リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

ホンモロコを食べる ホントのもろこだった

2006-01-31 19:49:15 | たべる記
天然のホンモロコを用意して下さったのは、京都河原町の割烹濱喜久さん。

割烹 濱喜久

 四条河原町から少し入ったところだが、何とも言えぬ風情がある。店の前についたとたん、体調が快復した気がした。萌葱色ののれんをくぐって、店の中へ入る。

 良い雰囲気だ。広さ、調度、そして明るさ。安らぎの空間だった。そして、造りの全てが気が利いているのだ。ふーん。河豚もなさるのか。

でも、初めて立ち寄ったとしたら、京都の割烹である。そんなにリラックスしていられない。気楽なパーティでお会いしたということに、心では喜んでいる。

 店主のMさんが、調理場から現れた。
料理人の方の白い服装、詳しい名前は分からないのだが、凛としてやはり昨晩とは違う。
 ビールを一杯だけ貰う。よし、戦闘開始。

そして、この写真のホンモロコたちが出てきた。
手前、やや小振りなのが、養殖。向かって右手奥、大きなものが天然のホンモロコである。

 色が違うようだ。
 養殖の方が、全体に黒みがかっている。特に身体の上半分は色が濃い。天然は全体の赤みがさしていて、すこし茶色がかった印象を受ける。
 ただし、天然は昨日琵琶湖で獲れて、氷詰めで京都に来た。養殖は昨日ボクが酸素詰めにしていたものを先ほど氷で締めたところだという。
 養殖の方がよりみずみずしい感じがするのは、鮮度の違いだろうと思った。

 姿である。
 天然の方がふっくらしている。大きさが違うからということもあるのだが、それ以上にボリューム感が違う。
 その違いはたぶん、アタマと背びれの間ぐらいの肉の盛り上がり具合だ。

 昨晩、試食をしたとき、背中が痩せている、と話された料亭のご主人がおられた。現物をみて納得した。

 天然のホンモロコは琵琶湖内を泳ぎ回ってプランクトンを食べている。高速で泳ぎ回るから遊泳に必要な背中の筋肉が発達しているのではないか。そして、養殖の方は、飼料の臭いを消すために8日間、餌をやらないで水槽の中で飼っていた。
 餌をやらず、運動もさせていない養殖ホンモロコ、失敗したダイエットだったかもしれない。

 ボクが一番惹きつけられたのは、天然のホンモロコの鱗だった。
天然のホンモロコは、、その端まで透明感がある大きな鱗を持っている。その鱗は銀色で光を反射しているのだが、それを透かして、身体の中まで見通せるような、錯覚を覚えた。

 残念なことに、養殖のほうは、鱗の端がクロっぽく見える。おそらくは、浅場で飼われていたので太陽に焼かれ、鱗の下の黒色色素が発達しているのだ。それが、全体に黒っぽい印象を与えているのだが、その身体の色が鱗越しにちらと見えた気がした。

 そして、待つことしばし、「もろこやき」が登場した。 つづく
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