バイリンガル夫婦のノマドライフ

海外在住ノマドライターです。WEBライターの仕事のことや海外旅行について書いています。

桜に関する散文

2021-04-14 07:31:30 | └海外から見た日本


たった一週間、あるいは数日しか花期がない花に、
どうして日本人はそんなにも固執するのか、

と聞かれたことがあります。


日本人にとって桜ほど特別な花はありません。

日本の外にいると、
日本で見られるような桜の群像を見ることはできません。



桜の散る姿は、
美しいものの儚さを象徴することもあれば、
自決するサムライの潔さに例えられることもあります。


花のいのちは短いと、
刹那的でもろいイメージをもたれがちな桜ですが、
実は図々しく、わがままな植物でもあります。



桜は地面の栄養を独り占めしたがる樹木であるため、
桜の樹の下で育つ植物はごく限られたものになります。

ですから、もしあなたが小さな面積のお庭をお保ちなら、
桜の木は植えない方が無難です。

桜を植えたとたん、
他の花や植物は育てられなくなってしまうでしょう。



さらに桜は、病気にも強くありません。

そのため、公園などの桜の枝を手折るのは禁物です。
傷口から病気感染する恐れがあるためです。


これほどに扱いにくい樹木であるにもかかわらず、
桜は私達日本人の心を捉えて放しません。

さくらさくらは日本人の旋律です。



梶井基次郎が書いた
「桜の樹の下には屍体が埋まっている」
というフレーズは、

日本人にとっては
何もいわずとも理解できるところでしょう。


桜は桜でなくてはならず、
梅や桃に置き換えることはできません。

ここのところを外国の人に理解してもらうのは、
ほぼ不可能なのではないかと、

力不足を感じる今日この頃でございます。



さくら咲き さくさくと刺す 里ごころ





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