リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

今年5度目のメコンである

2013-12-28 21:51:21 | メコン川研究所(メコンの目改題)

メコン本流ダムの建設を間近にして、今年5度目のラオス メコンである。

 5月の来訪はメコンの支流、タイでの魚類調査を依頼されて来たものの、あとの4回はラオスのシーパンドーン地方の魚の遡上を撮影を目的に時期を選んで来ている。ところが、その来訪4回とも、見事にその時期を外してしまった。

○本年 2013年1月末。 パーソイの遡上

 パーソイという小型の草食魚類 琵琶湖のホンモロコに似た魚の遡上を撮影に来た。この仲間はカンボジアのトンレサップ湖からメコンを遡ってくると言われている。いままで何回かその遡上のピークに出会っていたのだが、今年は視点を変えて撮影したいと思っていた。

 ところが、来たとたん村人に言われたことは、今年の遡上はもう終わってしまったよ。ということだった。

パーソイは12月から2月にかけての新月前に遡上してくる。ところが今年のパーソイの遡上のピークはは昨年の12月末だった。

1月の新月を待ってみたが はたして散発的な遡上グループはあったものの、大群としての遡上は見られなかった。

 

○6月末 乾季から雨季へ 

 水位の上昇する季節はメコンがもっとも魚にあふれる季節でもある。

メコンを代表する魚類(パンガシウスの仲間 遊泳型のナマズ)は大群となって遡上してくる、それを捕まえる日本の梁に似たリーという漁法はこの地方を代表する漁でもある。

 雨期の到来をまってラオスにやってきたのだが、滞在中は上流に降雨がなく水位が上昇しない。あと50cm水位が上がれば魚が来るという時点で帰路についた。チケットとビザの関係で簡単には延長ができない。まさしく後ろ髪を引かれる思いでラオスから帰国のためタイに入ったその夜に、水位が上昇して遡上フィーバーが起こった。

 

○9月 中旬 メコンオオナマスの遡上

2009年たまたまメコンオオナマズの捕獲に遭遇した。その時は陸揚げされてメコンオオナマスはすでの死んでいた。是非生きた状態のメコンオオナマズに会いたい。

 その思いから、地元の漁師さんにヒヤリングして、いつならメコンオオナマズが捕れるかという情報を収集した。そして、メコンオオナマズが捕獲されるという一定の条件に行き当たった。その条件ならはメコンオオナマズが捕獲される可能性は高い。

 そして、ある程度の確信をもって、メコンの水位を調べ、水位変動に合わせて今年の9月中旬にメコンに来た。のだが…

 あろうことか、今年の8月に急激な水位上昇があってメコンオオナマズが捕獲される梁=リーは流れ去っていた。

訪ねた漁場には漁具はおろか人影すらなく、呆然として帰路に着くのだった。

 

○そして 12月24日 パーソイの遡上

 今年年初に逃したパーソイの遡上を見るために12月24日に日本をでて25日にラオスに入った。

タイから陸路国境を超え、日本の援助で作られた友好橋でメコン川を渡る。

その時みたメコン。それは今年の4回のチャレンジがすべて無駄に終わったことを物語っていた。

メコンは乾季とは思えない流量で流れ、しかもひどく濁っていたのだった。

事前のデータから水位が高いことはある程度予測がついてはいたのだが、予測以上に水位は高い。

年末のことで無理して調整した日程。ボクのメコンは終わってしまった。 がっくり。

… …

まあ、こんなこともある。と考えることにしよう。

こんな 夕日が迎えてくれたのだから…。

がっくり~から始まる メコンの便りです。

 

 

 

 

 

 

 

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