ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第188回」

2016-01-18 |   ビタペクト配布活動
 今年最初の活動となりました。

 1月18日にビタペクトと「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第188回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。

 今回はセルロースを8個、そして「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーを2部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は2365個、セルロースの合計は82個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは2118部となりました。
 今回で通算203回目の配布となりました。
 延べ人数ですが、2365人の子どもにビタペクトを、約73人の子どもにセルロースを、2118家族に「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

(これまでのビタペクト配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215


(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13


(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b


(ビタペクト3についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/922c333857741c5448f66d4fe00b25e1


(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html



(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/bb1fb7afb4cac464789e2684181e7d42

(WBCによる測定、ビタペクトを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所の公式サイトはこちらです。)

http://www.belrad-institute.org/


(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%89%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E5%AE%89%E5%85%A8%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80


 現在のところビタペクト3のチェコからの搬入がなく、代わりにセルロース(1個で1人分)を配布することになりました。

 チロ基金は以前にもビタペクトに代わり、ペクチン入りセルロースを配ったことがあります。セルロースについてはこちらです。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/43f810eddd1efc451f5171ef3cd35a7a


 今回はこちらの投稿記事でご紹介しているタイプのロシア製セルロースを1人1袋(150グラム)渡すことになりました。

 今回は2家族がグロドノ(チェルノブイリ原発から約400キロ)から保養に来ていました。


(家族A)
  
 お母さんが11人の養子を引率していました。家庭タイプの孤児院とベラルーシで言われる家族です。この家族には5個のセルロースを渡しました。
 この家族は2008年、2011年、2012年、2014年にも保養に来たことがあります。
 
2008年の保養滞在のようすはこちらをご覧ください。
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第81回」(家族B)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/6c2428b23895a02787fe67d908faf93a


 2011年の保養滞在のようすはこちらをご覧ください。
 チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第125回」(家族A)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/f3ca7b747528f104915448e904e47992


 2012年の保養滞在のようすはこちらをご覧ください。
チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第142回」(家族A)

 2014年の保養滞在のようすはこちらをご覧ください。
チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第169回」(家族A)


 以前の測定結果と今回の結果はこのとおりです。
 2008年、2011年、2012年、2014年の結果を順番に表記してあります。
 ○印の子どもにビタペクトT(2008年はビタペクト2)を、▽の印の子どもに1個ずつセルロースを渡しました。
 
母親(事故発生時16歳)19ベクレル → 6ベクレル → 10ベクレル → 12ベクレル → 3ベクレル


男子(16歳) 7ベクレル → 29ベクレル ○ → 0ベクレル → 0ベクレル → 4ベクレル

女子(15歳) 7ベクレル → 12ベクレル → 25ベクレル ○ → 22ベクレル ○ → 29ベクレル ▽

女子(14歳)(2014年初測定) 0ベクレル → 19ベクレル

男子(14歳)40ベクレル ○ → 28ベクレル ○ → 26ベクレル ○ → 26ベクレル ○ → 5ベクレル

男子(14歳)54ベクレル ○ → 30ベクレル ○ → 22ベクレル ○ → 27ベクレル ○ → 5ベクレル 

女子(14歳)(2011年初測定)33ベクレル ○ → 30ベクレル ○ → 0ベクレル → 4ベクレル

男子(10歳)(2014年初測定)22ベクレル ○ → 24ベクレル ▽

男子(10歳)(2016年初測定)28ベクレル ▽

男子 (8歳)(2011年初測定)30ベクレル ○ → 21ベクレル → 25ベクレル ○ → 33ベクレル ▽

男子 (4歳)(2016年初測定)29ベクレル ▽

女子 (3歳)(2016年初測定)18ベクレル ▽ 


 14歳の男の子2人は双子です。4歳の男の子と3歳の女の子は兄妹です。
 この家族にはまた新しい子どもが増えていました。

 お母さんにお話をうかがいました。
 10歳の男の子は1年前からこの家族に引き取られたそうです。それまで生みの親からどのような教育を受けていたのか分かりませんが、ひどく情緒不安定で攻撃的。学校で同級生に怪我ばかりさせているので、通学を一時的に拒否されました。学校の先生のほうが自宅を訪問し、勉強を教えているそうですが、育てのお母さんは心配していました。スクールカウンセラーとも相談しながら育てていくとも話していました。
 さらに鼠径ヘルニアにもかかっていることが分かり、近いうちに手術を受けさせるとお母さんは話していました。
 
 3歳の女子は引き取られたときやせていて1歳にしか見えなかったとお母さんは話していました。しかし1年後には身長が5センチ伸びていて、みんな喜んだということでした。

 お母さんは以前の数値が高かった子どもが今回減っていたことをとても感謝していました。
 それにお母さんは保養滞在のたびに食育を勉強して開眼したそうで、きのこはきちんと洗ったり、危なさそうな食品はできる限り食べないようにし、飲料水も買うようにしたそうです。その結果もあると思います。
 最近引き取られた子どもたちもこのお母さんの下でならきっと健康生活が送れるようになると信じています。
 

(家族B)

 お母さんが3人の子どもを引率していました。
 ▽の印の子どもに1個ずつセルロースを渡しました。

母親(事故発生時0歳)19ベクレル
長女 (6歳)24ベクレル ▽
次女 (4歳)29ベクレル ▽
三女 (2歳)30ベクレル ▽

 お母さんに子どもたちの健康状態についてお話を伺いました。長女と三女は健康ですが、次女は生まれつき新雑音があり、頻脈で心臓の壁に2箇所に穴が開いているそうです。
 お母さん自身は健康だったのですが、次女を妊娠中に頻脈と言われ、その後改善していないということでした。

 今回も子どもたちに折り紙、折り鶴、折り鶴の作り方(千羽鶴プロジェクト)、お年玉袋、お母さんにはトートバッグをプレゼントしました。

 セルロースのの購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙や絵葉書、お年玉袋など子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に深くお礼申し上げます。
ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。