のまゆ

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2023年7月15日デビュー!東武特急スペーシアXにふたたび乗ってきた

2023年09月10日 21時00分00秒 | 鉄道
第三部です


今回は浅草→東武日光のコックピットラウンジ、下今市→浅草のコンパートメントに乗車しましたのでその感想。


浅草→東武日光 コックピットラウンジ


 スペーシアXの特徴的な室内空間の一つであるコックピットラウンジ。1人あたり普通席+200円で利用可能です。座席と座席の間に荷物を突っ込むことも出来ますし、荷物を置けるかごも一部席にあります。網棚はありませんので大型荷物はデッキ部分の収納スペースを利用することになります。


 車内はホテルのラウンジをイメージした感じ。雰囲気は落ち着いた感じでよいです(注:同乗者によっては宴会場になりますw)。窓のXも適度な開放感がありよい感じ。


 前面展望の1人席。浅草発の列車の場合は最前列になります。


 前面展望が可能な席ではありますが、着座位置が低すぎて実質空しか見えません。運転している運転士さんの動作を見たい人にはオススメですが、ロマンスカーGSEや名鉄パノラマスーパー、近鉄しまかぜ・ひのとりの展望席のような眺望を期待するとガッカリしてしまうことでしょう。


 1号車と6号車のエントランス部分には天井にモニターが埋め込まれていて天窓のような映像が流れます。エントランス部分だけでなく客室も同じような仕掛けを入れたら面白かったのにと思います。カフェで飲み過ぎても隣の車両にお手洗いがあり安心です。スペーシアXは2号車・5号車にお手洗いがあります。昨今はLGBTQで男女の区別なくトイレを設置するのが流行っているのかもしれませんが、女性専用(優先)化粧室はなく、男性小用2、男女兼用2、バリアフリー対応1というトイレの設置は珍しい気がします。


 コックピットラウンジ利用者はGOEN CAFEの利用権がついてきます。乗車すると発車前に利用整理券とカフェメニューがアテンダントから配布されました。浅草出発便は出発前からホットコーヒー以外のメニューが購入できるとのこと。


 朝一の列車ですがすでに完売している商品があるのは人気商品ゆえでしょうか。ちょっと残念。


 テーブルにいろいろと広げた図。持ち込みは自由です。カフェの購入権はありますが、購入しなくても大丈夫です。

 東武日光までは2時間弱。あっという間の時間でした。コックピットラウンジに関しては差額+200円(定員利用時の1人あたり)を考慮してもかなりオススメできる区画だと思います。スペーシアXならではの座席区分ですので、普通席やプレミアムに座るならこちらを予約することをお勧めです。


下今市→浅草 コンパートメント

 当然のようにコックピットスイートを狙っていましたが予約開始と同時に完売。しかし、この列車鬼怒川温泉から浅草までコックピットスイート誰も来なかったんですよね。利用しないなら直前でもよいからきちんとキャンセルしてほしいなと思いました。

コックピットスイート

 浅草行きで先頭になります。かなりの占有空間ですね。満足度はかなり高そうです。

コンパートメント

 今回利用したコンパートメントは4人用個室です。スペーシアにも同様の4人用個室があり、2023年7月現在では同一区間で室料はスペーシアに比べ2,300円ほど高く6,000円ほどとなります。

室内の様子
 外から見た時点で狭いなと感じましたが実際に狭いです。定員は4名となっていますが、大人4名での利用はかなり窮屈でした。寸法的には前後長はスペーシアより長いものの、幅は狭い上に、窓側の無駄な棚(約12cm)や窓側にある座席部分(実質荷物置き場にしかならない)も相まって本当に窮屈です。車内はスポットライトで照らされていますが調光機能なし、窓側には2つのデスクライト(コンセント付き)がありますが、雰囲気作りのための装備で実用性は微妙でした。個室内の暖房調整(標準・強の2段階)のみ可能です。


 窓は特徴的な形状ですが、1個室1窓なので閉塞感があります。四角い大窓でもよかったんじゃないかな。通路側は磨りガラスです。適度な開放感がありますが客室の狭さをごまかすには微妙な感じ。なお、個室ですが隣のお部屋の子供の泣く声や話し声は普通に聞こえました。ということで、こちらの話し声も隣の部屋にまるぎこえですね。

 通路は870mmとなりますが、付帯部分が190mmほどあり視覚的には1000mmほどの幅に見えます。一見車椅子利用者に対する配慮に見えますが、車椅子対応のバリアフリー施設は2号車に集中配置してあり、他の号車は車椅子での利用を考慮してはいないはずです。

 コックピットスイートやコンパートメントにはGOEN CAFE利用権は付きませんが、先着順で整理券をゲットできれば利用可能です。もっとも6号車から1号車まで車内を歩くの面倒です。実際に歩くとわかりますが東武特急ならではの安定感のなさで歩きにくいです。スペーシアの登場時は個室にインターホンが備えられ売店に注文することが可能でした。1990年代と現代を同一視することは出来ませんが、車内でも1人あたりの乗車料金が高額になるコックピットスイートやコンパートメントのお客に対し、スペーシアXのウリの一つであるGOEN CAFEを利用しやすくする施策は実施してほしいと思います。

 結論を書けば、コンパートメントは大人2人(+子供1人)くらいまでの利用がオススメで、定員フルでの利用はオススメできない設備です。スペーシアの個室と床面積は大差ないはずですが、荷物の置き場所のなさや、意味不明なソファー配置のせいで本当に使い勝手が悪い個室に仕上がっています。3編成目からスペーシアと同様の配置にしてくれないかなって思うレベルです。


総評
 7月15日乗車時にすでにボロ○ソに書いてしまったので評価は変わりません。正確に書けばコックピットラウンジで評価アゲアゲ、コンパートメントで評価サゲサゲで全体の評価は変更なし。

 個人的感想としては普通席・プレミアム席はわざわざ乗る価値なし。コックピットラウンジは乗る価値あり(推奨)、BOX席は用途によっては悪くないが乗り心地に難あり、コンパートメントは定員の半分くらいなら妥協できる、コックピットスイートはそもそも予約できない。


 GOEN CAFEに関してはやはり難ありかなと。乗車時点で利用できるかわからない席種が多すぎて車内飲食品は事前に駅などでの購入が推奨される状況です。整理券入手にスマホを使わせるなら、スマホから事前予約購入+決済が出来るサフィールのようなシステムを導入してもよいと思いました。なお、車内での決済はクレジットカードと交通系ICのみですのでご用意ください。近年流行のQR決済には未対応です(対応できそうなリーダーでしたので、状況により対応する可能性はあります)。



第三部完


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