昨年のうさぎの健康診断で、胸部の腫瘍を指摘され、
年末になって急に大きくなってきたように感じたので、
あわあわして、ずいぶんネットで諸々調べ、
結局のところ、とても信頼しているペットショップに電話して、相談させていただいた。
うさぎは、日本ではペットとしても歴史が浅いし、医療も最先端の技術、臨床を持つ機関は限られている。
幸いにも、8歳の今までほとんど病気らしい病気をしてこなかったので、
健康診断以外では、病院にお世話になったことがなかった。
そのペットショップの店員さんは、お忙しい中、快く丁寧に相談に乗ってくださり、
藤沢のK先生をご紹介くださった。
その時点で、情けなくも、落ち込み過ぎてクラクラして、卒倒しそうになりながら、
詳細をFAXに書いてお送りし、K先生のご教示をいただくことに。
そうしたら、K先生が、お忙しい中ご親切にお電話を下さり、
ほんとうに親身に、詳しく、その病気についてのこと、うさぎの飼育についてのこと、
たくさんたくさん教えてくださった。
そして、私の住まいからもそれ程は遠くなく、最先端の医療、手術が受けられ、臨床も数多く、
K先生ご自身が、この先生の診療でだめだったら、それ以上手の尽くしようがない、という先生をご紹介下さり、
都内のM先生に、診察を受けにいくことになった。
予約をして、早速病院へ。
幸いなことに、細胞診をしていただいたところ、悪性の腫瘍ではないとのこと、
急に大きくなるようなことがあったら、また考えなければならないけれど、
取り急ぎは大丈夫、
2ヵ月後にまた様子を見せにきてください、とのこと。
検査の為、少し毛をそって、すっかり怯えて何度もおもらししてしまったミー。
目の飛び出るような診察料がかかったけれど、
全国から最先端の専門的うさぎ医療を受けるために、飛行機で来院する方もいらっしゃるほど。
心から信頼し、安心して、
キャリーの中で足ダンするミーをなだめつつ、
穏やかな気持ちで帰りの山手線に乗った。
写真は、右目から涙が出るので、眼球の洗浄もしていただき、
自宅で処方された抗生剤の目薬を毎日さしており、
点眼前の不安な表情。
だいじょぶ、だいじょぶ。
よかったねえ。ミーちゃん。
K先生からお電話でお聞きしたことばは、本当にうさぎの飼育者としては ありがたい、宝物のような言葉ばかりだった。
飼育手帳に、ひとつひとつメモしておいた。
心に残ったことばの中のひとつ。
「うさぎという動物は、誰が飼うかによって、寿命が決まるんです。」
それくらい、むずかしいし、理解しづらい動物。
だから、残念ながら、0~3年で死なせてしまう飼育者が圧倒的に多い。
自然界では、いわずと知れた捕食動物の代表であり、
猛禽類に襲われ断末魔だと判った時には、安らかに死ねるように、毒性のある物質を内分泌させ、自殺するという習性さえある。
具合が悪くても、仲間に悟られないように、最後まで隠す習性もある。
ペットというより、かなり野生に近い性質。
ひとつひとつの行動に、野生の暮らしの中での意味がある。
そして、じっと見続けて、愛情をいっぱいいっぱい注いで、
きちんと飼育環境をお掃除して、甘やかさずに堅くて繊維の多い干草をたくさん食べるように、
何より、人間を信頼して、楽しく毎日を暮らせるように、
これから高齢できっと今までよりずっと手がかかるだろうけれど、
がんばっていこう。
お世話になったみなさま、ほんとうにありがとうございました。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。