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夏だからバースデーきっぷで四国乗鉄~その2・伊予灘ものがたり乗車~

2022年08月07日 21時00分00秒 | 2022年07月夏の四国乗鉄旅
1日目午後は旅行の目的の一つである、新しくなった伊予灘ものがたりに乗車します。


初代伊予灘ものがたり車両は2021年末に引退し、2022年4月から新しく改造された車両に置き換わり運行が再開されました。

まずは車両紹介から

1号車~茜の章~



1号車は伊予大洲・八幡浜方面の先頭車両。2人用、4人用ボックス席が主体で、2号車より5席がカウンターシートです。


車内は伊予灘を染めてゆく夕焼け空を思わせるイメージで、初代のイメージを踏襲しつつ各所が最新仕様にブラッシュアップされた感じになっています。

2号車~黄金の章~



2号車は伊予灘ものがたり初の中間車。海側はすべてカウンタースタイルのシート、山側は2人用ペアシートです。初代同様山側座席は1号車も含め若干かさ上げがされています。


2号車の3号車よりには車椅子対応お手洗いがあります。


お手洗い向かい側には乗車記念スタンプなど。

3号車~陽華の章~


3号車だけ入口のマットが少し幅広です。


3号車は8人用個室フィオーレスイートが車両の約半分を占め、残りはカウンターなどの業務スペース、2号車よりにお手洗いが2箇所(うち1箇所は女性専用)となります。乗車ドアよりカウンター側はフィオーレスイート利用者のみの空間でそれ以外の利用者は立ち入り禁止です。フィオーレスイートが空室の場合も立ち入り禁止ですので、入りたい場合は28,000円(2~8名で予約可。室料とは別に利用人数分の運賃+特急料金が必要)で予約をしてください。予約状況を見る限り、簡単に予約できる状況ではありませんけど。

共通設備


USB充電端子
各座席にはUSB(Type-A)端子がありますのでケーブルを用意するだけでスマホなどの充電が出来ます。出力はDC5V/2.4Aです。コンセントの方が汎用性があった良かったかも~


大型液晶モニター
1号車の2号車より、2号車の1号車より、3号車の運転席後方に配置されています。乗車時は前面展望などが流れていました。


みかんをイメージした照明
インテリアも各所で凝った物が採用されています。


JR SHIKOKU Free Wi-Fi
JR四国の特急車両(一部を除く)に採用されているFree Wi-Fiが利用できます。


乗車記
今回は午後の八幡浜編→道後編の一往復乗車しました。沿線案内は初代時代と大きな違いは感じませんでした。


沿線マップや車内販売の説明がされた冊子が乗車時に用意されていてとてもわかりやすいです。

八幡浜編(松山13時31分→八幡浜15時50分)
今回のリニューアルで車両と共に変更されたお食事の紹介。今回は2022年7・8月メニューとなります。


門田フレンチ~伊予灘ミニコース~
お食事は5,500円で別途予約が必要です。以前とは予約可能場所が変更されていますので要確認です。スマホがあればsetowaアプリで予約が便利ですが、乗車時スタッフに予約画面(スクショ不可)を提示する必要がありますので、当日たまたま携帯キャリアの大規模障害が発生して、スマホの回線がその1回線しかなかったりすると少し焦るかもですね。伊予灘ものがたりはFree Wi-Fiがあるのでそれにつなげばどうにかなるかも(Free Wi-Fi上流が障害だとどうにもなりませんが)。自分ですか?ドコモとau(Povo)と楽天があったので大丈夫でした。まぁ、3回線中2回線が障害対象でしたけどw


スープ
 冷製コーンスープ


冷製料理(写真の飲み物、おまんじゅうは食事に含まれません)
 枝豆のフラン バルサミコソース
 生ハムメロンと松山どりのハーブ蒸し
 蛸とスモークサーモンのピンチョス
 門田特製ローストビーフサラダ仕立て
 カンパチのあぶり 大根と人参のピクルスと共に


