新・南大東島・沖縄の旅情・離島での生活・絶海の孤島では 2023年

2023年、11年振りに南大東島を再訪しました。その間、島の社会・生活がどのように変わっていったかを観察しました。

入店できなかった飲食店

2023-06-04 17:35:33 | 旅行

 今回の旅行では島にあるほぼ全ての飲食店を確認したが、休業していて入店できなかった飲食店も多かった。その理由は豊年祭である。豊年祭の期間中には、沖縄本島や宮古島などから親族が来島し、自宅で飲食を楽しむ家族が多い。また、従業員慰安のため、社内や庭先で親睦会を行っている地元の企業も多い。さらに、神輿を担いだ氏子連中は各集落にある集会所で宴会をする習わしがある。こうしたことから、豊年祭の期間中は来店者が減少するので、休業することに決めた飲食店が多くなったらしい。前回の旅行の時は開店してた飲食店が大半であったので、この11年間に各飲食店の運営方針が変わってきたようだ。そんな訳で、この章では休業していて入店できなかった飲食店について説明をする。
 一段目の写真はスーパーミナミの反対側にある「あがりしま」という民謡酒場で、蛇味線を使った生演奏を楽しめる居酒屋らしい。沖縄本島や宮古島などではよく見かけられる、沖縄民謡を演奏する民謡酒場と似ている。前回の旅行の時には廃業していた店舗で、日に焼けて剥げかかった「チャンプルー亭」という看板が掲げられていた。この「あがりしま」は以前は別の場所で営業していたのだが、2018年にここに移転したらしい。店主は久米島の出身のようで、豊年祭の間は実家に戻っていて休業していた。
 二段目の写真は「あがりしま」の隣りにある居酒屋「ちょうちん」で、「お食事処光」「大東そば」と共に島ではランチを提供している数少ない飲食店である。前回の旅行の時は満席であったので入店できなかった。
 三段目の写真はカラオケ、ビリヤードができる「すずめの学校」である。カラオケの個室もあり、本州にあるカラオケ店と同じような内装となっていた。前回の旅行の時は入店したが、壁の棚にはVHSの貸しビデオがずらりと並んでいたので、以前は貸しビデオも行っていたらしい。その時、店内では女将さんが大東すしを大量に調理していた。島内のスーパーで販売されている大東すしの弁当はここから供給されているようだ(「大東そば」や「喜作」などの居酒屋では自店内で大東すしを調理していて、弁当の大東すしとは別らしい)。前回の旅行の時、私がビールを飲んでいる後ろのテーブルでは小学生の子供が学校の宿題をしていた。その小学生は成人式を上げ、那覇に住んでいるとのことで、11年の歳月の流れを感じさせられた。
 四段目の写真は居酒屋の「ちゅら島」(「美ら島」とも書くらしい)である。前回の旅行の時には同じ場所で「ベレン」という店名であった。島の飲食店では珍しく早朝まで営業していた店で、深夜になると来店者が増えてくる不思議な店であった。農村地帯なので住人は早寝早起きかと思ったら、深夜に飲酒したくなる人も多いらしい。奥さんがフィリピン人で調理を担当し、日本人の店主が配膳を担当していた。経営者が変わったので店名が変わったのか、経営者は同じなのだが単に店名を変えただけなのかは聞きそびれた。