今日の岐阜新聞朝刊に共同通信発で掲載されている記事。
この発表は、昨年10月29-30日、岐阜県世界淡水魚水族館で行われた第41回 魚類自然史研究会であった。
研究会のあと滋賀県立大のグループを伊自良湖に案内した。
彼らは熟達した”バス釣り”でバス釣りから自然に接するようになった方もいるそうだ。そんな彼らも現在は琵琶湖でバス、ギルの生態を通じて自然の有り様を研究している。
グループを伊自良湖に案内してコクチバスのサンプル集めを手伝った。
琵琶湖でもコクチバスが昨年夏確認されている。今年の春から漁師さんを通じて昨年産卵したコクチバスがいないか調査するのだそうだが、彼ら、そして漁師さんもコクチバスを見たことがない人が多いという。
琵琶湖、滋賀県立大がブラックバス・ブルーギル研究の最先端を行っている。
その彼らにボクがコクチバスの生息する場所を案内することになるとは、昨年の10月までは思いもしなかった事態だった。
京都新聞電子版 20051221
★テキスト版
巻き貝 ブルーギル捕食?
滋賀県立大グループ 国内初確認
ブルーギルの産卵床の周りに集まる巻き貝(滋賀県西浅井町の琵琶湖岸)
琵琶湖に生息する外来魚ブルーギルが、卵やふ化して間もない稚魚の段階で、巻き貝のカワニナ類やヒメタニシに捕食されている可能性の高いことが、滋賀県立大の研究グループの調査で分かった。ブルーギルの産卵床では通常の10-17倍の巻き貝が見つかり、水槽の実験では卵を食べる場面も確認された。貝類による外来魚の捕食は国内では報告されていない。グループは「巻き貝がブルーギルの卵を狙って集まるのはほぼ間違いない。外来魚にも意外な天敵がいた」と驚いている。
県立大大学院環境科学研究科の中尾博行さん(28)や同大学環境科学部の沢田裕一助教授たちのグループが、産卵期の今年6-8月にかけて、西浅井町の湖岸約100メートルの範囲にあった12カ所の産卵床で調べた。
カワニナはすべての産卵床で計305匹、ヒメタニシは11カ所で計23匹が確認された。10センチ四方当たりでカワニナが約3・50匹、ヒメタニシが約0・28匹いたことになり、通常の湖底の平均値と比較すると、産卵床で確認した個体数はカワニナが17倍、ヒメタニシは10倍に上るという。
また、卵のある産卵床では平均約4・63匹の巻き貝が見つかったのに対し、ふ化して稚魚がいなくなった産卵床跡には平均約1・89匹しか確認できなかった。
研究グループの調べでは、琵琶湖のブルーギルは水深約2メートルまでの浅瀬で、雄が尾びれを振って堆積(たいせき)物をかき分けた直径約20-40センチの産卵床に、雌が数万粒の卵を産む。雄はふ化した稚魚が泳ぎ始めるまでの約10日間、産卵床の周りを泳いで卵を狙う在来魚から卵を守るという。
中尾さんは「ブルーギルが、産卵床に侵入した巻き貝を攻撃することはなかった。卵の捕食が繁殖に与える影響を解明できれば、外来魚の駆除に役立つかもしれない」と話している。
この発表は、昨年10月29-30日、岐阜県世界淡水魚水族館で行われた第41回 魚類自然史研究会であった。
研究会のあと滋賀県立大のグループを伊自良湖に案内した。
彼らは熟達した”バス釣り”でバス釣りから自然に接するようになった方もいるそうだ。そんな彼らも現在は琵琶湖でバス、ギルの生態を通じて自然の有り様を研究している。
グループを伊自良湖に案内してコクチバスのサンプル集めを手伝った。
琵琶湖でもコクチバスが昨年夏確認されている。今年の春から漁師さんを通じて昨年産卵したコクチバスがいないか調査するのだそうだが、彼ら、そして漁師さんもコクチバスを見たことがない人が多いという。
琵琶湖、滋賀県立大がブラックバス・ブルーギル研究の最先端を行っている。
その彼らにボクがコクチバスの生息する場所を案内することになるとは、昨年の10月までは思いもしなかった事態だった。
京都新聞電子版 20051221
★テキスト版
巻き貝 ブルーギル捕食?
滋賀県立大グループ 国内初確認
ブルーギルの産卵床の周りに集まる巻き貝(滋賀県西浅井町の琵琶湖岸)
琵琶湖に生息する外来魚ブルーギルが、卵やふ化して間もない稚魚の段階で、巻き貝のカワニナ類やヒメタニシに捕食されている可能性の高いことが、滋賀県立大の研究グループの調査で分かった。ブルーギルの産卵床では通常の10-17倍の巻き貝が見つかり、水槽の実験では卵を食べる場面も確認された。貝類による外来魚の捕食は国内では報告されていない。グループは「巻き貝がブルーギルの卵を狙って集まるのはほぼ間違いない。外来魚にも意外な天敵がいた」と驚いている。
県立大大学院環境科学研究科の中尾博行さん(28)や同大学環境科学部の沢田裕一助教授たちのグループが、産卵期の今年6-8月にかけて、西浅井町の湖岸約100メートルの範囲にあった12カ所の産卵床で調べた。
カワニナはすべての産卵床で計305匹、ヒメタニシは11カ所で計23匹が確認された。10センチ四方当たりでカワニナが約3・50匹、ヒメタニシが約0・28匹いたことになり、通常の湖底の平均値と比較すると、産卵床で確認した個体数はカワニナが17倍、ヒメタニシは10倍に上るという。
また、卵のある産卵床では平均約4・63匹の巻き貝が見つかったのに対し、ふ化して稚魚がいなくなった産卵床跡には平均約1・89匹しか確認できなかった。
研究グループの調べでは、琵琶湖のブルーギルは水深約2メートルまでの浅瀬で、雄が尾びれを振って堆積(たいせき)物をかき分けた直径約20-40センチの産卵床に、雌が数万粒の卵を産む。雄はふ化した稚魚が泳ぎ始めるまでの約10日間、産卵床の周りを泳いで卵を狙う在来魚から卵を守るという。
中尾さんは「ブルーギルが、産卵床に侵入した巻き貝を攻撃することはなかった。卵の捕食が繁殖に与える影響を解明できれば、外来魚の駆除に役立つかもしれない」と話している。
長良川の河口堰上流、三川公園辺りもギルだらけでした。バスも一杯いましたけど。
いうなれば、生き物の多様性のなかで抑制するということだと思う。
アユもそうだけど、産卵場所というのは特別な場だから、貝による捕食というのは面白いね。
伊自良湖のほうも気にかかります.頑張ってください!
そんなに多くはないのだけれど、その話をしたら、バス釣りにイモリ型のルアーがあると言うことを教えてくれた友人がいましたが、先日、近くの釣具屋でも売っていた。
どこかにビデオ撮影したものがあった筈。そのうちお見せしましょう。
一度見てみたいです,またお会いする機会があれば,是非!
こういう研究の後でよく言われるのは、駆除に利用しようという意見ですが、マングースやカダヤシのような哀れな運命をたどる生物を増やさない為に、余計なことはすべきではないと思います。一部の生物の導入や増殖は、生態系の撹乱になりますよね。