「古民家移築工事」見学会を開催しました。
場所は島原工業高校の入口です。
残念ながら当日雨になり、少し寒かったのですがどうにか無事終わりました。
その時使用した資料を添付します。
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今回見学する建物は、平戸市田平町に建っていた築80年の古民家を島原市へ移築したもので、
今後はOne by Oneの事務所 兼 ものづくり品の展示ギャラリーとして再利用します。
<移築の概要>
古民家を移築するにあたり、当時の有姿をそのまま再現する方法もありますが、
今回は住まいとして使用していた建物を事務所へと変更することから、
容姿もそのままと言う訳にはいきません。そこで「伝統的な住宅を移築し、
どこまで新しいデザインの建物に生まれ変わる事が出来るのか?」ということを試みてみました。
また、今後50年100年と長い期間利用して頂きたいことから、新たに業務用の厨房を設け、
レストランなど食事が出せる設備も備え、将来の用途変更に対応できる間取りとしてあります。
<デザインの基本と素材>
建物の姿は、
「古民家を意識しつつも、新しさを取り入れたい」と考え、
かやぶき屋根の民家を思わせるシルエットにしながらも、軒先は斬新でシャープなデザインにしました。
また、この事で周囲の住宅と調和しながらも、存在感のある形に仕上がりました。
素材については、汚れ、錆、色あせなど、
「素材自体が自然に変化していく様を趣として楽しめる」事を期待し、
出来るだけ人工的な材料を使用せず、自然素材である、木・土・鉄を多く取り入れました。
主な仕様は次の通りです。
●屋根:ガルバニュウム鋼板(2.5寸・5寸・7.5寸勾配)
●外壁:土壁(土蔵造り) ●外部建具:木製引き戸(ペアガラス)一部アルミドア
●内部床:木(チェリー材・マキ材) ●内部壁:塗り壁(珪藻土・タイル)
●内部天井:塗装仕上げ
移築する前の建物です。⇓
解体中の建物です。⇓
大きな梁が特徴です。今回新たな場所に引っ越しです。⇓
移築先で組立中。 恐竜の様な背骨、これが伝統工法の特徴です。⇓
外部は土壁で塗りですので、竹で小舞を組みました。これも伝統的な工法です。⇓
内部の様子です。⇓
2017年12月10現在の様子です。⇓
建物は2018年2月末完成を予定しております。