ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2023年12月18日。ウクライナ侵攻から664日目

2023-12-18 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年12月18日。

  ロシアでベラルーシ、カザフスタン、モルドバ国民がロシア国籍を取得しやすくなる法令を制定しました。
 ロシア国籍を取得するために必要な条件は、ロシアに居住しており、18歳以上。
 ベラルーシ人の場合は取得が最も簡単で、ロシア滞在許可を受け取ってからの居住期間の長さや、ロシア語の知識のレベル、ロシアの歴史や法律を知っているかどうかなどの審査はなしでロシア国籍が取得できます。
 モルドバとカザフスタン国民の場合、ロシア語を話せることが必須で審査される可能性があります。
 上記の国以外の外国人でもロシア国籍取得の申請を出すことはできます。日本人もできます。その場合、
ロシアでの居住期間が5年間以上であることが必須条件で、ロシア語、ロシアの歴史と法律の知識を審査されます。
 
 このようにロシア国籍がすぐに取得できるようになったのは、これらの国の特に男性がロシア国籍を取り、すぐに兵役に就いてもらうためです。
 ロシア軍の兵士不足解消のためなのです。


 ロシアのインターファクス通信などは今日、ロシアの人気推理作家で、日本文学の翻訳家としても知られるボリス・アクーニン氏に対し、ロシア軍に関する虚偽情報を流布し、信用を失墜させた疑いで、当局が捜査を始めたと伝えました。
 アクーニン氏は(本名がグリゴーリィ・チハルチシヴィリで、ジョージア人であり、厳密にはロシア人ではないです。)ロシアのウクライナ侵略に反対を表明して、すでにロシアを出国し、現在はロンドンを拠点に活動しています。ロシアの金融監視庁は今日、アクーニン氏を「テロリスト・過激派」のリストに登録しました。銀行口座が凍結されるので、イギリスで生活しづらくなる可能性をロシア政府はねらっているのでしょうが、実際にはどうでしょう。特に効果はないと思います。
 アクーニン氏をめぐっては、ロシアの大手出版社ASTが先週、反戦に関する見解を理由に書籍の印刷や販売の停止を発表していました。 この出版社も同氏の著作のおかげで儲かったと思うのですが、作家が反政府派に回ると、すぐに出版するのをやめてしまいました。こういう傾向がロシアの出版社で見られるということです。
 ベラルーシの図書館はどうするのでしょうね。私が勤務している図書館は児童図書館で、同氏の著作は所蔵していないです。しかし、これから他の図書館では閉架扱いになるかもしれません。