先ずざっと見回して気になるところ。
カウルのはめ込みが外れたままとか。こんな車両ですけど、オーナーは年配のご婦人だったそうで、そう頓着なかったのでしょう。タイヤの空気圧も1k切ってました。
有るべきビスが無いとか。因みにこれはネジ山がバカになってました。ワンサイズ大きいのを宛ってカウルが留まる様にしました。
キャブのマウントボルトが緩んでました。固着で苦しむ旧車の常ですが、こんなこともあるのか。まあいくら綺麗とはいえ、25年前の原付ですもんね。度々見舞われたアイドル中のエンストは、やっぱりキャブレターが原因でしょうね。
外観も相応の汚れ。
開けてみますと中もやはり汚れています。ガム状の粘着物と錆の様な粉々した不純物。本当に綺麗な車体なので楽観してましたが 無理ないですよね。
スロージェットを引き抜いてみるとやはりダメージが。ゴミも詰まっていました。またどれだけ洗っても経路が完全クリアにはなりませんでした。一応向こう側は見えてるんですけど、結構細長いですよね。
エアクリボックス内は埃とベトベトで凄かったですが、フィルター自体は綺麗なままでした。ケース内清掃で組み付け。
駆動系も結構汚れてました。2500kmだからベルトカスの除去には頃合いで、開けて良かったと思います。
組み終わってテストです。オートチョークバッチリ効いて始動、アイドリングの回転域になってもストールしません。よしよし効果有り。
しかし唯一気になる点がゼロ発進。メンテ前は手加減してスロットルを捻っていたので元気なスタート加速はチェックしてないんですよね。ゼロ発進でのコンマ何秒にラグを感じます。それ以外は全域で力強く加速してくれるんですけどねぇ。
気になって結構な距離を駆しりました。最初よりはよくなったと思う気もするし、何よりただの一度もエンストしません。またアイドルが不安定になることもありません。やっぱりジェットを換えないとダメなレベルなのか、はたまた最近乗ったZXの加速に充てられて過敏になっちゃってるだけなのか? まあ新品のジェットを奢れれば不問でしょうけど。
しかし乗っていてはっきり判った事があります。私このGダッシュ結構好きで、肩入れしたい気持ちがあるんですよね。「こいつのポテンシャルはこんなもんじゃないぜ・・・」みたいな。理由を挙げれば軽量コンパクトでありながら剛性感があり気持ちよく加速してくれるという総合的な仕上がりですけど、我らが天下のホンダが熱い気持ちで作り上げた一台って事実がそこかしこに示されているからでもあるかと。当たり前に思っちゃうけど、ホイールまで赤いのってホント気を遣ってますよね。
整備は面倒くさい車種だけど、サクサク進んだのは気持ちをその気にさせてくれるからです。そういえば結構駆しり回ったから各部の増し締めをしてもいい頃だ。いつもは納車時に「暫く距離駆しったら増し締めして下さい」と伝えるんだけど。テロテロ乗っていて飽きなかったんですよ、今日寒いのに。そのお陰で効きにくかったディスクブレーキも効きが良くなりました。是非ノーマルで幾久しくと願わずにいられません。
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