映画覚書2017 #23

「ジグソウ：ソウ・レガシー」
2017年　アメリカ
監督　マイケル＆ピーター・スピエリッグ
出演　マット・パスモア　カラム・キース・レニー
めらめら度★★★★☆　映画館（字幕）T22H1

日記サボタージュのツケを清算すべく、11月25日に観た映画の内容を必死に思い出す…。「ソウ ザ・ファイナル 3D」以来7年ぶりとなる「ソウ」シリーズ8作目をシネコン鑑賞。前作で完結したはずなのに、やっぱり、また始まりました。シリーズの復活は、いずれあるだろうと予想していたが、まさか、正当な続編で来るとはねェ。リブートして1から始めるか、過去を描いたビギニング続編だと思っていた。

このシリーズは、違法建築みたいなもんだ。前作のどんでん返しの上に新たなどんでん返しを強引に増築し、無駄に高く高く積み上げている。シリーズを7作も続け、今にも崩壊しそうな高層建築になっていたが、絶妙なバランスで聳え立っていたのだ。なのに、また増築するんかい…。1作目の「ソウ」は、低予算ながら素晴らしい平屋建築だった。それが、すっかりバケモノ屋敷になっちゃったよなァ。

しかし、観てみると、中々、巧みな増築だった。遂に、8作目でバベルが如く崩壊するかと思ったが、またも絶妙なバランスで聳え立っているのだ。練り込まれた脚本に拍手ッ！　血みどろ殺人ゲームに、拍手ッ！　「ソウ」シリーズは、1作目が傑作で、2作目と3作目が秀作、他は、スプラッターなだけの凡作だ。しかし、この8作目は、再び秀作まで近づいたかも。よくもまァ、ここまで盛り返したもんだ。

「ソウ」の新章が遂に始動、なんて謳っていたが、まだまだ続ける気なのだろうか…？　う～ん、嬉しいような、呆れるような、複雑な気持ち。このシリーズは、謎解きと血みどろ殺人ゲームが面白ければ、ストーリーの崩壊なんてどーでも良い、って気もするんだけどねェ。B級っぽい無理な展開も、それはそれで面白いし。でも、ホラーって、下手するとコメディに脱線するので、それだけは止めて欲しい。