ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

ベラルーシ下院議員選挙

2008-09-30 | ベラルーシ生活
 9月28日ベラルーシ下院議員選挙が行われました。
 反政府派が「選挙をボイコットしよう!」と呼びかけるデモや集会を行いました。
 その様子を画像で見たい方はこちら。

http://www.nn.by/index.php?c=ar&i=20313


 この画像だけ見るとすごく国内が混乱しているように思えますが、実際には選挙は無事行われました。街中も平穏です。

 先日、日本のテレビの番組「ビートたけしの独裁国家で何が悪い!?2」でベラルーシが取り上げられ、独裁国家、独裁大統領にもこんないいところがある、と紹介されましたね。
 ルカシェンコ大統領は、自分のことを「独裁者」とは思っていないと思いますよ。会ってきいたわけではないから、はっきり分からないけど、「強権を持った大統領」とは思っているでしょう。
 私は「独裁者」と「強権を与えられた大統領」は別だと思います。
 
 ベラルーシ人にもいろいろな考えの人がいます。
「ルカシェンコ大統領は独裁者だ! 選挙をボイコットしよう!」
とデモをする人(全体から見れば少数派。)もいれば
「ベラルーシには(政治・経済面においてまだ不安定なので)長期政権が不可欠。有能な大統領に多くの権利を与えて長い期間で采配をふるうほうがいい。」
という人もたくさんいます。

 ベラルーシのマスコミもそれぞれの姿勢から選挙のことを報道していました。
 でも政府寄りだから、デモがあったこと自体を報道しない、ということはありませんでした。政府系マスコミも反政府系のデモのことを(批判しつつも)隠さずちゃんと報道していました。
 
 ほんと、いろんな人がいて、いろんな立場、いろんな紹介のされ方、見方がありますよ。
 
 ついでに私が言いたいのは、これです↓
 選挙ボイコットを訴えたベラルーシ人よ、あなた方がデモを計画して、何かと言いたいことがあるのは分かるし、言いたければいくらでも言ってくれ。
 しかし!
 「ボイコットしよう!」シールをうちの児童図書館の外壁や入り口のドアやらに貼るのはやめてほしい。掃除する人の身にもなってください。
 特に図書館裏にあるゴミのコンテナーにシールを貼ってどうする?
 こんなとこに「ボイコット」シールを貼っても誰も見ないよ。(ゴミ収集車の職員ぐらいは見るかもしれんが。)
 しかも、このシールを苦労して剥がしている私の身にもなってほしい。

 ついでに書くけど、私はボランティアで、センターが入っている児童図書館の外壁の落書きを消しています。
 日本のテレビでミンスクの町並みを「きれい。」「北朝鮮みたい。」と紹介していたそうですが、ミンスクにだって、汚くて落書きだらけのところはいっぱいあるんですよ・・・
 私が落書きを消しているのは、将軍様のためでも国家のための奉仕でも何でもなく、ただ日本文化情報センターを開設する場所を与えてくれた、児童図書館に対する恩返しのつもりでしているのです。
 落書きを消しつつ、こういうシールを剥がすこともしているのです。

 前述のサイトの画像にもあるけど、「ボイコットしよう」と落書きしている、反政府派の方々よ、母国の現状を憂うのは勝手ですが、そんなことを主張しつつ街の景観を汚すような落書きとシール貼りをするのは、何だか矛盾してませんか? 
 政府批判をする前に、もっと自分が住んでいる街を大切にしようよ・・・
 貼ったシールは全部自分たちで剥がしてくれい・・・。バス停の時刻表にシールを貼るのも迷惑になるのが分かっていない・・・。こんな人たちに政治を批判する資格はない。