リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

源河川のリュウキュウアユ

2012-02-22 23:06:41 | リュウキュウアユ研究会/奄美大島
沖縄 ヤンバルの源河川。最後までリュウキュウアユが生息した川とされている。
 この川に魚道を観に出かけた。すると、気になる魚影がある。潜ってみたら、リュウキュウアユである。
びっくりした。この川にリュウキュウアユはいないと環境省のSさんに聞いたばかりだった。

 急いで、農水省系の研究所のIさんに電話して琉球大学のT先生の連絡先を聞く。T先生はインフルエンザでお休みだったが、Iさんによると源河では最近リュウキュウアユの放流はされていないはずという。

 沖縄では北部ダム群に奄美大島の役勝川からリュウキュウアユが再導入され、ダム湖での陸封個体群は安定して維持されているという。北部ダム群は互いにトンネルでつながっているので、主要な生息地、福地ダム以外の川でもリュウキュウアユが確認されているということは知っていた。しかし、源河川にはダムは無く、北部ダム群下流の河川とはつながってはいない。

 それでは、このリュウキュウアユはて自然に再生産した個体か?というと、いかにも違和感があった。
 この写真のリュウキュウアユはあまりに見事が成熟した雌なのだが、ほとんど弱り切っている。産卵した形跡がないので、産卵後の疲弊した状態ではない。
 成熟したものの、産卵できずに、老成して死んでいく個体であるように見えた。

 
ここからは、散文的な展開となる。
 
 そのアユは、なんとも、人なつこく、逃げるでもなく、ボクに近寄ってくるのだ。
 それは、あたかも「私の姿を記録して」、そう語っていたのかもしれない。

 他のアユを探して、ボクが潜っている間に、そのアユはいなくなったのだが、 川辺からそのアユを観察していた連れ合いは、アユがいちど顔を水面に出して、彼女の方を観たという。その後、そのアユは下流に流れて行ってしまったということだ。
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