続きです。
気持ちの治療師ブルヘリア(魔女)が処方をしてくれた石鹸を探しに
クエルナバカの中央市場「Mercado Municipal (メルカード ムニシパル)」
へむかいました。
メルカド ムニシパルは直訳で中央市場という意味だそうです。
クエルナバカは常春の都市とよばれていますが
7月の気温は焦げ付くように暑かったです。
暑い季節の市場は、ごったがえした人のにおいと、蒸れた食料品の
においで何ともいえない臭気が漂っています。
クエルナバカの中央市場は、メキシコ国内でも有数の規模をほこる
大市場、そしてとっても不思議な市場です。
中は迷路のようになっていて、
新鮮なチレを山積みにして売る店、豚の頭を売る肉屋、
メキシコ独特の果物や野菜といった食料品を扱う店や
くす玉のようなピニャータ、トルティ-ヤの粉屋、そしてメキシコ料理の
代表モレペーストの店までわんさと詰まっていました。
どのお店の人たちも とても気さくで、珍しい野菜や果物 中にはチリの粉まで
つぎつぎに試食させてくれます。
しかもとてもお買い得。形の良い乾燥のチリは100g(20個)で200円。
日本で1個150円するライムも50個で200円くらいで購入できます。
私たちは魔女に指定された「魔術ショップ」に向かいました。
この魔術ショップはポピュラーなようで、クエルナバカの中央市場
の中にも4-5軒入っています。
店の入り口には薬草や香草や、さまざまな種類の石鹸
チャッキーのような人形、骸骨の人形、
そしてなぜかお葬式のときに亡くなった人に付属させる日本のお賽銭や
男性の●のろうそくまで置いてありました。
店員さんが
「不倫している女性が奥さんを呪う為に使うもの」
と教えてくれました。
説明を聞いて、一瞬の間があいた後、
お店の人に、石鹸のメモを渡しました。
ところがいくら待っても石鹸が出てきません。
お店の前にはたんまり さまざまな種類の石鹸が置いてあるんですが
それではないようです。
好奇心から店頭の石鹸を手にとって眺めていたら
ルシオが
「だめよ!黒魔術の石鹸よ それには呪文がかかっているから
さわったら大変よ」
とびっくりした声を出したので
そっと石鹸を元の位置に戻しました。
お店は黒魔術のものもあれば 白魔術のものもある
総合魔術ショップなので、
成功のためのポジティブなエネルギーを得る石鹸や
呪いを無効にする香水
パワフルな愛の香水、絶対に恋人ができる石鹸なんていうのも売っています。
ようやく奥から店員さんが指定の石鹸を出してきてくれました。
石鹸も香水も100円位。
そうここに来れば良いことも悪いことも
願い事はなんでも叶うのです。