PPK(ピンピンコロリ)-4
そのお婆ーちゃまの手を取りながらやっとサロンの中に入り、最後は私がお姫様だっこをして椅子に座って頂きました。
この執念深さや、綺麗に成っていたいという情熱には、中途半端に体の自由のきく年齢の誰よりも熱いものを感じるし、人としての前向きな姿勢に心引かれ 『 うつくしい 』 と言わざるをえません。
カットをしてパーマをかける間も、またお出ししたお茶を召上る時も…何とも言えない至福のお顔をされていて、私は本当に担当させて頂いて幸せ者と自分が幸福感に包まれます。
人が何に限らず 『 チャレンジ 』 している姿は若くて魅力的で美しい。 このお婆ちゃまは95歳という高齢でありながら見事にチャレンジされています。
『 来年の1月○○日が誕生日で孫達がみーんな集まって来るけど、パーマかけに来れると良いんだけどねー 』 と言われていました。 私も願うばかりです。
私は信じて止みません、このお婆ちゃまが何時の日か亡くなられる時はきっと、長ーく病に臥して家族の世話に成るのではなく、あるひ突然大往生されるとし確信しています。 それは今迄に凡人を超えた善行を積み重ねて来られている事が証明してくれると思います。