は伊勢で製作されており「伊勢型紙」とも言われてます。 この伊勢型紙は重要無形文化財指定になってます。
この型紙を使って染める作業は、長い反物に1回ではできません。何度も繰り返し、型紙を剥がしてまた次の生地へというように、手間と技術が必要です。

ちなみに、「江戸小紋」という名称は、昭和30年、染めの技術継承者「小宮康助」を重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定する時、他の小紋と区別するために使われた名だったのです。

少し余談ですが………
着物の世界も「重要無形文化財」がたくさんあります。

・越後丈布
・久米島紬
・長板中形
・結城紬の3工程…「糸紡ぎ」「絣括り」「いざり機(地機・下機)」
・小千谷縮…手紡ぎ糸の地機で折り雪晒しで仕上げたものに限る。


他にも、
宮古丈布、芭蕉布、精好仙台平などの他、染織の技術継承者もまだまだ沢山いらっしゃいます。



江戸小紋は普段着から紋付ければ略礼装まで一番幅広く使える着物なので、1着持っていて間違いないでしょぅ(o^o^o)



弱点克服

2010-08-11 00:06:32 | 着物
きもの文化検定に向けて勉強中だが、試験日まであと2ヶ月しかないんですねーッ!!!
育児しながらの勉強で果たして、3級一発合格できるかなぁ…(涙)

級が上がる度に、合格率が怖いくらい低いッ!!

なんか、耳にした情報なんですが、第4回きもの文化検定で初めての1級試験が行われ、合格率はたった3パーセント。今年3月に超難関1級を合格した方々を招待した、和装界の豪華パーティーが行われたのです。

そのパーティーに招待されるのは1級合格者だけでなく、各級合格者の成績優秀者も招待されるらしいのです。
だから3級を受けて、100点に近い点数を取ったら、パーティーに呼ばれるって事ょね………憧れるが、無理デスネ(笑)
まぁ、それを目標に頑張ります!


話はそれたが、私の苦手分野。

それは、
「きものの歴史」
「襲色目」



私にとってきものの歴史が一番苦手!!!
とにかく歴史には弱い。まず……年表が言えないし(涙)これは、中学時代にいかに勉強してなかったかがバレバレですな…(;´∩`)
江戸時代から前の時代が全く言えない(涙)
平安時代や室町時代、飛鳥時代とか鎌倉時代? ……どういう順番に並んでいるか、簡単に暗記できる方法ってあるのかな?
まずは年表を確実に暗記せねば始まらんですな。



次に襲色目。
確か平安時代?ぃゃ……室町時代?!とにかく、十二単ができた頃にお洒落の方法の一つとして出来たのです。
お洒落と言っても、襲色目は着物の色を重ね合わせる事で季節感を出していました。

例えば………
*春だったら「柳襲」で濃い緑や薄い緑、深い緑などで春の新緑を表現。
*夏だったら、「百合襲」で赤と黄色で百合の花を表現。
*秋だったら「紅葉襲」で赤や茶色で紅葉を表現。
*冬だったら「氷襲」で白と銀色で冬の雪を表現。


このように、着物の重ねる配色を季節などによって楽しんでいたのです。

襲色目に出てくる日本の伝統色はたくさん細かくあり、色名も難しいものが多いのです!

単純に、桃色や鶯色、山吹色などは頭に色が浮かびますが、「ショウジョウヒ」(漢字が難し過ぎて携帯では変換出来ない!) や「緋色」「弁柄色」「納戸色」「鳩羽色」「甕覗」などなど………。
覚えるだけで大変なのに、それがどんな色で何系の色に属するのか、どんな由来か、どんな染色してるのか、襲色目ではどう使われているかも覚えなきゃならない。


これから日常生活に出てくる色を伝統色名で読んでみようかな。
例えば、「髪の毛の色を団十郎茶か刈安色に染めようかなぁ」とか「信号が浅葱色から蘇芳色に変わったょ」とか。
面倒だけど、なんか覚えられそぅ(笑)

とにかく頑張らなきゃ……(◎-◎;)



独学きもの塾(14)

2010-08-10 08:48:11 | 着物
〔注染ゆかた〕

長板中形に続いて、注染ゆかたについてです。


前にも書いた様に、現在のゆかたで一般的になった染め方が、注染です。


注染ゆかたは明治時代末期に大阪で生まれ「注染中形」や「手拭中形」とも言われます。東京・静岡・大阪で作られています。
静岡では郷土工芸品に指定され「浜松注染」とも言われています。

【最大の特徴】
両面染・多色染


【染色方法】
①長さ1メートルの型紙を生地の上に置く。
②防染糊を全面に塗布し、作業の度に生地を畳む。
③24枚又は48枚に重ね合わされた生地の上に、模様の色が混ざらない様に再び防染糊をする。
④色ごとに染料を注ぎ込む。
⑤布の下には真空ポンプがあり、注いだ染料を吸引することで下の布まで染料が染みわたる。



【染めの種類】
・一色染……伝統的な紺と白のゆかた。
・差分染……カラフルなゆかたで、色ごとに染めていく。
・細川染……2、3枚の型紙を使って差分染を繰り返して繊細な模様を染める。




長板中形との最大の違いは、多色染めができるようになった事、染め方で生地を畳むか畳まないか、です。

独学きもの塾(13)

2010-08-08 12:26:46 | 着物
   〔長板中形〕


「ながいたちゅうがた」と呼びマス!
そのままですが……。

・江戸時代から続く、伝統的な「ゆかた」の染色方法を言います。


・東京で作られていますが、江戸で生まれたので「江戸中形」とも呼ばれてます。

・国の重要無形文化財の指定を受けてます!




