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トッポBJインプレッション



2001年発売の後期型でグレードはS。

最初EKワゴンと思ってたくらい軽トールワゴンとして違和感のないデザインです。このジャンルが世間にも自分の中にも広く認識されている事と、ミニカトッポとしてデビューした時の斬新なアイディアから洗練されていった事を伺わせますね。

そんなわけで、この間の700系ミラと違って今度こそ「今時の軽」だろうと思って乗ったんですが、年式は我がサンバーと同じにして走行距離は15万kmと上回ってます。ボディーはキレイだしエンジンは静か、路面からの突き上げは無くて乗り心地も良く、車内空間には当然余裕がありますので家人のウケが良好。全く以てサンバーピンチ! な状態に追い込まれました。

初めて乗り込んで走らせた際も視界は良好・シートポジションも違和感なし・リーンバーン50psのエンジンと3ATの組み合わせもゼロ発進から街乗り全域で不遜のないパワーと、悪いところが見あたりません。オマケにフロントシートを前倒ししたらソノマもそのまま積めました。いざという時に積載できるのは大きい。

しかし暫く乗ってみたら私には合わない事が判りました。運転姿勢自体は本当に無理が無くてよく考えられていると思うんですよ。低床なフロアから伸びるように設置されたシートは乗り降り楽にして左右に振られるような剛性感の無さも覚えない。そのまま足を伸ばして踏むアクセル・ブレーキの位置も極自然で窮屈感も無い。

ただ、ど~んと広がり開放感を生み出すフロントウインドウまでの距離とダッシュボードの広大な広さは間違いなくメリットでしょうが、この作り故取りつけられたハンドル軸は手前にニョッキと伸びてくるんですね。それでも乗用車然とした運転姿勢とする為か、トラックやワンボックスみたいにハンドルの取付角度は上を向いてないんです。だからステアリングの裏側にステレオやエアコン操作パネルが潜り込んでる形になって視界を塞ぎます。またこのハンドル取付位置の弊害は車庫入れ時等大きく舵を切る時に顕著で、必然的に折り畳まれ鋭角に曲げられた肘が運転席ドアにぶつかったりするんですよ 痛えぇ・・・

この視覚への不備は一度意識してしまうと悪いフィーリングがこびり付いてしまう。何しろコクピットに座ってる限り常に意識してしまう不具合ですからね。また運転席右ドアウインドウに沿うように巡らされたモールが黒塗りのメタル様な樹脂なんですが、これが絶えずセンターラインの白線を反射して目に喧しい。またメーターパネルの中央に設けられた円形のアナログスピードメーター、その左半分外周に弧を描く様に配置されたATのシフトインジケーターは目に付かない。
こんなもの慣れれば問題ないんでしょうが人間工学的にはかなり不自然な位置・恐らく作り手にとって都合の良い位置に設けられている。またヘッドスペースにこれだけ空間を設けていながら物入れ等の設備が何もない。ドリンクホルダーもない。
ちょっと調べてみるとそれまでのモデルでオートマは4速オンリーだったのが3ATを偲ばせ、リアガラスオープン機構も省かれている。多分2000年のリコール隠し問題による販売不振への打開策としてコストを切りつめた弊害ではないかと勘ぐってしまう。つまり乗っていて全然楽しくないどころか、車の存在意義さえ認めることが出来ない。これこそが「こんな車は買ってはいけない」と言われる車種ではないだろうか? 

少なくとも私がこれを所有してしまったら後悔しまくりで愛着がもてないと思う。街乗りで生活の足として使う分には居住空間・機動力を中心に不遜がないだけに惜しいんですよ。問題の部分は室内のレイアウトやオプションで何とかなってしまう、そこが改善されれば快適な車種になれると思われるだけに残念でならないです。

また一日ドライブして判ったんですが、アップダウンの多い我が房総地方、この3ATだとシフトのアップダウンが激しく また2速・3速それぞれのキャパシティが狭いのか上手にカバー仕切れません。また80km/hから上でサスは着いてこないなぁと思ったらスタッドレス履いてました 入れ替えられない程社長忙しいんだなぁ。

ということで当初「因みにこの車両お幾らですか?」と訊ねそうになったんですが、危なかったぜ。まあ自転車やバイクが積めるというメリットだけでもサンバーのアドバンテージは大きく、他のどんな車種をしてもその牙城を揺るがすことは出来ないと改めて思えたのでした。でないと190Eから乗り換えた意味がないもんね。
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