ダム機能が全国106か所のダムで低下しているとい会計監査院の指摘 毎日新聞
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ダム機能低下:106カ所で水門より高くまで土砂堆積
毎日新聞 2014年10月21日 20時10分(最終更新 10月22日 01時47分)
全国106のダムで想定を超えて土砂が堆積(たいせき)し、洪水を防ぐ機能が低下していることが会計検査院の調べで21日、分かった。検査院は、土砂を取り除くなどの対策を取るよう国土交通省に求めた。
ダムは100年間に河川から流れ込む土砂量を予測して設計。底面から水門付近までが飲み水などに使う利水用の層、それ以上が洪水を防ぐための層に なっており、大雨が降ると水門より上部まで貯水して洪水を防ぐ。こうした治水機能を持つダムは全国に543あり、検査院は1940~2012年度に建設さ れた211ダムの土砂堆積状況を調べた。その結果、国交省管理の14ダムと16道県管理の92ダムの計106ダムで、土砂が水門の高さよりも高い位置まで 堆積し、洪水を防ぐ機能が低下していることが分かった。
さらに、これらの一部を含む9府県の20ダムで、完成から13~63年しか経過していないのに、既に100年分の予測量を上回る土砂が堆積。このうち4府県の6ダムで予測量の2倍を超えていた。
106ダムのうちの一つで、宮崎県中央部にある渡川(どがわ)ダムでは、運用を開始した56年に予測量(197万立方メートル)を超え、現在は 4.4倍の859万立方メートルが堆積している。県は今年1~2月、4000万円をかけ約1万5000立方メートルの土砂を取り除いており、県河川課は 「近年大雨の頻度が高まり、土砂の流入量が増えている。すべて除去するにはどれぐらいの時間と費用がかかるか分からない」と話す。
検査院は今回、付帯設備の整備状況も調べた。その結果、長野県の湯川ダムで地震計が07年9月に故障したままになっているなど、3県の5ダムで不備が見つかった。
国交省河川環境課は「堆積土砂についてはある程度余裕を持って設計しており、ただちに危険性があるとは考えていないが、必要に応じて対策を講じる」としている。【武内亮、戸上文恵】
◇洪水を防ぐ機能が低下している106ダム(数字はダム数、カッコ内はダム名)
【国交省管理分】
14(大分県の耶馬渓など)
【自治体管理分】
北海道11(有明など)
青森1(遠部<とおべ>)
栃木5(三河沢など)
神奈川2(城山など)
新潟16(三面<みおもて>など)
石川5(我谷<わがたに>など)
長野12(古谷<こや>など)
岐阜4(阿多岐など)
静岡1(太田川)
和歌山2(二川<ふたがわ>など)
岡山4(河本<こうもと>など)
広島7(小瀬川<おぜがわ>など)
愛媛2(鹿森など)
高知3(永瀬など)
佐賀9(岩屋川内<いわやがわち>など)
宮崎8(松尾など)
なんて記事がありました。
関連記事もありますのでネタ元のURLを貼っておきます。
http://www.st.ryukoku.ac.jp/~kjm/security/memo/?12171712#20141217