独り言

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2015/8/2 初の素謡会 観世会素謡会

2015-08-02 17:08:57 | 日記
家の中で熱中症になる方が多いとニュースで言っていますが、本当ですね。
外でも日陰、かつ風が吹いていると、体感温度は低くなります。

今朝は久しぶりにNHK FMの能楽鑑賞を聴きました。今月は故人偲んで、というシリーズ。
本日は遠藤六郎師と55世梅若六郎師という六郎コンビ、お二方とも観世流シテ方です。
お稽古を始めてわかったのですが、梅若家は観世流であっても宗家系とは謡も舞も異なります。今回流れた隅田川のような曲では声の出し方、節回しなど、その違いがよくわかります。
55世は容姿、声とも美しく大変人気があった、とのことですが、その謡はオペラのテノールも軽々できそうな高音の美声でした。

母の散髪に付き添った後、観能を始めて5年目にして初の観世会の素謡会へ行ってきました。
仕舞と素謡オンリーの公演は私にはまだまだハードルが高いことと、明日の自分のお稽古に向けての予習が出来ていないことから、鑑賞はご宗家シテの「隅田川」のみに絞りました。
ちょうど鸚鵡小町の後半位に能楽堂到着。観世会事務局の方に「今日は見所が暑いです」と言われた通り、終演後扉が開いたらモワッと暑い空気がロビーに入ってきました。
よく熱中症の方が出なかったわ…

隅田川 約60分
シテ 観世清和
ワキ 岡 久広
ワキツレ 坂口貴信
子方 武田章志
地謡 角寛次朗、浅見重好、高梨良一、
角幸二郎、武田宗典

見所はほぼ満員。補助席も出ていました。
お客様の半数位が謡本を広げて聴いていたのにビックリ。やはりご自身が習っている方がいらっしゃるのですね。
両隣、前の方の謡本をチラチラ覗いてみたら、皆さんマーカーやらメモ書きやらがギッシリ書かれておりました。
入門間もない頃に師匠に「メモ書きはしないほうが良い」と言われたので、私はまだ一度も謡本にメモ書きをしたことはありません。

今朝聴いた隅田川とは異なる強い謡。それでもワキが語りに我が子が亡くなったことを知るシテの哀しみが伝わってきました。
(確かに、怒りにも聴こえましたが…)
子方の章志くん、最後の最後「南無阿弥陀~」の謡までしっかり正面を向いて微動だにせず、キリっとしていました。声もよく出ていました。
拝見したことがある作品をこうして謡のみで鑑賞するのも楽しいですね。
ただし、1曲出ないと集中力が…(´・_・`)