生チョコうまいじゃん！

　バレンタイン少女


チョコレートを無理やり溶かして
自分の吐息も溶かし込み
また無理やり固めて
冬の青空
その名「バレンタイン」（ハートマーク有り）

溶けるものはなんだって溶かし込む
少女期
だけど生活の匂いだけは排除する
溶けないものは全部潔く放る
捨てるんじゃなくて
放り投げる　少女期

あなたに　アゲル
あなたに　上げる
あなたに　挙げる　手
もらいなさい　チョコレート
もらい泣き　チョコレート
甘い
あまい
あまさを通り過ぎ　切なさ

夜明けと共に溶かしたものは
夕暮れには固まる
少女期は真夜中に終わる
夢の中でひしめいている羊男の群れ
一匹残らず毛を刈り取って
セーターを編んでいる頃には
もう
少女ではなくなっている

　チョコレート食ったんなら
　うまかったぐらい
　言えや！（ビンタする手のひら有り）



　　以前書いたバレンタインデーの詩です。次女が前、バレンタインデーにチョコレートをあげた男の子が
　　何も音沙汰なくて、ブちぎれて
　　「食ったんならうまかった・・ぐらい言えよ」と自分が男の子のような口調で言ったのが可笑しくて
　　できた詩です。

　　きのうもせっせと「めんどくせえ」とかつぶやきながら誰かにあげるそうで、作ってました。（笑）

　　いっしょにわたしも生チョコに挑戦してみた、これがめっちゃうまかったっス。