温製料理(下灘発車後)
 媛ポークと夏野菜のココナッツカレー~米粉パンを添えて~ 


コーヒー(写真のおまんじゅうは食事に含まれません)
 *コーヒーが苦手な方は変更できるようです

食事は500円値上げされ、冷製だけでなく温かい料理が一品提供されるようになりました。昨今の物価高騰を考慮すると値上げもやむなしですが、温かい料理の提供を増やすことで単純な値上げと思わせない配慮は素晴らしいと思います。料理は今まで同様美味しく、温かいカレーは車内にカレーのにおいが充満するほどで、注文してないとお食事時間帯はちょっとしたストレスになるかもしれません。

*コーヒーのお茶請けのうすかわまんじゅうは八幡浜の観光協会からの提供品です。


道後編(八幡浜16時14分→松山18時17分)
伊予灘の菓織箱~アフタヌーンティーセット~

アフタヌーンティーセットは3,500円。以前は車内で盛り付けをしていて提供可能数に限界(20食)がありましたが、ティーセットを箱詰め方式にすることで車内での準備作業を簡略化することで、希望者全員に提供できるようになったようです。


 ローズクリーム
 桃のムース
 レモンのマドレーヌ
 スコーン
 ココナッツとパイナップルのタルト
 ラタトゥイユデニッシュ
 マカロン【ブルー伊予灘】
 ポテサラカレー サンドイッチ
 ジャム
 伊予柑の紅茶(伊予灘view tea)
 
松山市のPetit Paris 〜パンのある暮らし〜によるアフタヌーンティーです。旬の食材を提供する関係か八幡浜編とかぶっている物があったのは少し残念でしたが美味しくいただけました。こちらは値上げ相当分の商品の質の向上は微妙なところと感じました。夏場は冷たいアイスのような品、冬場は温かい品を提供するなどすれば良いかもしれませんが、コスト的には厳しいそうです。


道後編では松山市から観光パンフレットとタオルのプレゼントがありました。


お土産の車内販売


少し買いました。手提袋は無料提供です。


新車になって冷房能力が向上したからか、西日を浴びる夏の道後編でも暑さを感じず過ごすことが出来ました。


乗車した感想
今回は午後の一往復乗車しました。沿線の案内や下車スポットは今までと変わらずでしたので、良くも悪くも安定しているとはいえ何回も乗車すると飽きてしまう一面もあります。車両はキハ185系をベースにした車両に変更され快適性がアップ。四国まんなか→土佐時代の夜明け→伊予灘2代目とキハ185系の改造もこなれてきた感じでとてもよくできています。フィオーレスイートは予約が取りにくいのが難点ですが機会があれば乗ってみたいですね。

食事は全編で500円アップ。提供内容を価値を上昇させることで価格上昇を単純値上げに見せないようにしたのは素晴らしい配慮だと思います。しかし、昨今の物価上昇を鑑みると提供コストは上がっているでしょうから、今後食事の質の維持が出来るのかは気がかりです。

今回はバースデーきっぷ利用ですので実感はないのですが、車両変更と共に特急列車化されて以前の普通列車指定席グリーン料金から、特急料金+グリーン料金に値上げされました。車両の質や乗ったときの満足感を考慮すると乗車してしまえば値上げは気にならない範囲ですが、乗車料金+事前予約食事だけで最大9,500円(八幡浜編)と大台が見えてきてしまったのは気になるところ。観光列車としてみれば安くて高品質なサービスを提供している列車に変わりはないものの、1万円近い金額になると乗る前には高いと考えてしまう人の割合も増えてきそうで、いつも大人気で予約が取りにくかった伊予灘ものがたりの今後がどうなるかは少し気がかりです。

総評としては今までの伊予灘と変わらず、多くの人にオススメしやすい列車出ることは間違いありません。ただ何度も乗ったので内容に新鮮味がなくなってきて、もういいかなって思う自分もいたりします。

つづきます


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