森山大道さんは昔、絵描きだった。絵は写真の役に立ったか聞いた。「写真において、作画を避けるということでは、役に立った」らしい。
この画家は似顔絵が上手い。だけど、空間描写がまったく出来ていない。昔、ワシオトシヒコが杏美画廊の信藤さんに「小磯良平の空間がいい」なんて言っていた、しかし、ワシオが帰って、信藤さん、ため息ついて俺に言った「ワシオさん空間を理解してないね」と。俺は19歳だったけど、小磯に空間がないのはわかっていた。信藤さんのスパルタでセザンヌと野見山を叩き込まれていたから、
この2人は人物描写がすごく下手である。しかし、なぜ俺が評価するか?この2人は空間描写がすごく上手い。つまり余白の造形ができているのだ。
銀座の本屋で森山大道の本をみるつもりが、ビニールかかっている。ビリピリ破いて中をみた。最近の森山大道の写真集は内容がツマラナイからビニ本にしないと売れない。カリスマになると、ひでぇ商売するもんや。
だいぶ前に本屋で、「火花」完読した。しかし芥川賞ノミネート後に本屋に行ったら、見事ビニールかかっている!出版は内容より広告で稼ぐ。ビニ本の内容は「もちろん」ツマラナイよ。真面目に働かないとダメになるよ、人間は。