「長板中形」って変な名前ですょね。この呼び方は、このゆかたの染め方から由来してます。


【染めの方法について】

両面同板染が最大の特徴!!
①約5~6メートルの長い板の上に、白生地を張ります。
②その上に、小紋より大きな柄の型紙を置きます。
③ヘラで防染糊を置きます。
④乾かします。
⑤生地の裏にも、表の模様とぴったり重なる様に糊を置きます。


・長板中形は染料に何度も浸す「浸け染」なので、両面に糊を置く必要があります。



現在は、ゆかたと言えば、「注染ゆかた」が一般的になりました。
長板中形のゆかた技術は、あまりにも高度で熟練した技術が必要なので、ゆかた以外に、麻や絹でも染められるようになりました。



そもそも、「ゆかた」の由来は知ってますか。
盛夏の着物ってイメージだと思いますが、本来は、お風呂で使うものでした。
当時は「ゆかたびら」と呼ばれており、当時のお風呂は「蒸し風呂」だったので、蒸し風呂の中で着たり、上がった後に汗取りとして着たりするもので、本来はゆかたびらで外出するなんて、とんでもない事だったのです。

それが、夜にゆかたびらで外出する様になり、昼間に着る様にもなり、自然と盛夏の単衣着物となりました。

当時は藍か白で地味でしたが、茶色や鼠色、絞り柄なども出てきて、江戸時代には流行った様です。



現在の安い浴衣は、機械で印刷された模様の大量生産が多く、帯も半幅帯ではなく、作り帯がほとんどですね。

粋に着るなら、長板中形か注染のゆかたに、半幅帯で貝の口なんかに結んで、祭りに行きたいものです。

お祭りに行くと、様々な着付け方や浴衣を見れて面白いですッ(@゜▽゜@)
たまに、死人の着付けになってる方がいると、ちょっとお気の毒デスネ……(;´∩`)

和装は右前。左が上前デスョ!

左前、右が上前は死人衣装デス(o>ω

皆さんも、気を付けましょうネ☆彡

夏の博多帯

2010-08-08 01:04:37 | 着物
リサイクルショップ第3弾!!!


リサイクルショップは掘り出し物があるから、楽しいですね。

我ながら、見つけ出すセンスはあると思ってマス(笑)


ベビーカーを買った店で見つけた掘り出し物!

夏の「博多帯」が840円ッッッ(@゜▽゜@)!!!


素人査定って怖いですねぇ……。

私は安い買い物ができて、嬉しい限りです(*^□^*)

独学きもの塾(12)

2010-08-05 10:18:26 | 着物
きもの検定に向けて、勉強再開したので、Blogで復習も再開しまぁす*


当分は染めと織りの産地についてお勉強します!


[岩手県]

南部紫根染・南部茜染


・紫草や茜草の根っこで染められています。

・別称「南部絞」とも呼ばれています。

・絞り染めの方法は、布を灰汁に浸して天日で乾かす作業を繰り返す「下染」の後、柄を絞り、十数回、染液に浸して「本染」をする。

・絞りの技法は3種類ある。
*括り絞→一般的な絞りの方法。
*板締め絞→布を屏風畳にして両面から板を当て、強く絞って染める方法。
*縫い絞→木綿糸で縫った後に、縫い糸を引き締めて染める方法。

・柄ゆきの種類には、大升・小升・立涌・花輪絞・鹿の子・縫い紋・巻紋・三浦紋などがある。



「絞り」ってヒトコトで言っても、古代から続く、凄く奥深い伝統のある技術なんです。
奈良時代の正倉院宝物にもあります。
絞り染めは室町時代に盛んになり、種類や技術も進歩し、辻が花染めが誕生しました。
辻が花染めとは、幻の絞り染めと言われており、模様の輪郭を縫い締め絞りで染めて、染め残した部分に、様々な絞りや墨色、紅で花模様を描いたりしたものです。桃山時代を過ぎて姿を消してしまいました。
江戸時代では、京都で鹿の子絞りが誕生し、あまりの綺麗さに何度も奢侈禁止令の対象になりました。

絞りの柄や技術も全国各地様々な歴史を持って現在に至っているんですよね。

やっぱり着物の世界は奥深いわぁ~~~(´∀`)
まだまだ知らない世界があるので、もっともっと知りたいデスm(__)m

最近の夢は、八丈島に行って黄八丈や黒八丈の工程を見学したいです。
本当はもっと遠い、奄美大島で泥大島見学とかしたいけど……鹿児島県なんて遠くて……(涙)
八丈島なら東京都だし、なんか行けそうな気がする?!

子供が大きくなったら行きたいなぁー☆彡